第24話 類は類を呼ぶ

シャは、山内とリクに話終え、僕の学食ランチも結局、シャが全部食べ切った。

「こら、シャ。全部食べていいなんて、言っていないぞ。」

「気にするな。学食のカレー、いけるな。」

「だよね。」リクが同調する。

僕はムッとしながら「シャ、これからどうする。また仕事か?」

「そうだ。」

「正直、この間、失敗したタバル坂がまだ引っかかる。」

「スバル、まだ、引きづっているか。

忘れろ。コツン。」

シャの魔法か?脳が軽い。まあ、いいか。

「で、どこへ行くんだ?」

「次は宝石の取引場だ。サカモトが出店する。

インドのマヤパヤンの紹介で原石を手に入れたようだ。貿易船を手に入れるためにそれらを売るらしい。そうだよな、山内。」

山内の顔がグラバー邸宅で見た商人の顔になっていた。

「そうだ。今度の宝石取引場は、比較的、新参ものも取引できる。」

シャが「そしてへ K・M・Iが来る。」

リクが「 K・M・I?」

シャが「簡単に言うとAIロボだ。

異常にサカモトの脳を狙っている。

サカモトの先見能力。判断能力。調整能力。

これらを取り込み、AIが理想とする人間になるためにサカモトの脳を欲している。」

「サカモトさん、命を狙われているのか。」

「綺麗な宝石が血に染まるのはいやだ。」

僕は山内に「そうは、ならないさ。僕が必ず、サカモトさんを助ける。」

「頼む。」

リクが「今回はあっちの世界に行かなくっていいよね。シャ。」

「それは分からない。ウエブ生命体は未知だ。

勝手にカラダが移動するんじゃないか?」

「えっ?僕は黒木さんと話がしたい!」

山内が「でたー!リクの女子好き!」

「お前には山下さんという彼女がいるじゃないか。

なあ、スバル、僕らは寂しいよな。」

僕は「僕は女子に興味ないよ。それに黒木さんは人間じゃないよ。

シャム猫だ。人間に恨みを持いる。化猫になりかけをシャが人間にしたようだ。

憎い人間になれば、人間のことも少し理解できるかも。黒木さん。だろう、シャ。」

「さあな。」

「僕はシャム猫でも人間でも化猫でもかまわない。何か違いある?

黒木さんは黒木さんだ。」リクが言った瞬間、黒木さんたちが僕らのテーブルに立っていた。

山下さんが「リク、いいこと言うわね。恋に種属は関係ないよね。」

沢田さんも「私も去年の夏、好きになった彼、お化けだった。別に本人が良ければいいんじゃない。」

僕は少し引いた。『類は類を呼ぶというけど僕らすごいかも。』

シャが『そうだな。類は類を呼ぶ。』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る