無能力なので努力をする転移者の英雄譚〜俺は能力が皆無だけどさ、努力してこの世界でやってやるぞ〜!!『はい分かりましたので、ちゃんと仕事しましょうね♪』

合流と各々の思い

「ウリャアァァアアアー……」

　そう叫び幸は、バトルアックスを適当に振り回しながら異形を薙ぎ払い人型の方へ向かっている。

（どうなっているんだ？　人型に近づくにつれ異形の数が増えてる)

　そう思いながら異形を薙ぎ払っていった。

「コウっ！　待て……止まれ!!」

　そう言われ幸は異形を倒しながら振り返る。

「止まれって、どういう事だ？」

　キースは幸のそばまでくると理由を話し始めた。その間にも、キースは素手で異形を殴り倒している。

　勿論、幸も話を聞きながら殴る蹴るを繰り返し自分に攻撃してくる異形を倒していた。

「そうか……ありがとうございます。ですが人型の狙いは俺だから……」

「それなら余計にオレのサポートが必要じゃないのか？」

　そう言われ幸は異形と戦いながら考える。

「確かにそうですね……人型の強さも分かりませんし、お言葉に甘えます」

「ああ、じゃあ強化したら行こうか」

　キースはそう言いながら向かって来た異形を殴り消し飛ばした。

　その後キースは素早く幸に強化を付与する。

　その間、幸は異形を倒していた。

「さて、行くか」

　そうキースに言われ幸は頷く。

　そのあと二人は人型の方へ向かった。

　◆◇◆◇◆◇

「キースは無事に合流できたみたいだな」

　そう言いながら波留は自ら創り出した無数の壁を操り異形を潰している。

「これで、コウの方は大丈夫だね」

　ライゼルは異形から遠ざかりながら魔法で攻撃していた。

「ああ、ただ俺たちの方がつらくなった」

「うん、でも……なんとか戦えてる」

「そうだな……もし無理なら言ってくれ。その時は壁を創ってやり過ごす」

　そう言われライゼルは、コクリと頷き波留をみる。

　そしてその後も二人は異形を倒していった。

　◆◇◆◇◆◇

　その頃ミクセア達も、キースが幸と合流したのをみて安心する。

「よかったですわ……コウ、一人じゃなくて」

　ミクセアはそう言い微笑んだ。

「そうだな。多分キースさんなら問題ないと思う」

　そう言い星奈は、具現化させた魔物を操り異形を倒していった。

「でも……人型は……強い、わ。本当に……大丈夫……かな」

　コリュカは異形から離れ術を使い攻撃をする。

「心配ないよ。コウなら簡単にじゃなくても人型を倒せると思うんだ。それに一人じゃないしね」

　そう言いながらミフェナは、カードから色々なものを召喚し異形を攻撃していった。

　それを聞いた三人は頷きミフェナをみる。

　その後、再び四人はサポートをしたり異形を攻撃したりしていた。

　◆◇◆◇◆◇

　ここは達基が具現化させた城の前。この場には達基がいて異形と戦っている。

　達基は手に大きな鍵を持っていた。そうサブスキルの鍵を使い創り出したのである。それを武器として使用していた。

　因みに、この鍵スキルの使い方は間違っている。本来は武器として使用しない。そう具現化した鍵で、どんなものでも開けたり閉じたりすることができるのだ。

　実はそれだけじゃない。しかしこれは本人も知らず、まだレベルがそこまで上がっていないので解説を控えておくことにします。

　そして現在達基は大きな鍵を持ち異形を殴り倒している。

（流石に一人はキツイな。だが仲間を持ち場から、こさせるのも距離があって大変だ。それに俺が、ここを離れる訳にはいかない）

　そう思いながら達基は異形を攻撃していった。