常世では無い国が舞台の物語でござんした。主人公、篠原裕次郎は、中性的な幼子、『キサラギ』が漕ぐ船の上で目が覚めもうす。イマイチ自分の置かれている状況が掴めずにいると、この『キサラギ』から告げられた言葉は非情な現実で申した。この男、これから船に揺られて地獄に行くのでございます。情景描写の美しい、詩のような文章で綴られる『あの世』の世界。ぜひご一読を。……トコロデ、『キサラギ』を変換して一発目に出る単語は……?なるほど。と感心いたしました。