第22話 とりあえず休憩
僕らは食堂の列で何とかランチをゲット。遠目にシャム猫が人間に変身した黒木さんを見た。何とか、うまく馴染んでいる。
心配していたが大丈夫のようだ。
山内が「スバル、何、ボーっと黒木さんのこと見てんだよ。」
リクも「さっきも教室で転校生の挨拶していた時にあっーー!て叫んでたし。
スバル、怪しいぞ。ほんとは黒木さんのこと知ってるんじゃないか?」
「いや。知らない。」僕は嘘をついた。
トレイにランチをのて、いつもの中庭側に3人座った。
食べながら思い出していた。異世界のサカモトさん。それに・・・
西郷さんに大久保さん。タバル坂の戦。
スプーンを落とした。
あのタバル坂の画像が脳裏をめぐる。
「気持ちが悪い。」2人が心配する。
「大丈夫か、スバル。」
「大丈夫だ。」シャの言葉を思い出す。
画像の中の魔モノに引っ張られる。忘れろ。
「ニャーン。」黒猫が僕らのテーブルの上に飛び乗る。
「黒猫だ!」「シャ!」僕とリクの言葉がかぶる。
冷静な山内が「スバル。どうした?気分は?」
向きを変えてリク「お前もスバルの声聞こえたよな。」
リクが「うん。シャ!って知ってる猫か。名前を呼んだよな。」リクにしては、きつめの言い方だ。
山内が「おい、リクどうした。たかが猫だろう。それに今、スバルは気分が悪いんだ。幻でも見てるんだろう。なあ、スバル。」
山内とリクの性格が逆になったようだ。
「恋のせいだ。」黒猫、シャがしゃべった。
2人は「えっーーー!」ハモリ驚く。
リクが「しゃべった。猫がしゃべった。」
山内も驚いているが山内は別のことでも驚いたもいた。
「恋のせい?黒猫、どういう意味だ?」山内が聞く。
シャは少しめんどくさそうに「人間は恋をする変わる。山内、お前はあの山下という女子と恋に落ちた。それで穏やかな性格になった。それだけだ。」
リクが「あー、思い出した。この黒猫、修学旅行のオランダ坂にいたぞ。」
山内もシャに顔を近づいて「あー、僕も思い出した。この猫、出島にいたAI猫ロボだ。」
2人とも頭の中がごちゃごちゃになったようだ。それに大事な猫がしゃべっていることも忘れてる。
「2人とも少し落ちつこうか。」僕はなだめる。
シャが「スバル、魔モノから逃げれたようだな。」
「シャのおかげだ。引き込まそうになった。注意するよ。」
「だな。ところで山内、リク俺様をただのそこいらの猫と一緒にするな。
よく、見直せ。」
じーっと「あー、シャだ。2人の異世界の記憶が戻った。」
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