第42話 おわります

ざんねんなおしらせ。

このものがたりはここでおわります。

りゆう、ばななはおやつにふくまれないとりっしょうされているのに。

ばななをみふさもっていったら、ようちえんのせんせいにしかられたからです。


なのでももちは、ゆうしょうできません。

はじめは、ぱんつをみただけではなぢぶーです。

きっとおとうさんもぱんつをみただけで、はなぢぶーです。

ももちはなぐられてはなぢぶーです。


みんなはなぢぶーで。

みんないい。


ぶーぶーぶーぶー。


百道は頭が痛くなってきた。

百道が書いた入部届の裏にそんないたずら書きが書かれていたからだ。


百道は十三への嫌がらせへとその入部届をそのまま提出した。


十三は忙しかったため。

その入部届の裏を見ずに受け取ってそのままにしていてうっかり持って帰ってきてしまった。


十三は考える。


いつだ?

いつ落書きされた?


いつだ?


鞄の中にあったチョコレートは手つかず。

あの自由が?

謎が深まるばかり。


シュレディンガーの猫の仮説から鞄に例えて考える。


そもそも猫は箱に入る前から死にかけている。

そんな持論が十三にあった。

毒を前もって食べた猫なのなら……


死んでいる可能性はものすごく高い。

でも、その中に解毒剤がありそれを食べていたら生きている可能性もある。


ここにあるのは生きているか死んでいるか。


可能性はふたつ?


「月は自分が見ていないときには存在しないのか?」


答えはノーだ。

わかっているのは、自由が百道の入部届に落書きをしたこと。

真実はいつもひとつとは限らない。


自由が録画を見ながらこういった。


「真実はいつもひとつ!」


「自由ちゃん、ちょっといいかな?」


「嫌だ」


自由が首を横にふる。


「どうして?」


「パパ、怒ってる。

 自由、今日は悪い事していないのに」


「ほう?」


十三は、自由に百道の入部届の裏を見せた。


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