魔力

「今からやることは風香ちゃんの新たな刀を作るために今の風香ちゃんの力を見る。ということで模擬戦してみよう!」

零がそう言うと

「え?新しい刀って、、、私、もうすぐで学園退学ですから浄化刀を持つ権限が消えますよ?」

風香はそう返すと

「そうね。浄化刀の取り扱いはとんでもなく厳しい。魔力を好きに扱える危険物を民間人に持たせるのはあまりにも危険だからね」

雷歌がそう答える

「ですよね。零さんの権力でどうこうできるんですか?」

「余裕。まー、母さんから少し面倒を押し付けられるだろうけど、、、その程度だ」

零はそう返した

「、、、私の家名があっても?」

「むしろそれを利用する」

「え、えー」

(図太い)

風香はそう思うのであった

「それで一先ず今はこれを使ってくれ。進級試験で使っていた奴と同じ大きさだ。恐らく持った瞬間、爆発的な魔力があふれるからあの海の方に全部撃て。下手に体に抑えようとしたら逆に危ない」

そう言って零は浄化刀を差しだす

「は、はい」

(昔、浄化刀を持った時は感じなかった、、、怖いなぁ)

魔力をはっきりと感じたことの無い風香は怖がる 

「大丈夫だよ!風香なら大丈夫!」

そんな風香を希蘭は元気づける

「、、、うん!」

そして風香は刀を

ガシッ

握った

「っ!!!」

(何この魔力!!!こんなの抑えられるわけないでしょ?!)

そして破滅的な魔力が風香の体を駆けまわった

「「っ!!」」

希蘭と雷歌は漏れ出る魔力に驚愕する

「うぉ!すさまじい!すごいな、、、」

零は驚きはするがそれ以上に感心する

「浄化刀を抜いて海にぶっ放せー」

そしてそう言うのであった

「は、、はい!」

チャキン

風香は浄化刀を抜くと

「はぁ!!!」

刀に魔力をありったけ籠めて海に放った

ドカン!!!!!!

「「うぉー!!!」」

その一閃は海に風穴を開けたよ

「魔力は希歌が完全に上回ってるな」

「認めたく無いけど、、、これは負けたなー」

「あとは、戦闘技術ね。防人流、動体視力が良い、、、となると」

風香の情報から雷歌は風香の成長方針を決める

「ああ。絶防絶反のカウンター型は確定だな。風香!落ち着いたか?」

「はい!ひとまず落ち着きました」

「なら足の筋肉繊維一本一本に魔力を通すイメージで力を込めて上に飛んでみてくれ」

「筋肉繊維に、、、」

風香は言われた通りイメージする

そして

「はっ!」

ドカン

上に飛んだ

「ぇ?」

その高さは

「15mか、、、最初で希蘭の半分って、やばいな」

15mという小さめのビルなら飛び越せる高さであった

「え?着地どうすれば?!」

風香がそう焦ると

「着地は足に力入れれば大丈夫だからー」

雷歌がそう教えた

「はっ!」

ドン!

「「うぉ!」」

着地した風香は思いっきり地面を踏んだのだが結果かなりの揺れを引き起こした

「雷オカンならん地震ムスメか、、、」

「「なるほど」」

そんな様子で話していると

「さて、、、次は実際に模擬戦と行こう」

零がそう切り出した

「模擬戦!」

風香の目に火が灯る

「ここでの動きを見て刀の形を考える、、、と言ってもいきなり爆増した力を扱うなんて無理な話だ。戦いながら慣れていく突貫習得で行くから頑張ってくれ」

「、、、矛盾してません?」

「気のせいだ。さ、やるぞ!」

零がそう言うと

「はい」

風香は呆れた様子でそう返すのであった

「それじゃー、雷歌ちゃん!約束通りやろう!」

そして雷歌にそう言う 

だが

「相手は俺だよ」

零がそう言って模擬戦場に入っていく

「え?え?!」

風香は困惑する

(え?零さん男なのに戦えるの?)

「零さんは頭以外の全てのスペックが私に劣ってるけど頭でそれをカバーしてくるから普通に負け越してるんだよね」

そんな零を見ながら雷歌がそう呟く

「え、えー」

(男でそんな強いってヤバすぎるでしょ)

零のヤバさに風香はそう心で叫ぶ

「安心してくれ。四肢が吹っ飛んでもどうにかできる。まー、やった瞬間希麟にブチギレられるけど」

そう言いながら零は刀を抜いた

「どっからでも来な!」

「、、、行きます!」

風香も刀を抜いた

ドン

風香はとんでもない速度で零に迫る

(速すぎる!振るタイミングがズレた)

しかしあまりの速さに刀を振るタイミングがズレてしまった

カキン

そんな一閃は零に軽くいなされる

「、、、初撃で当ててくるとはな。やるな」

しかし零から見れば初めてで当ててきたことに驚いていた

「次は!」

ドン!

(次は完璧)

「はっ!」

渾身の一撃が零に襲いかかる

「日食」

ガキン!

「え?」

しかしそれは零に軽々と受け止められた

「うぉ!重いな!普通に受け止めたら骨折れてたわ」

「普通に受け止めたら?今のは普通に受け止めてなかったんですか?」

「ああ。日食っていう技でな。全身で衝撃を吸収して足から逃す技だ。これが出来れば格段に防御力が上がる」

風香の質問に零はそう答えた

「あ!そうだ、神威使ってみなよ」

「神威を?!使えるわけないじゃ無いですか?!」

「直ぐには出来ないだろうけど、、、魔力を外に放出する感じでやってみて」

「は、はい」

風香は言われた通りにしてみる

「、、、どうですか?」

「筋は凄くいい!神威に必要なのは才能と魔力の精密な操作技術と心の柱だけど1つ目と2つ目はすでにあるから後は自分がこうなりたい!というかイメージや覚悟だけだね」

零は楽しそうにそう言う

「そうですか、、、なら、そのうち出来るかな。それよりもウォーミングアップは終わりましたしここからはガチで行きますよ!」

そう言うと風香は笑みを浮かべた

「面白い!」

対して零も笑みを浮かべる

(まずは連撃!)

風香はまず跳ね上がった身体能力を利用した超速の連斬を繰り出す

キン キン キン

「うん。早いね。ただ手だけしか動いてないから全身を使った方が良いね。足とか使って360度上下全部から攻めれれば完璧だ」

それを零は軽くいなしながらそう指導する

「なるほど、だったら!」

風香は刀を振り下ろす

そして

ドン!

地面に叩きつけた反動でものすごい速度で振り上げる

「ほー」

キン

零はそれを防ぐが

「おりゃー!」

風香はそのまま零を宙に浮かせた

「なるほど」

(浮いた状態なら日食の効果は大きく下がる。だけどな!空中に空いているか相手に衝撃を与えても威力が逃げちまうぜ)

零はそう考え万一にも斬撃を喰らわないようにと集中する

そして

「はっ!」

風香は刀を振り下ろす準備をする  のだが

「ん?」

(これ、、、俺斬撃喰らう前に着地できるな)

風香の動きが想像以上に遅く、空中で受ける予定であった斬撃を着地した上で受けることになりそうなのだ

(着地直後なら確かに隙はあるだろうが上からの斬撃だったらその威力でしっかりとした着地になってそのまま日食で終わりだぞ?)

零は内心不思議がるが風香のミスであろうと気にせずに着地した

その瞬間

ドカン!!

風香は大地を割るような強い踏み込みをして刀を振り下ろす

「なっ!」

そして踏み込みの衝撃で零は着地に大きく失敗した

そんなところに

「はぁ!!」

斬撃がとんできた

(やべぇ!流石にこの状態じゃ日食じゃカバーできねぇ!)

そしてそれは零の顔を青く染める

バキン

「ぐぉ!」

斬撃をどうにか刀で受け止めた零であったが

バキバキ

(やべ、、、骨が何本か逝った)

威力を吸収できず骨が何本か折れた

そして

「はっ!」

風香の刀が下から零に襲いかかる

「っ!、っ」

それを零は

コン

左手で軽く押して軌道を逸らした

人の持っている刀を軽く押しただけで刀は逸れないがそれは人が持っている場合だ

「刀はブラハだろ!」

零はそう言うと防御全捨てで刀を持ったまま前方に鋭い拳を放った

結果

ドカン

「ぁ!」

その拳は風香の顔面に完全に当たった

そしてバタン

風香はそのまま意識を失った

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