第一章
プロローグ
--身体中が痛い。
私は死んだのではなかったのだろうか。魔王の冷たい眼差しと、自身から吹き出た人間ならざる血潮の色が脳裏にべったりとこべりついている。
だがあの時感じた体を切り刻まれる鋭い痛みはない。ただ、長いこと硬い床で眠ったような、軋むような痛みがあった。は、と目を開けば世界が横向きに広がっている。見たことのあるその風景を、私は呆然と見守る。
土くささと、ほんのり暖かで緑の香りがする風が、私を包んだ。
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