第11話 精霊の森
134:元地球人
【速報】
ワイ氏、王子と公爵子息と勝負をすることになった件
135:名無しの地球人
き、キタキタキタァァァァァァァ!!
136:名無しの地球人
よっしゃぁぁぁぁぁ!!
流石イッチ、期待を裏切らない!
137:名無しの地球人
さぁ、詳細プリーズ!
138:名無しの地球人
皆んな遂に悲報を待ち望んでて草
因みに何でそうなったん?
139:名無しの地球人
愛してるbotはしたんか?
したからこうなってるんだよな?ww
140:元地球人
皆んな酷くない?
これだとまるでワイがトラブル製造マシンみたいに……
141:名無しの地球人
え?
142:名無しの地球人
あれ?
143:名無しの地球人
え、違うの?
144:名無しの地球人
これを見てもまだそう言えるかな、イッチ?
↓
◯入学前
生き抜くよりも娯楽を優先
爆弾を量産
魔法試験で堂々と不正
◯1日目
王子と公爵子息の前で公爵令嬢に告白
初日から授業サボってトイレで爆弾制作
公爵家に全身に爆弾を巻いて凸る
公爵令嬢と婚約(まだ正式ではない)
◯2日目
貴族相手に爆弾売りまくって荒稼ぎ
精霊石を買うために放課後ではなく授業中に学園から抜け出す
生徒会に追いかけられ、捕まる(NEW)
退学の危機(NEW)
王子と公爵子息と勝負(恐らくレティシアちゃん関連)(NEW)
(なお、まだ2日目は終わっていない模様)
145:名無しの地球人
wwww
146:名無しの地球人
分かってたけどエグすぎww
147:名無しの地球人
やっぱり合ってるじゃんww
148:名無しの地球人
絶対言い逃れ出来なくて草
149:元地球人
>>144
勝負になった原因はワイがbotになって婚約破棄に賛成しなかったからやで
そしたら精霊とか魔法ありの乱闘が決まったんや
ワイに拒否権はない。ゴミが
あ、今から精霊の森入るんやが少し電波が悪いみたいや
じゃあまた後でな
150:名無しの地球人
ガチギレで草
誤魔化すの下手すぎるww
151:名無しの地球人
>>149
絶対言い返す言葉がなくて逃げただろww
152:名無しの地球人
>>149
「覚えてろよ〜〜!!」が脳内再生されたw
153:名無しの地球人
>>149
逃げる前にちゃんと説明するイッチ優しいw
154:名無しの地球人
それじゃあイッチも逃げたことだし、次はイッチがどんなことをしでかすか期待しておこうぜww
155:名無しの地球人
イッチが何かしたらやらかすの確定なのマジで草
156:名無しの地球人
まぁ日頃の行い……ww
157:名無しの地球人
たった2日であれだけやらかしたらなww
158:名無しの地球人
普通に前世でちゃんと過ごせてたのか不安になるわww
159:名無しの地球人
マジでそれなww
もはや初めの家族構成が嘘な気すらしてくるんだけどww
160:名無しの地球人
イッチ頼むぞ……面白いやらかしの報告をワイらにくれ……!!
———……本当にコイツら好き放題言いやがって……俺だって好きでこんなことやってるわけじゃないんだけど??
俺はスレ民達の物言いにスマホの電源を怒りに任せてブチギリ、ポケットに突っ込む。
これで当分俺がスマホを開くことはないだろう。
俺はイライラした心を鎮めるように、レティシアの馬車(お忍び用で外装は普通。しかし内装は異次元なくらい乗り心地もいい)から外の景色を見る。
精霊の森と呼ばれるだけあり、緑豊かで動植物が生き生きとしており、おまけに莫大な魔力が空気中に含まれていた。
これなら……まぁ普段の1.7倍くらいの魔力回復量にはなるかな。
俺は一気に魔力を使うなんて戦い方は到底出来ないんだけどね。
本当に、魔法が使える奴はズルい。
少しは肉体派の俺にも勝ちのチャンスくらいくれてもいいのにな。
「ねぇ、少し聞いてもいいかしら?」
この世に蔓延る魔法への不満を内心で爆発させていた俺に、隣に座ったレティシアの声が届く。
「? 全然大丈夫ですよ? 一体どうしたんですか?」
何か俺に聞くことなんかあるか?
特に精霊の森なんかは、俺なんかよりもよっぽど知っているだろうに。
そう首を傾げる俺に、レティシアは真顔で俺の手を指差して言った。
「———さっきからずっと指を動かして何してたのかしら?」
少し予想外な質問に思わず口を噤む。
ただ少し考えれば、彼女には俺のスマホが見えていなくて、ただひたすらに指を動かしているように見えることなど容易に想像できる。
まぁつまり……俺の不注意ということだ。
俺は即座に笑顔を取り繕い、笑いながら言い訳を繰り広げる。
「こ、これはですね……あっ、指の体操ですよ! 俺は魔法が使えないので、基本的に攻撃手段が爆弾と殴打しかないんですよ。だから今の内に手のマッサージでもしておこうかなって! 本当にそれだけです!」
「ふーん……随分と怪しいけど……まぁ今は別にいいわ。それより……本当にここで降りるの?」
レティシアが、四方を木々に囲まれた場所で馬車を止めさせ、キョロキョロと辺りを見渡しながら尋ねる。
確かに一見すると何もないただの森の一角にしか見えないので……疑問を抱くのも当然のことかもしれない。
しなし———俺にはスレ民から貰った知識があり、この場所が泉に繋がる唯一の入り口であることを知っている。
さて、それをどう伝えるかが1番の問題なのだが……。
「あ、何かここにあるわよ?」
「え? どれ———流石です、レティシア」
……嘘でしょ?
まさかのレティシアが、その唯一の入り口を開けるためのスイッチを自力で見つけてしまった。
やはり背景モブと主要キャラでは、運の良さや勘の鋭さにも違いが出てくるらしい。
やっぱ主要キャラすげぇ……と俺が驚きに固まっていたところ、レティシアが訝しげに俺を見る。
「何をしているの? 精霊も喜んでいるみたいだし早く行くわよ」
「あ、はい」
あ、あれ……おかしいな……。
原作知識を貰った俺が主導する予定だったんだけど……いつの間にか俺がレティシアに主導されている気が……。
そこまで考えた俺は、これ以上はメンタルによくないと即座に思考を停止させ、無言でレティシアの後ろをついて行った。
ついでに今度こそはやらかさないように心に深く誓った。
—————————————————————————
出ました特大フラグww
ここまで読んで下さり、ありがとうございます!!
モチベで執筆スピード変わるので、続きが読みたいと思って下さったら、是非☆☆☆とフォロー宜しくお願いします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます