第5話:思わぬアクシデント。

モナカが成長するまでに、以外と時間がかからないかもしれない。

人間と違って一度モノを教えると二度と忘れることなく記憶してくれるからだ。


今日は学校は休み、だからモナカを外に連れて出ることにした。

今回は商店街はスルーした。

店の親父やおかみさんたちから、いちいち質問攻めにあるのが面倒くさい。


前に商店街にモナカを買い物に連れて行った時、どこかの、じじいが運転してた

軽トラがブレーキとアクセルを間違えて八百屋の店先につ込んできて、

モナカがその軽トラの下敷きなったことがあった。


僕も危うく軽トラに跳ね飛ばされそうになったけど、なんとか逃れることが

できたんだけどモナカは軽トラの下敷きなった。


終わったって思った。

人間じゃないとは言え、軽トラにモロに乗っかられたら・・・。

そしたら軽トラがムクムク起き上がって下からモナカが軽四を持ち上げて

現れたんだ・・・びっくりしたな〜。


で、そのままモナカは軽トラを持ち上げると、「飛んでけ〜」って言うと軽トラを

じじいごと、どこかへ投げ飛ばした。

めっちゃバカヂカラで・・・。


あのあと軽トラがどうなったかは知らない。

知りたくもないし、今の所ニュースにもなってない。

その時、モナカを絶対怒らせちゃいけないと思った。

武器なんかいらない・・・モナカそのものが武器になるし脅威じゃないか。


モナカみたいなのが大量生産されたらと思うとゾッとする。

モナカにはロボット三原則なんて甘いものは通用しない。

国の許可なんて無視して作られてるんだから。

ってなことを思ってもしかたないか?


そのフクロウ商店街はアミューズメントショッピングモール・カメレオンが

郊外に出来てから客を持って行かれてさっぱりだ。

シャッター商店街なんて言われてる商店街もあるみたいだけどフクロウ商店街も

ご多聞に漏れずかもしれない。


そのうちゴーストタウンなんて呼ばれる日がjくるかもしれない。

時代の流れには逆らえない。

な〜んて真面目なことを思いながらアミューズメントショッピングモール

・カメレオンにモナカを連れてやってきた。


「でっかいだろ?アミューズメントショッピングパークって言うんだってよ」


「ここでなにするの?」


「買い物・・・って言うか、まあこういうところもあるよって、まあモナカの

ための見学だな」

「そのうちこういう場所にも一人で来れるようにさ」


「いい?・・・そこらに置いてある商品をめったやたらと触るんじゃないよ」


「ほ〜〜〜〜〜い」


って、それはいきなりだった。

ショッピングモールの天井を突き破って、そこから怪獣の足がズゴーンって

降りてきた。

僕の前にいたモナカは飛んできた屋根の破片をモロに食らって倒れた。

モナカが前にいたおかげで僕は破片の直撃は免れたけど、モナカは?


モールに来ていた客が大パニックになって悲鳴をあげながら右往左往

していた。


「くそっ・・・こんなところでやるなよ」


もちろん正義の味方ウルチョラマンは今、怪獣が戦ってるんだ。

僕とモナカは、その巻き添えをくらった。

モナカを見たら、気を失ってるようだし声をかけたけど反応がない。

もしモナカが人間だったら即死だったかもしれない。

サイボーグで幸いしたかも。


ウルチョラマンと怪獣は互角の戦いだったようだ。

僕は重いモナカをき引きずってマールの外に出た。


そしたら僕とモナカがいる前でウルチョラマンと怪獣が同時に倒れていた。

共倒れしたんだ、そう思った。

こつら、勝手に戦ってまったく迷惑な話だ・・・。


そしたら一個の光がウルチョラマンの胸のあたりに現れた。

そして光が言った。

言ったと言うより僕の頭に声が入ってきた。


「人間の男子・・・あなたの連れの子ははサイボーグですね」


「え?僕に話しかけてます?」


「そうです、あなた・・・」

「今、あなたが連れているその子は命がつきようとしています」


「その子を救うには私がその子に乗り移るしかありません」

「は?乗り移るって?・・・なに言ってるんですか?」


「ウルチョラマンは倒されました」

「彼が復活することはありません」

「怪獣も手傷を負っていますが、逃げ去りました」

「ですがまた戻ってくるでしょう」

「もし戻って来たら、戦う相手がいません」


「なに、言ってるんですか?・・・分かんないんですけど」

「それよりモナカは救えるんですか?」


「救えます・・・ですから私が乗り移るしか選択の余地はないのです」


とぅ〜び〜こんて乳。





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