1-3 その二人、異国より来たりし革命の虹
GM:さあようやっと6人が集合するで。
ライト:待ちくたびれた。早よ蛮族を殴らせろ。
レフト:まずはロールプレイしないと(笑)
戦闘後処理
ミナミ→MP変換でMP全快、HP-5。トラドールを全弾装填。
GM:さてさてお疲れ様やで。ゴブリンをやっつけて暫く休めると思うよ。ドンパチやり合った後の村は随分と静かに感じるね。
ミナミ:「……あまり活躍できなくてすまなかった」
ニシ:「初めて連携したわけだし、仕方ねえよ。ヒガシもさっきのゴブリンに攻撃されただろ、平気か?」
ヒガシ:「平気だよ。兄さんだってずっと僕らを守ってくれてたじゃないか」
ニシ:「そりゃ俺は身体が強いからな!」
キタ:(『キタ』は2人のやりとりを見て、違う種族なのに兄弟なのかと訝しんでいる。けれど今はそれを追求するタイミングじゃないと判断した)「うーん……村の奴らはどこいっちまったんだろうな。一宿一飯の恩義を果たしたぞ! って報告しなきゃな」
ヒガシ:「一宿一飯の恩義?」
キタ:「ああ。昨日の晩、寝泊まりする場所がなくてミナミと野宿を覚悟してたら、この村の村長が助けてくれてさ。タダで飯も寝床も用意してくれたんだ!」
ミナミ:「恐らく蔵に逃げたはずです。もう脅威は去ったと報告しましょう」
先程共に死線を掻い潜ったおかげか、すっかり打ち解けている四人。するとどんちゃん騒ぎが収まったのを察してか、一人の男が四人に近づいてきた。
ヒガシ:新手?
GM:ちゃうわ普通に人族のおじさんや。おじさんは四人に魔物達はどこへ行ったのかと聞いているね。キタとミナミならわかるだろう、その人は昨日自分達に寝る場所を与えてくれた村長さんだと。
キタ:「おじさん! 無事だったんだな!」村長に傷がないか確認しながら村長の周りをくるくる回るぜ。
ミナミ:「村長さん、昨晩はありがとうございました。おはようございます。蛮族ゴブリンは彼らの助けもあり撃退出来ました」深々とお辞儀をした後に事の顛末を説明します。
GM:村長はミナミの説明を聞いてそうかそうかと口を開いた。
「あんた達、あの恐ろしい魔物を倒したのか……何はともあれかたじけない。この村には戦いの心得を持つ人間はいないから、蔵に逃げるので精一杯だよ。武闘家……? ではない様だけれど、冒険者とは強い存在なんだね」
ニシ:……ん?
キタ:(なんかこの人勘違いしてるな)
ヒガシ:「すみません。僕達はただの通りすがりなんです。まだ冒険者というわけでは……」
GM:一瞬村長は首を傾げますが、そのあと直ぐにしまったといった顔をします。
「そ、そうか……君達は冒険者じゃなかったんだね。前々からこの村に対する魔物の侵攻は激化していてね。
ニシ:出たよ
キタ:あまりにも自然に導入してくるじゃん。
ミナミ:俺は好きだけどな
GM:心の友よ……
キタ:ジャイアン?
ヒガシ:まあまあ。「冒険者には依頼を出しましたか? 幕府非公認とはいえ魔物退治のスペシャリスト達です。エドには仕事を待っている人たちがたくさんいるはずでは?」
GM:ヒガシがそれを質問すると、村長さんは少しだけ申し訳なさそうにうーんと唸ります。暫く沈黙が続きましたが、なんとか言葉を紡いでくれます。
「実は、、数日前に近くの冒険者ギルドにその旨の手紙を書いているんだ。返事が来たのは昨晩。そこのガラスランナーさん達と出会った後。直ぐに冒険者を手配する、今日の朝ごろには着くはずと書いてあった。だから、君たちがその例の冒険者なのかと勘違いしてしまったんだ」
キタ:GM、ヒノマルの今現在の時刻は?
GM:朝の9時ぐらいやね。
キタ:今がその時間じゃん。
GM:せやね。じゃあ今から6人が集合するぞ。
ニシ:めちゃめちゃ急じゃん(笑)
GM:いやもうふたりが準備万端って感じだからさ、むしろはよ進めろって目で訴えかけてくんのじゃあロールプレイ再開!
キタ:じゃあ手早く進めるか(笑)「どういう冒険者なのかって手紙に書いてたか?」
GM(村長):「妖精使いと武闘家の二人だ。けれど彼等はヒノマルにきて日が浅い外国人らしい。ひょっとしたら迷っているのかもな……」
ここ数年で劇的に増えた蛮族からの被害と比例するように姿を見せ始めた外国人。その外国人の働き先の大部分を占めているのは冒険者だ。そもそも冒険者の起源も海外(ここでいう海外とはテラスティア大陸など)にある。違う大陸のギルドからヒノマルへ派遣されたものから、この島で初めて名乗りを上げるものまで多岐に渡る。
ニシ:「外国人か……」とりあえず探しに行った方が良さげか?
ヒガシ:そうだね。「探しに行こうよ、ひょっとしたら近くで蛮族やごろつきに絡まれているかもしれないし」
ミナミ:「しかしこの村もいつ何時第2波第3波の被害が出るかわからん。手を分けるべきでは?」
それぞれが考えを述べる。するとそこへ、よくやく待ち侘びていた声が聞こえる。ヒノマル特有の母音を強く発音する特徴的な訛りがない正当な交易共通語だ。
ライト:「その必要はない。今来た」
レフト:「遅くなりました。……この荒れ様、村の方々の避難は万全ですか?」
村の入り口から堂々と入ってくる。エルフと人間だろうか。ヒノマルでも見かけやすい種族ではあったが、顔立ちは雰囲気は異国のもの特有だった。エルフは身軽そうな和装にゴツゴツとした装備品をつけた拳とブーツ。人間の方は和装ではあったがエルフと比べて動きづらそう、そして首元と耳には妖精使いが使用する宝石が光っている。ふたりが例の冒険者とみて間違いなさそうだ。
ヒガシ:「あー本当に外国人! 外国人なんて初めてだよ!」
ニシ:「村にはいなかったからなぁ」
キタ:「へぇー港や江戸に行けばもっとたくさんいるぜ!」
ミナミ:「……怪我はなさそうだな。単純に慣れない地形に手こずっただけと見た」
レフト:「あはは……お恥ずかしい。私はレフト。しがない妖精使いです。隣におられるのがライトくん、大人しいですが人当たりはいいしなにより腕は確かですよ」
ライト:「よろしく」ヒノマルの人間との会話の作法に自信がないから側から見たらそっけなく無愛想に見えてしまう感じで。
GM:村長はいやはやよく来てくれたねとふたりを歓迎してるね。(ようやっと六人集合でけた)
GM:じゃあここでやってみよう、危機感知判定!
ニシ:さっきからいきなりすぎだろ!
レフト:ま、まあ危機感知判定はいきなり来てなんぼだからね。
GM:目標値は11、村とは言え外つまり野外だからレンジャー技能でもおけまるです!
ミナミ:しかもまあまあ高い、平目で行ける気がしない。←セージしか取ってない人
結果的にライトのみ成功となった。ちょっと高すぎたかも知れない。
六人の会合の中、ライトのみ気がついたわずかな違和感。建物の奥に隠れて弓を引く魔物の存在を確認し、声を上げた。
ライト:「ッッ全員伏せろ!」全員に覆い被さる様に力任せに身体を下げる。
ニシ:「ど、どうしましたか外人さん!?」これ全員外れてたら絶対誰かに当たったよな
キタ:「いてて!」最悪村長に当たってたかもな。
ヒガシ:「こ、これが異国流のはじめましての挨拶!」このGMならそういうことするよね。
ミナミ:「違うと思います」あいも変わらず出目が死んでいた……
レフト:「大丈夫ですか村長さん!?」誰も村長心配してなくて笑う
GM(村長):「ええ……なんとか」お前ら緊張感ねえな! そうかもうノスフェラトゥとか出さんと動じんか! キャンペーン後半の戦闘楽しみにしてろよ!
一同:(笑)
その刹那、覆い被さったライトの背中スレスレに矢が飛ぶ。あとミリでもずれていたら普通に背中から少量とはいえ鮮血が出ていただろう。
ライト:「くっ……やはりか。みんな無事か!?」二の矢が飛んでこないことを確認して身体を起こす。
ライトのおかげで全員無傷。外したうえに場所もバレことに焦ったのか、魔物は茂みに隠れていった。先のゴブリンといい、今回の狙撃といい、蛮族とは思えないほど無駄にしっかりとした戦術。奴らをまとめるボスがいるのではと推察するのは難しい話ではないはず。周りを確認する冒険者二人と見習い四人。帰ってこないゴブリン達や狙撃要員、部下の失態を悟ったのか大型の蛮族を先頭に小さいのも合わせて六人ほどが足音を鳴らして入り込んでくるのが見える。
ニシ:いよいよボス!「村長さんは下がって下さい!」
ヒガシ:とはいえ離れ過ぎても助けに行けないから、近くの民家に身を潜めてもらおう。「この程度の敵恐るるに足りません!」
ミナミ:「不意打ちとは、大きい図体の割には小癪ですね」(次こそは当たる!)
キタ:「でかいのの他に外野もちらほらか。けどオイラは強いぜ! 全員射抜いてやる!」(無理はすんなよ(笑))
レフト:「み、皆さん!?」まさか共闘するとは思わなくて驚いている。
ライト:「いいじゃないか。どのみち骨が折れそうだしな」順応力高い好青年だから動じない。
GM:村長が心配そうに見守る中、戦いの火蓋は切って落とされた。
キタ:村長ヒロイン?
GM:否定はできん。せっかくのボスだからサイコロは全部回しちゃうぞ! 張り切っていこう!
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