第4話 トリあえず魔法紙を使って魔術スキルを取得してみることにした

『では、この魔法紙に血液垂らすイメージをしてみてください』

(こうか?)

《スキル:闇魔法を獲得しました》

(おお!)

『おめでとうございますマスター』

(ああ、ありがとう終焉)

『はいマスター』

「シェイド……なんか雰囲気が少し変わったか?」

「そうかな?」

(やはりルドガーは鋭いな……まあ隠してもしかたないけど)

「いま魔法紙をつかって魔術スキルを取得してみた。闇属性の魔術スキルを取得したらしい」

「は?」

「ん?どうしたルドガー」

「いや、なんでもない……」

(気のせいか?)

『はいマスター』

(魔術のスキルが闇魔法しか取得できなてないな)

『はいマスター』

(じゃあもう1つ魔法紙を使って火属性のスキルを取得してみるか)

『はい、マスターではまた血液垂らすイメージで』

(おう!こんな感じかな)

《スキル:火魔法を獲得しました》

(よし!)

『おめでとうございますマスター』

(次は水属性だな)

「なあルドガー」

「ん?」

「ちょっといいか?」

「ああ、なんだ?」

『はいマスター』

(血液垂らすイメージ……)

《スキル:水魔法を獲得しました》

(おお!)

「なあルドガー」

「ん?」

「ちょっといいか?」

「ああ、なんだ?」

「闇属性魔法、火属性魔法、水属性魔法を取得したから見ていて欲しい」

「え!?」

「じゃあやるぞ」

シェイドは3つの魔法紙を手元に並べる。

《スキル:闇魔法と火属性魔法を同時発動します》

(了解)

そして闇と火が同時に発動する。

『マスター、上達しましたね』

(ああ)

「おいおいシェイドこれはどういうことだ同時に2つの魔法を発動ってお前テンペスター(賢者のようなもの)かよ!?」

「え?」

(賢者?)

『はいマスター』

(テンペスターってなんだ?)

『はいマスター、賢者とは本来魔法の威力や効果を数十倍にするものです』

(つまり俺はそれができるということか)

『はいマスター、先程の攻撃では2つの魔法発動が限界です』

(なるほど)

「シェイド、お前この数日で一体なにをした?」

「ん?ああ、魔法の練習だよ。暇だったからな」

(まあ嘘はついてないな)

『マスター、現実をみてください』

(分かったよ終焉)

(いやルドガー……その顔はちょっと怖いぞ……)

「シェイド、お前少しおかしいぞ……本当にどうした?」

(まあ確かに……)

「あ、ああ。ちょっとね」

(終焉、次何したらいい?)

『はいマスター』

(次は氷属性にしようと思う)

『はいマスター』

《スキル:氷魔法を発動》

《スキル:氷魔法を獲得しました》

「ルドガー、次もみててくれないか?」

「ああ、いいぞ」

(どうやら俺が強いことに疑いは持たないらしいな)

(にしてもなぜ俺はこんなにも強いんだろうな……)

『マスターは女神様から魔力と適性が高いと言われておりましたよ。全部の属性の適性を持つとも』

(なるほどな……それが強さに繋がってる?)

「シェイド、次は何の魔法紙を使うんだ?」

「そうだな……」

(やはりここは聖属性にしてみますか)

《スキル:聖魔法を発動》

《スキル:聖魔法を獲得しました》

(うん?)

「どうしたんだ?シェイド」

「知らないうちに氷魔術と聖魔術を取得していた」

「…………は?」

(さすがにルドガーはいまのはおかしいだろという顔をしたな)

『マスター、そろそろ貴方のことを話した方がいいのでは?』

(そうだな)

「ルドガー……1つ話しておくことがあるんだ……俺な……この世界に転生してきたんだ」

「転生?」

「そう……生まれ変わったってこと……」

「そうなのか……」

「で、その魔力と適性ってのがさ……全属性なんだよ」

「全属性!?お前それは本当か!?」

「うん、本当だよ」

「はぁ……じゃあお前は何ができるんだ?」

「俺は全属性魔術を2種類以上同時発動ができる……」

「まじかだからさっき2つの魔術を同時に発現していたのか……納得だな」

(うん……まあそういう感じですね)

「ルドガー」

「ん?」

「もし良かったら一緒にクエストやらないか?パーティーを組んでみないか?」

「いいぞ」

「え?即答だな」

(ちょっとは躊躇うと思ったんだが)

『マスター、彼はおそらくまだあなたの強さに疑いを持っているかと』

(なるほど)

「まあとりあえずよろしくなルドガー」

「ああ、こちらこそだシェイド」

そして2人は握手を交わす。

「シェイド、お前の強さは本物だ……それにお前の魔力操作スキルのレベルは……」

(魔力操作スキルレベル?)

(また新しいワードが出てきたな)

『はいマスター』

(終焉詳しい説明よろしく)

『はいマスター、では説明いたします。魔力操作スキルはレベルが上がると熟練度が上がります。そして熟練度が上がると魔力を体の外に出す効率がよくなったり、魔法の詠唱時間を短くしたりできます』

(なるほど)

『マスター、次のクエストはどうしますか?』

(そうだな……ルドガーの実力をみたいからクエストはなんでもいいな)

『マスター、この周辺の魔物はゴブリンやスライムなど比較的弱い魔物しかいません』

(ならルドガーと初めてのクエストだしスライムでいいか?)

『はいマスター』

《スキル:魔力探知を発動します》

《リーファーの草原付近を魔力探知します》

《発見対象:スライム》

(うん?)

(あれか?)

(あの半透明なぷるんとした丸いやつ)

『はいマスター』

(じゃあ行ってくるよ終焉、サポートよろしくな!)

『はいマスター』

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