第38話 ナースのベル

「先輩……」


蜜柑の声が聞こえる。


「……あ」


一は目を覚ます。


「よかった」


葉月の声が聞こえる。


「……」


じっとこちらを見る女の子。

その子の名前はみさき。


心配して今にも泣きそうだ。


「泣くなよベイビー」


一が言えた精一杯の冗談。

みさきは、号泣した。


「泣かしちゃった♪

 泣かしちゃった♪

 先生に言うたろー」


峰子は笑いながらナースコールを鳴らした。


「どうしましたか?」


すぐに看護師がやってきた。

医師もすぐにやってきて大丈夫だという診察を得た。


「看護師さん」


一は真面目な顔で聞いた。


「ナースコールのナースは女性蔑視という人は。

 ナースコールのことはなんていうんですか?」


「あ、本当だ。

 なんていうんだろ?」


葉月も疑問に思う。


「さぁ、それは秘密」


「えー」


三人は口を尖らせた。

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