第41話 部員が増える?

「お?なんだ?改まって……」


百道の目が真剣になる。


「軽音部の部員になってください」


一は勇気を出していった。


「軽音部?

 部員足りないのか?」


「うん」


「幽霊部員でいいのなら参加するぜ?」


「え?」


意外とすんなりと決まったことに一は驚く。


「先輩たちが卒業したから、確か同好会に格下げになったんだよな?

 噂で聞いたぜ」


「うん」


「まぁ、火曜日に入部届を担任に渡しておくわ」


「ありがとう」


「百道!おんぶなの!」


小さな女の子がそういった。


「その子とは知り合いなの?」


「え?俺等の担任、久留里十三の娘だぞ」


「ええ?先生。

 独身じゃなかったの?」


「バツなし子持ちの独身男性だよ」


そう言って一の担任、久留里十三が現れる。


「あ、先生だ……」


十三は百道の背中に乗っている自由を見て慌てる。


「あ、百道くんごめんね」


「いいってことよ」


百道は小さく笑った。

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