第5話   ちゃんぽん

「集合!」先生の声が響く。

声に反応して山内、リクは振り返らずに走り出す。

僕はドアを振り返りそうになったが耳元で「走れ」のシャの声。走った。

先生たちはスケジュールが遅れているようで焦りぎみ。

生徒は気にしていない。

女子達は写真館で西洋ドレスを着たかったらしく。明日の自由行動の時に絶対来ようね。と話している。

僕も来たい。一本松の洋館のトーマスと話したい。聞きたいこともある。

明日絶対に来よう。

「バスが来ました。次は中華街でお昼です。」

バスの中で僕は「山内、リクさっきのことだけど」

山内が「楽しかったよな。衣装まで用意してくれるなんて。演劇オプションすごいよな。さすが観光地、長崎って感じだ。」

リクは「僕は派手な柄じゃなくて、シャみたいな宣教師ぽい黒服がいいよ。謎の人って役でカッコいいよな。役者っぽい。」

えっ?シャは猫だ。リクも山内も猫のシャを見ているはずだ。

「リク、シャって猫だよな。」

山内が「リク、お腹がすき過ぎて、とぼけているのか。人間だったじゃないか。

大学生ぐらいのお兄さんだったぞ。」

リクも「そうだった。」

僕は「シャは猫だよな。僕がつかまえて話していたの2人とも見たよな。」

「スバル、大丈夫か?」

僕はあわてた。猫のシャを2人は覚えていない。なんだどうなってるんだ。何かがおかしい。シャは猫だ。

バスが止まる。「中華街に到着。昼食です。」

2人の記憶と違うことに戸惑ったが「ぐーっ」お腹がなった。

リクが僕に飛ぶつく。

山内も「だろう、スバル腹が減り過ぎで脳思考が停止していたんだ。よし行くぞ。」僕らは塔のレストランに吸い込まれていった。

長崎名物ちゃんぽんが昼食だ。

「いただきます!」ラーメンとは違うこの味。野菜が苦手な僕もキャベツに人参食べれるぞ。

運んでくるお姉さんが「ちゃんぽんは長崎の方言で色んなものを混ぜることを”ちゃんぽん”っていうのよ。」っと教えてくれた。

現在と過去がちゃんぽんしている。

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