第23話 平成元年
はい、総理。私たちはとんでもないことを行ってしまいます。
「重々承知の上だ」
はい、総理。総理、Aは、Aはこの先本当に目覚めることができるのでしょうか。この先のAが思いやられます。
私たちの手によってさらに闇が深まるのです。私たちの行動はある意味ではZと同じです。Zと同じなのではないでしょうか。
「その通りだ。あとはこの先A国民がどう出るか。事実を知ったAは、どういった行動をとるかだ。そこにかかっている」
はい、総理。事実が明るみに出たとき、Aはどのような行動をとるかです。まさかの政界が崩壊してしまっては誰がAを守ることができるのでしょうか。
「いつか時代の事実が、歴史の事実が紐解かれる日が来る。その時がくれば、おそらく天皇家が再び鍵を握り政界を立て直すのではないだろうか。私はそう感じてしまうのだが。
それが時代の変わり目に入る頃ではないだろうか」
はい、総理。時代の流れが大きく変わる変わり目にまもなく入るころだと思われます。まだ数十年ほど時間的余裕があると思われるのですが、総理。総理のご見解はいかがでしょうか。
やはり天皇家が大きくかかわってくるのでしょうか。そうなると一体どのような国づくりになるのでしょうか。
時代が変わることに私は少しためらいを感じてしまいます、次の時代はどのような時代なのでしょうか。
「そうだな。どのような国になるのだろうか。時代の変わり目か。『君が代』に隠された暗号だな。残り数十年だ。その残りを過ぎたころにAはどのような行動をとるか。事実の全てが表に出たとき、どう出るか。そして、どう目覚めるかにかかっている
おそらく私たちの読み通り天皇家が鍵を握るだろう。そして、それがAの正しい姿ではないだろうか。
Aにとって本来、政は天皇家が行う。それを今、私たちが行っている。果たしてこのことが正しいと言えるのだろうか。ここまでAが見抜けたとしたら素晴らしい。素晴らしいのひと言に尽きるのだが」
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