友達

「はい。チェックメイト」

「、、、あー!!負けたー!!」

病室でチェスをしているのは二人

「この風香様は無敵なのよ!実際負けたことはお母さん以外無い!」

一人は風香

「私だってお兄ちゃんと零さんと雷歌さんと神柱以外には負けたことなかったのに!!」

もう一人は希麟の妹である希蘭であった

「結構負けてるじゃん?!」

「いや、全員強いんだもん。特に零さんと神柱はめちゃめちゃ強いんだから!」

風香の言葉に希蘭はそう言う

「へー、今度やってみよ」

「やってみな!絶対勝てないから!」

「にしても暇ねー」

風香がそう呟くと

「課題やりなさいよ」

横から春奈がそう言う

「っ!」

それを聞いて風香は明らかに顔を顰める

「勉強嫌やだよねー」

希蘭がそう言うと

「だよね!!」

風香は激しく同意する

「数学以外勉強ボロボロなんだから早くやる!歴史なんだから楽しいわよ」

「ボロボロってことは2割ぐらい?」

希蘭がふとそう聞くと

「そこまで酷く無いわよ!」

風香はそう答える

「あ、」

それを聞いて春奈はしまったといった顔をするが二人は気づかず話を進める

「苦手な理科でも赤点ラインは偶にしか割らないわよ!2回に1回しか!」

「理科なら物理学と化学入門できれば大丈夫だよ」

「物理学なら計算だし大丈夫!数学はしっかり9割確定で取れるから」

風香は自信満々にそう言うと

「え?1割って普通じゃ無い?」

希蘭が何も言ってるんだといった表情でそう言う

「え?」

「え?」

風香と希蘭はお互いに顔を見合わせて困惑する

「あぁ、、、本当にもう」

それをみて春奈は呆れる

「希蘭は戦闘も天才だけど、学力も天才なのよ、、、2割って言うのは2割落とすっていう意味よ」

そして風香にそう説明した

「、、、は?」

「え?普通そうじゃないの?」

唖然とする風香を置いて希蘭はそう呟く

「基本100点。最低でも90点後半、、、普通は80点でも大喜びするのにね」

「80点って、、、10回中2回間違えるってことでしょ?そんなの実戦で使えないじゃん」

「相変わらずね、、、雷歌様にも勝る知力。もう少し下を見れればいいのだけど」

「下よりも上を見ないと!というか、、、風香はよく今まで生きてこれたわね」

「それは一理あるわね」

「そんなー!!」

3人はそんな感じで仲良く探していくのであった




「どう思う?」

零がそう聞くと

「魔力関連に入る前に肉体関連の調整をした方がいいね。今のままじゃ危なっかしいよ」

希麟はそう返す

「まー、そうだよな。となると、、、うん。方針は決まったな」

そして零はパソコンを使ってこれからの育成方法を練っていく

すると

コンコンコン

「春奈です」

ノック音と共に春奈の声が聞こえた

「おっ!入っていいよー」

ガラガラガラ

「頼まれていた通り風香ちゃんと希蘭ちゃん繋げておきましたよ」

「助かった。鍛える上で同世代の存在はとても大きい。お互いにな」

零がそう言うと

「希蘭も同世代で自身とやり合える相手がいなくて困ってたからね。助かるよ」

希麟もそう呟く

「希蘭ちゃん、寂しそうでしたからね、、、それで?明日から風香ちゃんどうするんですか?」

「まず肉体、その後に魔力関連を鍛える。それが出来たら剣術叩き込む。教える剣術は鍛えてる間に考える」

春奈の問いに零はそう答えた

「分かりました。では私はこれで」

春奈は部屋を出ようとする

だが

「春奈」

零が春奈を呼び止める

「はい?どうしましたか?」

「ここ数日間助かった。ありがとうな、、、春奈の部屋に美味しいケーキを後で送るから食べてくれ」

零はそう春奈にそう感謝の言葉を述べるのであった





次の日

「よし!問題ないね。退院だよ」

希麟がそう言うと

「おめでとう!」

希蘭がそう言う

「ありがとう希蘭!」

昨日遊んでいたおかげで2人は仲良くなっている様子だ

「今日は少し俺に付き合ってくれ。希蘭も来てくれると助かる。約束した衣食住の衣の部分を揃えるために測定したいんでな」

「はい!」

零の依頼に希蘭は元気よく返答し

「え?なんで衣服で希蘭ちゃんが?」

風香は首を傾げる




楓の塔

「ということで採寸頼んだ」

「お任せください」

風香達が訪れたのは

「こ、こんな高そうな服屋さん初めて来た」

なんか高そうな服屋であった

「ここでスーツ・着物・ドレスを作ってもらう。金はこっちが出すから好きなの買っていいぞ。と言うか値段わからないだろし教えるなって言ってあるから直感で選べ」

「え、えー?!」

「じゃーなー!」

そうして零は去っていった

「、、、嘘でしょ」

「はーい!採寸しますねー!」

唖然とする風香をよそに店員が採寸を始める

そして

「服なんですけどスーツはこちらでカメラとして着物とドレスはどう言うイメージですか?」

店員は風香にそう問う

「え?」

「柄とか形状ですね」

「あー、なるほど。柄は、、、花柄で種類は   でお願いします」

「分かりました。花言葉からして、、、なるほどそう言うことですね」

店員はメモしていく

「では、和服の形状はどうしますか、、、と言ってもわからないですよね。あそこにサンプルがありますのでどうぞ」

店員に指された方を見ると

「す、すごい」

(お母さんが着てた普通のもあれば袖が大きいのもあるし、、、ドレスみたいな奴もある)

様々な種類の和服があった

「袖が長いのは戦闘する時に相手を撹乱できてオススメだよ!私もあれだし」

横から希蘭がそう言う

「和服で戦うってどう言うこと?」

風香が首を傾げると

「偶にあるよ。零さんの秘書なら普通にあると思う」

希蘭はそう返す

「マジで?」

「うん。戦うのは汚れだけじゃ無いしね」

「、、、」

(人間ともってことか、、、私も覚悟しておいた方がいいね)

風香はそう心に留めると

「戦闘のことは考えずに希蘭ちゃんと同じだから袖が長いのでお願いします」

そう店員に言った

「わかりました。でしたらドレスも希蘭ちゃんと同じのにしますか?」

「はい。身長も体格も同じくらいですしね」

2人とも135cmで胸はぺったんこなので服は合うことだろう

「これから2人ともボンキュボンになるんだから!」

横で希蘭がそう言うが

(希蘭ちゃんはこのままの方が良いなー)

風香はそう思うのであった

「採寸も終わりました。次は学園に来てくれとと零さんから言伝です」

「はーい!服お願いします」

風香と希蘭は雷歌学園へ向かうのであった





「橋を渡るなんてね」

2人は橋を渡って学園に辿り着いた

「戦闘すると振動とかの被害が出るからって橋を渡ってこの島に来ないとなんだよね」

「へー!」

(確かに福岡学園も近くには見せなかったなー)

そんなことを思い出しながら校門を通ろうとすると

ドカン!

「きゃ!」

突如、眼前に落雷が落ちた

「来た来た、君が立花風香さんね」

いや、落雷ではなく人であった

「雷歌先生久しぶりー!」

「希蘭ちゃんも元気そうね。さて、、、初めまして風香さん。私は研文雷歌。この雷歌学園の学園長兼星ノ夜空研究所の研究部門最高責任者よ」

雷歌はそう挨拶した

「あ、はい。立花風香です。これからよろしくお願いします」

「よろしくね。零はこっちよ」

雷歌は2人を零の場所に案内する




「零!来たわよ!」

雷歌が案内した場所は

「え?模擬戦場?」

模擬戦場であった

「お!風香、服は選べたか?」

「はい。和服とドレスは希蘭ちゃんと同じものにしました」

零の問いに風香がそう答えると

「え?ドレスも一緒のにしたの?!」

零の顔が驚愕に染まる

「え?」

「零さん!そんなことより早く風香ちゃんの力のお披露目会をしましょうよ!」

「希蘭、、、お前えげつないな」

「え?え??」

「まー、楽しみにしてな」

「、、、」

(どんなドレスなのよ)

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