長編小説の執筆 4(文体を色々変える)

今回は、同じプロットの第一話について、文体のみ大きく変えてAIに書いてもらいました。




▼本文執筆のプロンプト(文学的文体)

———————————

プロの小説家として、指定したシーンを執筆してください。

文字数はシーンの末尾に(2,000文字)などと記載してあるので、指定した文字数の前後で書いてください。また、日本語でのマルチバイトのカウントでの文字数としてください。半角英数字としてのカウントだと指定文字数に至りません。

以下の指針を踏まえて執筆してください。

# 執筆の指針

人称:一人称で「僕」

文体:荘重な文学的な文体。漢字が多めで高度な語彙を駆使。情景描写を多く

書式:文頭に全角スペースを入れる。数字を漢数字にする、三点リーダーやダッシュ記号は2つ続ける、など、一般的な日本の原稿ルールを踏襲

描写:情景描写を緻密かつ濃密に。物理的に不可能な体勢やシチュエーションにならないように

叙述:どんでん返しが機能するように、怪しい物事や人物ほど、怪しくない表現にするなど、ミスリードさせる

注意:はじめのシーンなので、主要キャラクターを全員登場させ、かつ舞台背景やテーマがわかるように

# 執筆するシーン

1-1. 瑛斗が偶然、美月が自殺した校舎の屋上を通りかかる。強い頭痛と共に、美月の霊が現れ、「助けて」というメッセージを送る。(2,000文字)

———————————




▼Claude 3のレスポンス

———————————

 僕は、何気なく立ち寄った屋上で、運命の歯車が回り始めるとは思ってもみなかった。

 昼下がりの穏やかな日差しが、コンクリートの床をぬくもりで包んでいた。遠くから、部活動に励む生徒たちの掛け声が微かに聞こえてくる。柵に寄りかかり、ぼんやりと下界を眺めやる。

 ふと、視界の端に、見慣れぬ光景が飛び込んできた。

 そこには、まるで時が止まったかのように、ひっそりと佇む校舎があった。昭和の面影を色濃く残す、年季の入った建物だ。その無機質な壁面に、陽光がきらめく。

 見覚えのない校舎だった。いや、単に記憶から抜け落ちていただけなのか。首を傾げつつ、僕はその校舎へと足を向けた。

 重厚な扉を押し開けると、陳腐な空気が鼻孔をくすぐる。埃の匂いに、誰も立ち入ることのない空間特有の静寂が混じり合う。無意識のうちに、息を呑んでいた。

 階段を上れば、そこは屋上だった。がらんとした空間に、風がさざめく。目の前に広がるのは、まるで絵画のように美しい校庭の風景だ。だが、どこか歪んでいる。違和感を覚えずにはいられない。

 そのとき、不意に頭に激痛が走った。

「うっ……」

 思わず額に手をやり、その場にしゃがみこむ。血管が痛むようだ。

 そして、かすかに聞こえてきた。幽かな、女性の声が。

「……助けて」

 一瞬、幻聴かと思った。だが、違う。確かに、誰かが助けを求めている。

「……エイト、助けて。お願い……」

 風に乗って、僕の名が呼ばれた。

 顔を上げると、目の前に、ひとりの少女が立っていた。

 セーラー服に身を包んだその少女は、悲しげな表情で僕を見つめている。

〜〜

———————————


だいぶ濃密になりましたね!

でもこれくらいなら、普通な感じもしますが。

さて次は童話レベルにしてみます。




▼本文執筆のプロンプト(童話文体)

———————————

プロの童話作家として、指定したシーンを執筆してください。

文字数はシーンの末尾に(2,000文字)などと記載してあるので、指定した文字数の前後で書いてください。また、日本語でのマルチバイトのカウントでの文字数としてください。半角英数字としてのカウントだと指定文字数に至りません。

以下の指針を踏まえて執筆してください。

# 執筆の指針

人称:一人称で「ぼく」

文体:子どもでも読みやすい平易な、漢字の少ない文体。フレンドリー。会話多め

書式:文頭に全角スペースを入れる。数字を漢数字にする、三点リーダーやダッシュ記号は2つ続ける、など、一般的な日本の原稿ルールを踏襲

描写:オノマトペを活用し最低限かつ軽快に。物理的に不可能な体勢やシチュエーションにならないように

叙述:どんでん返しが機能するように、怪しい物事や人物ほど、怪しくない表現にするなど、ミスリードさせる

注意:はじめのシーンなので、主要キャラクターを全員登場させ、かつ舞台背景やテーマがわかるように

# 執筆するシーン

1-1. 瑛斗が偶然、美月が自殺した校舎の屋上を通りかかる。強い頭痛と共に、美月の霊が現れ、「助けて」というメッセージを送る。(2,000文字)

———————————




▼Claude 3のレスポンス

———————————

 ぼくは ひるやすみに おかしな たてものを みつけました。

「あれ? こんな ところに たてものが あったっけ?」

 ふしぎに おもいながら ちかづいて いきました。

 どあを あけると もわーんと くさい においが しました。

 だれも つかって いない たてものの においです。

「くんくん…… ほこりっぽい においだなあ」

 かいだんを のぼって いくと おくじょうに でました。

 さくの むこうには とおくの グラウンドが みえます。

 ぶかつどうを している ともだちの すがたが ちいさく みえました。

「あれ? ここって…… なんだか みおぼえが あるなあ」

 そのとき ズキンッ! と あたまが いたく なりました。

「いたたた……」

 めまいが して そのばに しゃがみこみました。

「……たすけて……」

 だれかの こえが きこえる きが しました。

「……エイト、たすけて…… おねがい……」

 ふりむくと セーラーふくの おんなのこが たっています。

〜〜

———————————



こんな感じに、プロンプトを調整して文体を大幅に変えられました!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る