第6話 決意

翼「、、、。え?!」


 翼は驚きの表情を浮かべている。そりゃそうだ。常人なら名前を見ただけでやばいと判断するだろう。


翼「本気か?自分で言うのもあれだがかなり過激なことしてるぞ?人ぶん殴ったり、金玉ぶっ潰したり。」

釖「ああ。たしかに普通なら俺だって入りたくないよ。」

翼「ならどうしてだ?まさか恩返しのためとか言わねえよな。それなら俺は認めねえぞ。」

釖「違う。確かにその気持ちはなくなないけど、俺は咲楽のような被害者がでているのが見過ごせないんだ!」


 俺はあの事件の時、決意した。この世界には翼の言う通り、何人も被害者がいる。俺たちだってその一人だった。だから、、!


釖「翼に助けてもらったように、俺もみんなを助けたい。人を殴るだとか、そういったことはやっぱりできないけど、、。それでも翼の助けになりたい!だめ、かな?」


 翼は目の前にどっしり腰をおろし、深く考えているようだった。数秒後、


翼「最後にもう一度確認しよう、、、。本気か?」


 翼の眼光が鋭くなった。だが俺の答えは決まっている、


釖「本気だ!」

翼「、、、わかった。認めよう。今日からお前は『NTR断罪委員会』の正式な会員として認める。」

釖「ありがとう!翼、いや白鬼会長!」

翼「なに、礼を言う必要はない。お互い頑張ろう。」


 俺は正式な会員となった。うまくやっていけるか不安だが、精一杯食らいついていこう。


翼「そうだ。このNTR断罪委員会には一つがある。それは、」


【NTRを許すな。絶対に】


 正直わかっていた。だがそのことを伝える翼の顔には気迫があり、目が先程のように、だがすこし薄く赤く光っている。


翼「見逃すのも、当然自分がするのも駄目だ。もしお前がそれを行ったのを俺が見た時は、、、」

翼『?』


 翼の目が真っ赤に染まる。俺は鬼のような形相の翼を見て固唾をのんだ。


翼「、、、悪い。脅すような真似をしてしまった。お前はそんなことしないよな。」


 そういう翼の目が今度はなっていた。


釖「また目の色が。今度は青色?」

翼「ああ、まだ説明できてなかったな。」


 そういうと、翼は話をしようと距離をおいた。目の色は黒に戻っている。


翼「実は、、俺もよくわかってないんだ。生まれつきこんな感じで。ただ唯一わかっているのは、この目はによって変わっているらしい。まあ自分であんまり見たことないけど。」


 となると、赤は怒り、黄色は喜び、そして、青が悲しみって感じかな?やはり世界は広い。そんなファンタジーみたいなことがあるのか。


翼「まあ生活に被害は、、、出てないし。別に気にしてない。」


 その時、翼の目が再度青く光った。恐らく悲しい過去があるのだろう。詮索するのはやめておこう。


釖「鍋のおかわり貰っていい?」

翼「ああ!どんどん食え。今夜は歓迎パーティーだ!!」


 俺は鍋のおわかりを貰うと、翼となんでもない話をしながら時間が過ぎていく、、


・・・・・・


 ひとしきり話をし、鍋の底が見えたあたりで俺は帰ることにした。


翼「大丈夫か?田舎の夜は暗いぞ。」


 辺りを見ると、確かに暗い。まだ時刻は22時辺りなのに。俺の住んでるとこは22時はまだ人が沢山夜の街を闊歩しているくらいなのに。一寸先は闇とはまさにこのことだろう。


釖「大丈夫、だと思う。」

翼「なんなら駅まで送ってくぞ。」

釖「いや、それは大丈夫。迷惑はかけられない。」

翼「そうか、じゃあ気をつけて帰れよ。」

釖「ああ、またな。」


 駅までの道のりは暗い以外は特になく。問題なく帰ることができた。ただ、


釖「もう夜に田舎には行きたくないな、、、」



ーーーあとがきーーー

 釖真くんの入会決定!頑張ってほしいものです。あと今回はいい感じに区切れたんで字数は少なめです。ネタが無いわけじゃないよ。

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