第146話 大台
第71階層でレベル上げをして5時間。
既にラプトルを200体は倒しているけれど、かずちゃんすらレベル100にならない。
ちなみに今の私達のレベルはこれだ。
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名前 神林紫
レベル98
スキル
《鋼の体》
《鋼の心》
《不眠耐性Lv3》
《格闘術Lv8》
《魔闘法Lv8》
《探知Lv5》
《威圧Lv4》
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名前御島一葉
レベル99
スキル
《鑑定》
《魔導士Lv8》
《抜刀術Lv7》
《立体戦闘》
《魔闘法Lv9》
《探知Lv3》
《威圧Lv 4》
《状態異常無効》
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名前 浅野杏
レベル92
スキル
《剣術Lv7》
《魔闘法Lv7》
《暗殺術Lv7》
《隠密Lv7》
《探知Lv6》
《威圧Lv4》
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名前 町田愛
レベル91
スキル
《短剣術Lv5》
《魔闘法Lv6》
《暗殺術Lv4》
《隠密Lv7》
《探知Lv3》
《威圧Lv3》
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なかなかレベルが100にならず、ついには私のレベルがかずちゃんのレベルに追い付いてきた。
それくらいレベルが上がりにくい上に、少し問題が生じた。
「駄目ね。もうモンスターが居ない」
「レベルの高いモンスターは、それだけコストも高いですし、リポップに時間がかかるんですよ」
「第71階層はもう駄目。次の階層に行きましょう」
そう、モンスターを狩りつくしてしまったのだ。
その影響でレベル上げの効率が下がり、ちょっと面倒なことに。
リポップを待つにも時間がかかるので、次の階層に行くことにした。
第72階層
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種族 アルクオカ
レベル90
スキル
《飽食》
《消化強化》
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相変わらず巨大な古代樹の森が広がっていて、全体的に暗い。
そんな第72階層にやってきた私を出迎えてくれたのは、とてつもなく大きな恐竜。
ブラキオサウルスと呼ばれる恐竜だ。
種族名はアルクオカ。
確かに、丘が歩いているような巨体。
言いえて妙な名前だ。
「…倒せる?」
「あいつ…巨大すぎて倒せないって呼ばれてるやつじゃない?」
「Sランクモンスター、アルクオカですね。…まあ、時間を掛ければ倒せますよ」
かずちゃんは刀を抜くと、誰よりも早く走り出してアルクオカの背に飛び乗ると、駆け上がって首を勢い良く切り裂いた。
「ンォォォォォォォオオオオオオオオ!!!」
首を斬られたアルクオカは、とても生物が出す大きさではない声で叫ぶ。
そして、その巨体からは想像できないような速度で走り出した。
私達もそれを追いかけて走り出すと、すぐに背中に飛び乗った。
「これ、どこを攻撃すればいいの?」
「一葉ちゃんが攻撃してる場所に集中してやれば倒せるはず。行くよ町田!」
「はい!」
3人で背中を駆け抜け、かずちゃんの居る場所まで登ってくると、私達も攻撃を始める。
大型車両並みの首の太さを持つアルクオカの首を切断するのは至難の業。
4人で30分以上かけて攻撃し続け、ようやく討伐できた。
「はぁ~…疲れた…」
「うわっ!?体がデカいだけに、魔石も大きいですよ?」
「こんなのいくらで…というか、そもそも売れるの?」
魔石が観光名所になるような岩くらい大きい。
デカすぎてそもそも持つのが現実的ではなく、アイテムボックスに入るかどうか…
「…とりあえず収納しとくね」
アイテムボックスに何とか魔石を収納すると、レベルを確認する。
すると、私もレベルが99になっていた。
「私もあと少しでレベル100になるし、もうひと踏ん張り――っ!?」
「何か、来るッ!!」
突然探知にとんでもないオーラを放つ気配が現れ、一直線に私達の方向へ走ってきた。
このレベルの強敵なら、探知範囲外に居ても気づける。
本当に突然現れたんだ。
全員警戒度を最高レベルまで上げて警戒していると、ついにその姿を現した。
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種族 エンシェントリザード
レベル125
スキル
《豪顎》
《鋭爪》
《竜鱗》
《魔闘法Lv7》
《咆哮Lv10》
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現れたのは、ノーブルスケルトンに匹敵する戦闘力を持つ、ティラノサウルスのようなモンスターっだ。
「強いですね…」
「まあね?でも、たぶんノーブルスケルトンよりは楽だよ」
あいつは剣術や暗黒魔法が強力だった。
だけど、こっちのエンシェントリザードは高いステータス、恐竜の巨体、凶悪な牙や爪が厄介。
それだけなら、戦い方はいくらでもある。
私はアイテムボックスからナイフを取り出すと、目に向かって投げる。
エンシェントリザードはそれを瞼を閉じて防ぐと、咆哮で私達の動きを封じようとするが、私がそれよりも早く顎をけり上げて咆哮はさせない。
そして、怒涛の連撃を浴びせると、怒ったエンシェントリザードは私に体当たりを仕掛けてきた。
《鋼の体》を使っている私はノーダメージだが…私に集中し過ぎた奴はそうもいかない。
「隙だらけだよ」
「灯台下暗し~」
「町田。多分使い方間違ってるぞ」
私に気を取られているうちに、3人が背後に回っていて、一斉に襲い掛かった。
エンシェントリザードは3人の攻撃を受けてかなりのダメージを受ける。
特にかずちゃんの攻撃は威力が桁違いであり、今の一撃でかなりの量の血を流している。
「ガアアアアアアアアアアアアッ!!!!!」
「くっ!?」
「うるさい…!」
かなりの大きさの咆哮。
これでもスキルを使っていないただの咆哮だ。
耳が痛くなるような大声に、3人は動けなくなってしまった。
そこへエンシェントリザードが攻撃を仕掛けようとするが、帰ってきた私が助走をつけて顔を殴り飛ばし、それを妨害する。
そこへ、すぐに復活したかずちゃんがとびあがり、なんと一発で首を切り落としてしまった。
「神林さんの言うことはいつも正しい。ノーブルスケルトンの方がずっと強いです」
「…そうね。私の勘は正しかったわ」
……だとしても強すぎない?
もっと時間がかかると思ってたんだけど。
杏と町田さんもドン引きしてるし…
想像以上の強さに驚いていると、かずちゃんがみるみる笑顔になっているのが見えた。
「神林さん!私やりましたよ!!」
「よかったわね。私は…あっ!」
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名前 神林紫
レベル100
スキル
《鋼の体》
《鋼の心》
《不眠耐性Lv3》
《格闘術Lv8》
《魔闘法Lv8》
《探知Lv5》
《威圧Lv4》
―――――――――――――――――――――――
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名前御島一葉
レベル100
スキル
《鑑定》
《魔導士Lv8》
《抜刀術Lv7》
《立体戦闘》
《魔闘法Lv9》
《探知Lv3》
《威圧Lv 4》
《状態異常無効》
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こうして、エンシェントリザードを倒した経験値で、私とかずちゃんはついにレベル100の大台に到達した。
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