2-5 隅田川の回廊 エリア⑩ 前半
エリア⑩
時刻 14:10
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現在地
1時間の小休止を挟み心身とも休まった彼らはさらに奥へ足を進めた。そこは高い木々だけではなく川によって切り出された岩山も点在する人の手が全く届いていない秘境地。日は当たるがじめっとした、異国人のライトとレフトであれば不快感を覚える湿気に包まれている。トドロキ曰く近くにある魔物ひしめく湿地帯のせいで人族は全く近寄れない。よってここら辺一体は武士や冒険者の様な戦う手段を持っていない人族は立ち入りを禁じられているほどの危険地帯だそうだ。それでもジャイアントリザードを求め、巨木や岩が比較的少ない開けた場所についた。
GM:さあここで危機感知判定じゃ! 目標値は12、張り切っていこう!
キタ:高くね!?
GM:まあレンジャー技能も使えるからいけるいける。
危機感知判定
ニシが成功!
ジャイアントリザード探し始めた一行の脇から噛みついてくる黒い動物。いち早く違和感に気がついたニシがメンバーとトドロキを連れて退避する。その黒い動物とはスバリ、ウルフだ。
ライト:「またウルフか……」
ニシ:「いや気を付けろ、まだ何かいる!」
ニシの言葉通り背後には更なるウルフ。そして背後からは体をうねうねと動かしながらこちらに牙を向くダンシングソーン、四足歩行で近づいてくる大型のトカゲと選り取り見取りだ。
レフト:「トドロキさん、アレはもしや……」
(店主):「ジャイアントリザードだ。やはりここに巣を作っていたか」
ヒガシ:「まさかまさかの総力戦って事?」
ライト:「いいだろう。ただトカゲを狩るだけでは物足りないと感じていた所だ」
(店主):「ここは敵の本拠地、援軍なんてわんさか来る!」
ニシ:「ならまとめて薙ぎ払う! 行くぞお前ら!」
一同:「了解!」
戦闘準備
ニシ→【ビートルスキン】を使用、ヒガシに《かばうⅠ》使用。
魔物知識判定
ニシとライトはジャイアントリザードを知っていた、さらにレフトが弱点を見抜いた!
キタ:また自動失敗した……
敵はジャイアントリザードAとB、ウルフK、ダンシングソーンCだった!
先制判定
キタが成功、先手を取った!
ミナミ:さっきの自動失敗と言い出目極端だな。
GM:始める前に今回の戦闘のちょっとしたギミックを説明すっぞ。
増援
目の前の敵を全て倒したら1ラウンド後にまた敵がやってくる。つまり長期戦。
ミナミ:なあその待ち時間の1ラウンドって何してもいいのか?
GM:もちのろん。お前の場合は弾の装填、レフトの場合は敵を巻き込まないから遠慮なく【ウィスパーヒール】使えるし、自由に活用してくれ。まあ魔法や練技であげたバフは1ラウンド無駄になるけれどそれはそれ。頑張ってけ!
ニシ:妙に魔晶石ばら撒いてたのこれが理由か……
1ラウンド
ニシ:兎に角攻撃する。標的はジャイアントリザードAで(コロコロ)
GM:(コロコロ)あれまあたっちゃうね。ダメ判定どうぞ。
ニシ:(コロコロ)やったホームラン! じゃなくてクリティカル!18のダメージな。
GM:もう瀕死な上に昨日録画で見直した阪○が優勝した試合がまだ抜けてへんぞ。
ニシ:優勝じゃなくてアレだ。何年振りだと思ってんだ!
キタ:ならピッチャーがとどめ刺すから俺もジャイアントリザードA攻撃する(コロコロ)よし成功。6のダメージでサヨナラ三振だ。
GM:ここ野球好き多いよ……
キタとニシの息のあった連続攻撃で、まずは1匹目を討伐した。
ライト:俺は【キャッツアイ】使ってジャイアントリザードB攻撃する。弱点で物理通りやすいし(コロコロ)よし全部成功。「逃さんぞ。美味い肉になれ」
GM:オラオララッシュおめ。しかも丁度20ダメで撃沈。ボス戦になると出目安定し始めるのGM泣かせだからやめて。
これで2体目。ライトの威勢のいい掛け声と共に繰り出された拳はジャイアントリザードBを見事リングに沈めた。
ヒガシ:なら僕はウルフK攻撃するね(コロコロ)クリティカルしないなぁ合計で14ダメ。
GM:この安定した出目の中回転するとかやめて(やめて)
快進撃は止まらない。大一波なぞなんぼなもんじゃあと次々に敵をぶっ飛ばしていく。
ミナミ:えっと……ダンシングソーンに【ソリッド・バレット】で攻撃する(コロコロ)11ダメージ。これ1ターンキル出来そう。
レフト:どうかなぁとりあえず【ファイアボルト】打っとくね(コロコロ)あ、ごめん取り逃した。9ダメ。
GM:とはいえこっち虫の息ですがね!?
敵のターン
GM:もう瀕死のダンシングソーンCしかいねえの草も生えん。まあ剣のかけら未使用ならこんなもんか。ニシに攻撃(コロコロ)よし、12ダメだけど防護引いて4か。ひっく。
ニシ:「いて! でもカス当たりだ!」
ヒガシ:GMの言い方的に連戦の最後には剣のかけら持ったやつ出てくるの……?
2ラウンド
ニシの反撃をかわしたダンシングソーンだったが、ヒガシの追撃で撃沈。余裕綽々で第一波を乗り越えた!
3ラウンド
GM:ほら援軍が来る前に備えろー
レフト:【ストーンガード】を……いや長期戦だし無駄な出費は避けないと。無しでお願いします。
ミナミ:俺も特に思いつかない。
ヒガシ:【エンチャント・ウェポン】使いたい。《魔法拡大/数》使って……自分、ニシくん、ライトくん、キタくんに使う(コロコロ)よし成功!「いざや結ばん操霊の儀。武具よ、操霊の加護のもとその力を引き出せ! みんな、敵を殲滅するよー!」
ライト:「よしきた」
キタ:「喜んでー!」
ニシ:「ひでーやりとりだな。……ヒガシ、大丈夫か?」
ヒガシ:「うん! 兄さんとみんながいるから絶好調!」
GM:えっと、4人の与ダメが+1か……さてさて
4ラウンド
増援が現れた!
敵はジャイアントリザードC、D、EとウルフL、ダンシングソーンDの計5体だった!
ヒガシ:「まだまだきそうだね。上等!」
先制判定
キタが成功、先制をとった!
ニシ:自動失敗だった。さっきのクリティカルの分の不幸返済か。
GM:不幸返済とは
ニシ:いい感じにダイスが回った後にやってくるファンブルの事。逆は幸福返済。
GM:幸せを単純に喜べない人間あるある「幸運と不運の差し引き計算やりがち」やんか。
ニシ:え?
ニシ:と、兎に角もう一回【ビートルスキン】使いつつ物理が通りやすいジャイアントリザードC狙う。あ、ヒガシに《かばうⅠ》使う。(コロコロ)ヤバ外した。「うわ回避しやがった!」
GM:残念だったな6ゾロ出しちゃったよ。
ヒガシ:まあ数打ちゃ当たるだろうし、適当にレイピアで刺しとく(コロコロ)うわまた6ゾロ出してる。
GM:貧弱貧弱!
ライト:やべえなGMが覚醒した。俺も一応【キャッツアイ】使って殴っとく(コロコロ)すげえ6ゾロからとピンゾロ出しちった。けど14のダメージだ。「向こうの体もあったまってきた様だな!」
キタ:やめろよレベル高い戦いするの、後続のプレッシャーがすごい。えっと、普通の矢でリザードCにトドメ刺す(コロコロ)やべえ要らんところでクリティカルした。しかも17とかなり強い。
前衛の懸命な攻撃と、キタの放った渾身の一矢がジャイアントリザードCを倒した!
ミナミ:先にウルフLから潰しとく。弱くとも確実に倒す【ソリッド・バレット】。(コロコロ)お、やった。クリティカルでワンパンだ。「役に立てたか……」
GM:今回のセッションでは出目が安定してるね〜
ミナミ:前回はちょっと思い出したくない……
一同:(笑)
ミナミのヘッドショットが炸裂! ウルフLを一撃粉砕!
レフト:うーん……火が弱点だからダンシングソーンDに【ファイアボルト】で攻撃が安牌かな(コロコロ)うーん……当るけど安定しない。9ダメージか……「あらあら、猫妖精さんひょっとしてお昼寝中かもね」
敵のターン
GM:ようやくまともに攻撃でけそう。ジャイアントリザードDがヒガシに攻撃、でもニシが庇ってるから自動命中か……(コロコロ)7!うーん防護を貫通出来ねえ。
ニシ:もう何も怖くない!
ヒガシ:それ死亡フラグ。
GM:まあまあ。次はリザードEがニシを攻撃!(コロコロ)また7かい! 命中は出るけどダメージが全然稼げない。じゃあ次はダンシングソーンDがヒガシを攻撃……(コロコロ)やった、痛恨撃合わせて17!防護点差し引いても14の大ダメージ!
ニシ:は?「は??」(は???)
GM:この兄ちゃんこえーよ……
キタ:目がやべーよ瞳孔開いてる(笑)
ヒガシ:うーん、あとHP9か……「うう……まだまだいける!」
ダンシングソーンDの放つ渾身の体当たりはヒガシにもろに入る。修羅の様な顔で敵を睨みつける兄も尻目に後々はまだ行けると己を奮い立たせた。
5ラウンド
ニシ:(ヒガシに《かばうⅠ》使う)ダンシングソーンD許すまじ。絶対殺す(コロコロ)うーん9ダメージか。畜生め。「おいそこのウネウネ。テメェ誰の許し得てヒガシ嬲ってんだ。死ね、いや殺す。100回殺す」
キタ:えっと、リルドラケン怖……って思いながらニシに続く。普通の矢で攻撃(コロコロ)やべえ外した。ビビりすぎだよ俺。「う、うわ……同じ人族とは思えねえ顔してら」(チャット欄で冷静なの逆に怖え)
レフト:うーん……レフトはまだ冷静なのでトドメを刺せるはず(コロコロ)抵抗されたけどなんとか倒せた。「ニシくん、落ち着いてください!」
暴走するニシとそれに引いたり注意しながらカバーしたりと忙しい2人。守りの優れたリーダーの様に頼りになるリルドラケンの彼は、少しだけ怒ると怖いぞ。
ヒガシ:うーん……多分『ヒガシくん』はダンシングソーンは3人もいれば大丈夫ってジャイアントリザードDを冷静に狙ってるんじゃないのかな(コロコロ)やった!クリティカルのお陰で2突きで倒れてくれた!
兄とは対照的に自らが攻撃されたのにやけに冷静なヒガシは、確実に敵を一体屠る。
ミナミ:「ヒガシさん、今回復を!」
ヒガシ:「大丈夫、敵は後一体! ついでにミナミのトラドールに装填されてる弾もあと1つ! 活性弾に詰め替えた後でいいから、まずは撃破を優先して!」
ミナミ:「!(戦況はもちろん装填されている弾すら把握してる……!?)……わかりました。ライトさん、畳み掛けますよ!」確実にいく。【ターゲットサイト】と【ソリッド・バレット】でリザードEを狙う(コロコロ)よし、1回転で19ダメージ!
ライト:俺がトドメを刺す。(コロコロ)よし、10のダメージでリングに沈めたぞ。「ミナミお前なかなかやるな。どうだ、今度一緒に修行をするか?」
ミナミ:「遠慮しておきます」
ライト:「え?」
ヒガシの的確な采配で敵を討つ。いつもは賑やかでお兄ちゃん子なムードメーカーだが、いざという時は恐ろしい程冷静だ。
6ラウンド(増援待ち)
ミナミ:このタイミングだ。活性弾詰める。
レフト:うーん……兎に角ストーンガードをヒガシに使っておくね。(コロコロ)「猫妖精さんが守ってくれるって」
ヒガシ:「本当だ、猫の姿の妖精さんが石を浮かして……ほら見て兄さん、もう大丈夫だよ」
ニシ:「まだ敵は来るのか……ぶっ潰してやる。あの時と同じだ、汚い手でヒガシに触るな……ならばアイツらにそうしたようにお前らも殺してやる」ブツブツ
ライト:「ほほう。なかなかいい目をしているな。俺も負けれいられない」
キタ:「あーそのなんだ。もう空気が痛いレベル」
敵の総数は少しずつ減っているおそらく次で最後だろう。
後半へ続く
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