天才

「殺気を読んだ?!」

「ああ。刀の方から感じる殺気があまりにも小さくて狙いに気が付いた。だから刀はさっさと弾いて渾身の一撃を叩き込んだんだよ」

「な、なるほど」

(殺気を読むってリアルでできるんだ、、、)

零の言葉に風香は驚く

「でも、普通に危なかったよ。俺以外はだったら確実にさっきの攻撃は当たってたよ。だろ?希蘭」

零が希蘭に聞くと

「、、、認めたくないけど」

麒蘭は嫌そうにそう返す

「やった!」

風香は嬉しそうだ

「さて、今ので風香ちゃんの攻撃面の動きは見れた。おまけで発想力もな。次は防御力を見たい。今は最後以外攻撃しなかったが今度はこっちからバンバン攻撃していく。もちろん反撃もしてくれて構わない。攻撃は最大の防御だからな」

零がそう言うと

「はい!」

風香は元気よく返答する

「それじゃー、もう一回やるよ!」

零はそう言うと再び模擬戦場に入った

「よし!」

風香は気合いを入れ模擬戦場に入った

「さて、、、やってやる」

そして風香は刀を構えた

「さてまずは」

ドン

零は一瞬で風香との距離を縮める

「っ!」

(速い!)

しかし風香はそれを目視している

「満引!」

ガキン!!

「うっ!」

(重い!)

零の振り下ろした刀はとても重い

「はっ!」

しかし風香はそれを弾いた

「やるねー!だったら次は!」

零はそう言うと

「はっ!」

再び斬りかかってきた

ガキン

一閃 そして

ガキン ガキン ガキン

二閃、三閃、四閃と連撃を放って来た

(連撃!受け止めてれるけど、、、どんどん早くなってる!)

零の斬撃はどんどんと速度を上げていく

そして最初の一閃の5倍の速度になったあたりで

ザシュ

「っ!」

風香の頬が切り裂かれた

「なるほど」

そして同時に零は風香と距離を取った

「近接戦は俺の25%まで付いてこれるのか。まったくの技術無しでこれはマジでヤバいな」

零は風香の動体視力に驚嘆の声を漏らす

「はー、はー、、、あれで25%って化け物過ぎる」

「さて、、、次は月光」

「っ!」

ガキン!

(危なかった!)

零は居合を放って来た それを風香は寸前で受け止めた

「これを止めるか、、、距離はあったと言えど35%だったんだが。うん。これならすぐにでももできそうだな」

「やられっぱなしは嫌ですね!」

キン

「おっと?」

風香は零を弾くと

(零さんは男なんだ。魔力強化は使って無い、、、なのにこんな力や速度を出せるってことは技術や体の使い方がとんでもないんだ!技術は無理でも、、、体の使い方なら!)

そう考え

(全身に満遍なく、、、細胞の一つ一つに魔力を流す!そして筋肉をばねの様に!)

そう今までの知識や経験を思い出し

「はぁぁ!!」

全力の一閃を零に振るった

「おっと?!」

ドカン!!!!!!!

バキバキバキ

「はぁ?!!」

その一撃を受け止めた零は叫ぶ

(なんだこのバカみたいな威力は?!俺の50%以上の威力だぞ?!そんなのこんないきなり出せるのか?!)

風香の斬撃のあまりの威力に

「クソ、、、骨はどうにかなったがしびれがやばい!」

零の体は大きなしびれに襲われた

(でも、、、こんなの風香ちゃんの体も)

そう思い風香の方を見ると

「っ、、、」

風香の全身から血が出ていた

「血管が爆発したっぽい、、、痛覚消してみたけど結構痛いなー」

風香は自身の体が悲鳴を上げていつことを冷静に理解していた

「痛覚無効の使い方正解だけどダメだろ」

(今の一撃はマジでヤバい、、、俺以外だったら同世代であれを食らって腕の骨折以下で済ませれる奴は居ないな、、、ここから鍛えるとしたらどう化けるんだよ)

零はこれからが楽しみだと言った様子でうっすらと笑みを浮かべる

「良い一撃だった。お返しだ!」

零は風香に切りかかる

「っ!」

それを風香は受けと

ドカン!!!

「がぁ、」

めきれなかった

腕が爆発したのである

「満引と月中の合体である満月は防御をミスると攻撃を食らった物質は爆発するんだよねー」

「はぁ?!!」

あまりにも恐ろしい言葉に風香は恐怖に顔が染まる

(魔力無しで爆発起こすってどういうこと?!!)

風香は埒外の事象に混乱する

「何、、、ここじゃ、必修の技術みたいなもんだ。教えてあげるから安心しな」

「必修の技術?!」

「ああ。使えるのは俺含めて30人程度しかいないけど」

「30人もいるの?!」

もう風香の頭はパンク寸前だ

「さて、、、ひとまず防御力も分かった。結果だが100点満点で攻撃は300点、防御180点ってところだな。想像をはるかに上回る力を持ってたよ!」

そんな風香に零はそう告げた

「そ、そんな高評価、、、」

「ああ!しかもかなり高めに100点の基準を設定していたんだがな、、、ひとまず、病院に戻るとしよう。その体を放置はマズい」

零はそう言うと模擬戦場を出る

「はい」

そして風香も出ようとして

「あれ?」

バタン

顔から地面に倒れた





「ん?ここは、、、」

目を覚ました風香は病院のベッドに寝ていた

「お!目が覚めたんだ」

部屋に居たのは神柱であった

「起き上がっちゃダメだよ。体ボロボロだから。明日になれば一先ず動けるだろうからそれまでは安静にね」

そういうと神柱は部屋を出て行った

「、、、うん。痛いね」

風香は痛みを感じとる

(有り余る力を全力で使って体ぶっ壊す主人公みたいなことやってるなー)

そしてそう思うのであった

「にしても私ってこんな力があったのね」

風香は自身の持っていた力に喜びのような驚きのような感情を覚えた

ガラガラ

「風香ちゃーん」

そんなことを考えていると希蘭が病室に入ってきた

「元気ー?」

「体中が悲鳴を上げてると思う」

「思う?」

「痛覚異常で分からない」

「ああ。お兄ちゃんが言ってたね、、、ごめん」

希蘭は申し訳なさそうな顔をする

「別に気にしてないよ。むしろ私の才能だし!これを利用して焔ちゃんの隣に!」

風香はそう気合いを出すのであった

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