第51話 衝撃は衝撃を……

一たちは次の言葉に驚愕する。


「大輔くんが、ジンクス殺しを追っているよん」


「ジンクス殺し?」


りのあから放たれた言葉に一もみさきもピンとこない。


「住永護さんを刺殺し。

 葛城美姫さんを銃殺した犯人」


ふたりの殺され方の詳細は知らされていない。

なので初めて知った事実だった。

りのあは言葉を続けた。


「住永護さん。

 葛城美姫さんが亡くなったのはジンクスのせいじゃないんだよ。

 ジンクスに便乗して強姦や殺人を行っている存在」


「え?」


一の頭が追いついていけない。



その頃。


「追い詰めた」


大輔がひとりの男を路地裏の角に追い込む。


「ひゃは!」


なのに男は嬉しそうに笑っている。


「何が可笑しいの?」


「芽久留大輔。

 お前もジンクス持ちなんだろ?」


「なんのこと?」


「惚けるなよ?

 ジンクス持ちのリストは持っているんだ」


「……」


大輔は目を細くしてその男を睨む。


「お前を殺して100円もらう!」


男はそう言って銃を大輔に向ける。


「!!!」


大輔は構える。


「さ・よ・な・ら・の・じゅ・う・だ・ん!」


その男の声と共に銃声が響いた。

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