第13話 K・M・Iとサカモトさん2

シャはテーブルに飛び、猫の姿に戻る。

「シャ、お前はその猫の姿の方がいい。

僕も落ち着く。」

「そうかスバル、俺様の美しい美少年の姿に参ったか。」

「いや、そう言う訳じゃない。」

「スバル、嫉妬はよくないぞ。」

「ばーか。僕は僕のことが一番好きだ。

嫉妬はしない。他は目に入らない。」

「バカものめ。スバル。そんなんじゃ、彼女ができるのもまだ先か。

少しは、山内を見習え。」

「山内?いやだ。そうだ、リク。リクがいる。

女子に興味ないって言ってたぞ。」

シャはテーブルの上を左右に歩きながら

「リクか、アイツは自分のことが大好きな奴だ。スバルと同じだ。まだまだだな。

基本、自分が大好きな人間は他の者に興味がない。

しかし、人間は自分以外の人間と交わり

歴史をつくってきた。交わりも大事だ。

と真面目なことが言いたいが、スバル、お前は時代を動かす黒い影Xだ。

自分以外の人間と、交わりはあんまり関係が、ないか。」

「なんだそれ。シャ、いい加減だな。

それよりK・M・IのAI機械人間達。

彼らの事を教えてくれ、シャ。」

トーマスが話に入って来た。

「シャ、助手のスバルには話しておいた方がいい。」

「だな。スバル、言ったことが現実になるって聞いたことがあるか?」

「ある。」

「不思議だが、サカモトはなぜか、いったことが現実になることが多い。

ある日、友人のヒラガが、カラクリ人形をつくってお茶をサカモトに出した。

それを見てサカモトは『そのうち本物の人間のカラクリ人形ができるでよ。ご飯もいらず。年もとらない。この世界を支配するかもな。ハハハ。』と笑ったらしい。

その後、ヒラガのカラクリ人形が1体が姿を消した。

そのカラクリ人形はサカモトの言葉を理解し、別次元に飛んだ。

その1人がKだ。過去K。その後、未来に飛んだK は未来で自分の進化系Mに会う。

そして今の世界でIに会う。

3人ともヒラガが作ったカラクリ人形だが、心、思考はサカモトの言葉が入って動き出した。」

僕は遠目でサカモトが変身したオースティンを見た。

「シャ、サカモトさんはこのことを知っているのか?」

「あー、知っている。逆に楽しんでいる感もある。常に危険を感じている。

オースティンに変身しているのもその一つだ。だが商売として香辛料を扱いたいという考えはもともとあったようだ。だから今をサカモトは楽しんでいるようだ。」

「シャが気まぐれに関わったからだぞ。」

「そうだな。しかし、それが黒い影Xの仕事だ。」

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