第11話 ⚪︎⚪︎モン、ゲットだぜ!!
青白い光を放つ祭壇をぼーっと見ていると何やら人間の形をした銅像が出てきた。モチーフは女騎士か?鎧なんかもえらく作り込まれていて少年心をくすぐられる。さすダンさすダン。
「おやおやファッキンタコと比べるとずいぶん小さいですね。これは動き出すパターンかな?」
俺が言ったの先か、動きがあったのが先か。観察していると表面を覆っていた銅のメッキが剥がれ出した。おお、めっちゃ美人!土塊が剥がれた先に現れたのは切れ長の眼がM心をくすぐる女騎士だった。美しい黒髪の女騎士の姿は最強の冒険者岬焔を思い出させる。そう、あの子もめっちゃ美人だよなぁ。
「はじめまして女騎士さん、僕の名前は……」
ガキィン!
「ミカエルくん!?」
いつの間にか振るわれた剣をミカエルくんが防いでくれていた。うそっ…私の友達、強すぎ…?
「大丈夫かいミカエルくん!?」
弾き飛ばされたミカエルくんに駆け寄ると頭の先を丸めて⚪︎を作った。余裕あるねミカエルくん!?
「くそ、お約束を知らないやつだ。いくぞ女騎士、武器の貯蔵は十分か……!」
よし、最後まで言い切れた。配信者としての責務は果たせただろう。タコのときは無手でどうしようもなかったけど、今回こちらにはミカエルくんがいる……!!
「いけ、ミカエルくん! 10万ボルト!」
ズバァっと指をさしてミカエルくんに指示する。
──ミカエルくんは頭の先で✖️を作っていた。
その意味を理解する前に視界の端で銀色の軌跡が光った。
その意味を理解する前に視界の端で銀色の軌跡が光った。
「……っぶねぇ!!」
意識が戻るや否やしゃがみ込む。風切り音だけが耳に届いた。とにかく逃げるために飛び込むように転がる。
「へへっ、なかなかやるじゃね……」
身体を起こした瞬間、目の前に女騎士が腕を振り上げて立っているのが見えた。
「あ、しん……」
「ミカエルくんが即死した!?」
「僕は武器を持ってない。さぁ話合お……」
「お姉さん、お水とかって興味な……」
「この剣は出来損ないだ。たべられ……」
「ミカエルくんのことかあああああ!!!!あ……」
「ちょっとこの展開マンネリ……」
「いや…」
「ちょっと…」
「おねえさ……」
──さあて、女騎士クッキングはじまるよー♪
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