2-2 隅田川の回廊 エリア①〜②
回廊への道中、小話。天気は快晴。絶好の試験日和に恵まれた彼らは太陽の光を背に荷台を引きながら回廊へ向かう。向かっていたのだが……
ヒガシ:「兄さん頑張ってー!」純真な思いで兄を応援する弟
キタ:「ほらちゃっちゃと運べよー」当然のように純度100%の煽りをかます男
レフト:「大丈夫ですか、皆さん?」なりゆきでこうなってしまった人
GM(店主):「いや〜荷台に乗せてもらってごめんね」普通に気を遣ってもろた人
ライト:キタあいつ後で〆るわ。
キタ:ボソッというのやめよろ怖いって!
一同:(爆笑)
エドと回廊の丁度間ほど、疲れたといい荷台に乗ったヒガシを筆頭にいまはキタとレフト、トドロキが座っている状態だ。リルドラケンと武闘家がいるおかげでスピードに変わらなかったものの何やら妙な苦労をしてしまったニシ、ミナミ、ライトなのであった。
ニシ、ミナミ、ライト……50経験点獲得。
隅田川の回廊
エドに住む人族に愛される名物隅田川も、上流では動物がひしめく一般人立ち入り厳禁な危険空間。生い茂る森の木々や川の流れで切り拓いた岩が門のように冒険者たちを出迎え、だから回廊なのかと納得できる幻想的な作りになっていた。ともあれ君たちは物見遊山にきたわけではない。ギルドに入る為、そして村の人からの信頼を勝ち取る為。武器を持て、いざ進め冒険者!
GM:じゃあ今回のシステム周りの説明入りまーす。一本道やしほぼほぼ強制イベントの連続やし迷うこたぁないやろ!
マップ
start gole
①-②-③-④-⑤-⑥-⑦-⑧-⑨-⑩
GM:こんな感じのクソ雑構成だ。ルールは至ってシンプル。現在時刻は朝の9時。エリアが①〜⑩に分かれてる、エリアから進むには20分掛かるぞ。それぞれのエリアに着くごとに判定やギミックが立ち塞がるから、それを突破して欲しい。PCに有利になるものからキツイものはもちろん、ロールプレイ栄えしそうなギミックもダイス結果によっては出てくるかもな。エリアごとに発動するギミックは一つだけだから、一通り終えた後は休憩するなり好きにしてええよ。ただし戻れはしないからお気を付けて。
ライト:脳筋でも理解できる安直システム助かる。
ニシ:どうする後々めっちゃ頭使うギミック満載のセッションきたら。
ライト:墓を買う。
キタ:諦める判断が早い。
ライト:ちげーよGMの墓を買うんだ。
GM:何今日のお前殺意高め?(笑)
ライト:いや依頼内容の時に肉の話聞いてたら腹すいてそんでイライラしてきてんの。
キタ:腹空いてイライラすんの小学生か!
一同:(笑)
そんなこんなでまずはエリア①
時刻 9:00
start gole
①-②-③-④-⑤-⑥-⑦-⑧-⑨-⑩
↑現在地
荷台を回廊の入り口に置いてきて、店主の護衛をしながら彼らは前に進む。一本道とはいえ気をつけて。戦いはもちろん、探索も護衛も手を抜いていいタイミングなどないのだから。故に……
GM:はい危機感知判定はいります、目標値は成功は9、大成功は12って感じでおなしゃす。
ヒガシ:来ると思ってた。危機感知判定好きだもんね(コロコロ)
GM:うんなんか危機感知振らせときゃいいみたいな所ある。
危機感知判定 目標値
ニシはなんと大成功!
ヒガシ、ライト、レフトが成功した!
キタ:スカウト2にあげたのに失敗した……
GM:ほうほう大成功ね。
進もうと足を進める中で、ニシはいち早く違和感に気づく。全員に止まれといい、辺りを警戒する。キタ、ライト、レフトはそれに少しだけ遅れる形で気がついた。自分たちが進もうとしている先に、数頭の動物が群れを作っている事を。このまま気が付かずに進んでいたら確実にかち合う事になっていただろう。
キタ:「あぶねーよく気が付いたな!」(小声で)
ニシ:「運が良かったんだよ。さてどうする、避けるか戦うか」
ライト:「もちろん戦う。本命目の前にして邪魔してくるやもしれんしな」
レフト:「まだまだ始まったばかりです。温存して戦いましょう」
ヒガシ:「トドロキさんは危ないから後ろにいて下さいね」
GM(店主):「ほほう……危機感知力は想像以上って感じだ」
GM:じゃあ戦闘だな。サイコロすら振る必要ない雑魚に苦戦すんなよ? 張り切っていこう!
戦闘準備
※今日レフトが選択した属性は土、風、火、光です。
ニシ→ヒガシに《がばうⅠ》を使用。
魔物知識判定 目標値5/10
ニシは魔物を見てポカンとしている。
ヒガシ、キタ、ミナミ、ライトはウルフを知っていた!
レフトはウルフの弱点を見破った!
敵はウルフA、B、C、Dだった!
ニシ:「見た方はいいものの、あの犬っころのそっくりさん共は誰だよ」
ライト:「お前ウルフも知らないのか?」
ヒガシ:「あー……兄さんってば昔から、大抵の弱小動物は走ってるだけで轢き殺せるから。それに視点も高いし小さな四足歩行の動物なんて目に入らないんだと思うよ」
キタ:「リ、リルドラケンやべぇ」
ミナミ「……文字通り見に覚えのない動物なんだな」(レフト、ナイスプレイ)
レフト:「確かに彼のフィジカルならウルフなど敵ではありませんね」(どういたしまして)
先制判定 危機感知判定大成功により判定+1
ヒガシ、キタ、ライトが成功、先手をついた!
GM:スカウト持ちが有能や……
1ラウンド
ニシ:バスタードソードでAを攻撃する(コロコロ)よし、10のダメージ!「ちゃっちゃとサクサク行こう!」
ヒガシ:じゃあ僕はBを二刀流で攻撃(コロコロ)あれ、自動失敗だ。前回調子良かったツケが来たかな。「あれれ? 思ったより素早い?」
ライト:なら俺がBに畳み掛ける。練技も必要なさそうな雑魚だしそのまま殴るぞ(コロコロ)
2撃目は外したか、でも9ダメージ。「油断するな、ヒガシ!」
ミナミ:2人に続きたい。【ソリッド・バレット】をBに使う(コロコロ)9のダメージでオーバーキル。「良かった……今日は使い物になれそうだ」
GM:ヒガシのミスをカバーするように2人が動く。見事にウルフBを瞬殺した。
キタ:徹甲太矢試してみたいから使うな。Cを狙う(コロコロ)8ダメージ! うん惜しい! 「新必殺技、回れば強い徹甲太矢!」
レフト:じゃあ僕がトドメさすね。Dに【ファイアボルト】で攻撃!(ころころ)わ、2回転! 18ダメージ!「僕も、頑張って回すよファイアボルトで!」
GM:えっと。冒険者達は有無を言わせぬ苛烈な動きで、ウルフの半分を地に沈めた!
GM:Aがヒガシに攻撃! でも《かばうⅠ》発動中だからダメージ計算するね。(コロコロ)6、防護点貫通出来なんだ。畜生め。じゃあDでニシに攻撃!
ニシ:(コロコロ)ぎゃ、回避失敗した!
GM:(コロコロ)当たったがこれも防護貫通出来ねえな。まあレベル1の雑魚エネミーではこれが限度か。もうドレイクとか出さな苦戦しない気がしてきたこいつら。
ニシ:いや竜形態のドレイクに攻撃とかされたら普通に死ぬから勘弁してくれ。
2ラウンド
ニシ:「敵は総崩れだ、畳み掛ける!」各個撃破していく、Aにもう一度バスタードソードを使う(コロコロ)躱された!
ヒガシ:「大丈夫だよ兄さん!」Aに攻撃、流石に2回も攻撃すりゃ一度は当たるでしょ(コロコロ)やった、8ダメージで倒せたね!(特大フラグにならなくて良かった)
GM:(ここだけの話マジでフラグかと思って心配してた)
ライト:後衛を手間取らせるまでもない。なんとか3撃でDを仕留め切る(コロコロ)お、よかった潰せた。これでゲームセットだな。
戦利品として合計190G相当の皮を手に入れる。まさに電光石火、大胆不敵。ウルフに傷一つつけられることなく一行は圧勝を飾った!
ライト:「ほらみろオオカミの皮が綺麗に取れたぞ」
ニシ:「俺もいい感じだ!」
ヒガシ:「2人とも器用だね!」
キタ:「どうだレフト、狼の皮売れそうか?」
レフト:「……え、ええ。ある程度の額で買い取っていただけると思いますよ」あんまりそういうのを見たくない感じのおぼつかない応答。
GM(店主):「戦闘力も想定以上……所でレフトくん、なぜ後退りを?」
ミナミ:「……みんな元気だな」
GM:的な感じでチュートリアルはここまでだ。次のエリアに着くごとになんのイベントが発生するかのダイスを振る。そしてその結果に応じて発動するギミックやに対応していく簡単なお仕事や。でもさっきみたいな有無を言わせん固定イベントの時もあるから気を付けろよ。良い結果を残せるように頑張ってくんろ。
エリア②
時刻 9:30
start gole
①-②-③-④-⑤-⑥-⑦-⑧-⑨-⑩
↑現在地
レフト→フェアリーウィッシュ発動。
GM:そういや回廊を歩く中で先頭って誰や?
ニシ:え? 先頭かどうかはわからないけど、『ニシ』はいつでもヒガシ《かばうⅠ》を発動できる位置にいるとは思うけど……
GM:そこはせめてトドロキを庇わんかい!
ニシ:いやそこはほら、『ニシ』だから。
GM:そうか確かに『ニシ』ならば仕方がない。
ヒガシ:えっと、だったら『ヒガシ』がトドロキさんを守る位置にいるよ。多分真ん中ぐらいの位置。
ニシ:じゃあ『ニシ』はその2、3歩前にいると思う。
キタ:『キタ』と『ミナミ』は最後方だな。密偵と執事が前にいても仕方がないし。
ミナミ:異論なし。
ライト:なら俺が前に立つ。近接だしスカウト持ちだから咄嗟の攻撃にも対応できるだろう。
レフト:『レフト』はそうだなぁ、【フェアリーウィッシュ】もある事だし多分『ライト』のすぐ隣、半歩後ろあたりにいるのではと考えてる。
GM:ほいほい。じゃあそんな先頭を歩くライトとレフトに基本的なダイスは振ってもらうとしようか! 早速何が出るかなイベント決定ダイスを頼む。
キタ:なんだそのダサいネーミング。
ライト:はいはい……(コロコロ)
レフト:はーい(コロコロ)
川の流れる音が聞こえる回廊にて、7人は足を進める。すると、小さな花畑が目に入った。隅田川上流の綺麗な水と、木の間から漏れる光源を頼りに咲いた色とりどりの小さな花々はとても美しい。
レフト:見識判定お願いします。花の品種とあと危なくない花なのかを見たい。
GM:判断が早い! とはいっても珍しい植物じゃないし、目標値は7で成功、13で大成功としようか。
ミナミ:見識なら俺も手伝えると思う。(コロコロ)お、成功した。
レフト:(コロコロ)やった、大成功!
ミナミ:本当に出目が安定してるな……
レフト:【フェアリーウィッシュ】様々だよ。
それは江戸にも咲いている庶民的かつありふれた草花。毒はないから触っても大丈夫だ。ミナミがそう説明していると、レフトがその花の先を指差す。レフトの目に入っているのは花に囲まれて見えずらいところにあった、奥の救命草だ。
GM:取るのなら採取判定(冒険者レベル+器用度ボーナス)振ってもらうけど。目標値9で成功、13で大成功……だけど、素手ならマイナス補正いくかもね。
ヒガシ:「ねえレフト、冒険者セットの中にナイフあるからそれ使う?」
レフト:「本当ですか? それではお借りしますね」
キタ:「花を傷つけたくないし、器用な方がいいだろ。オイラが行ってやるぜ」(コロコロ)よし成功、欲を言えば大成功が良かったがまあ失敗しなかっただけ御の字か。
キタは手際良く救命草を採取した。小さな花畑に少量生えてた程度だが、1回分ぐらいの量にはなるだろう。
レフト:「キタくん、素晴らしい腕前でした。ではこちらは僕がお預かりしますね。皆様の回復に必要になるまで取っておきます」
GM:救命草なんてなんぼあってもいいからな。割と必要な時は必要やし。
ヒガシ:救命草魔香草魔晶石あげときゃ喜ぶもんねPLなんて(笑)
GM:そうそう、チョロいチョロい。
PL一同:(笑)
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