某月某日
まさおくんのお腹をブラシで梳くと、たくさんの抜け毛が収穫できるここ数日。夏毛から冬毛に生え変わる、まさに変わり目の時期。そう、酒飲み的には、ひやおろしの季節がやってまいりました。春先に仕込み一度火入れしたお酒がゆったりと熟成しつつ夏を越した、コクの出た美味しいお酒の季節です。
茜色で描かれた「ひやおろし」ののぼりに釣られて入店すると、ショーケースの中も秋色のラベル一色。壮観ですね。
……という書きかけを残したまま、ひやおろし界隈に於かれましては「宴もたけなわ」の空気がよぎる今日この頃です。どうやら書きかけを放置してひと月あまりが経過していた模様。転職をしてから、そろそろひと月になります。
新しい職場にもだんだんと慣れ始めてきました。と同時に、職場の人々も私の存在に慣れてきた様子が見受けられます。
初めは遠巻きに眺めていた方々が、顔を合わせた昼休憩などに「どう? 慣れた?」やら「仕事は楽しい?」など、気楽に声をかけてくれるようになってきます。
実は入社して三日目に、私と同じ仕事をしている先輩社員さんがコロナ陽性が発覚してしばらくお休みするという一幕がありまして。業務を理解している方がその先輩以外に存在せず(またもや特殊な部署に来てしまったな……)誰も私に仕事を教えられなかったため、その間は事務員さんの雑用などを引き受けて過ごしていたのです。でもまぁ、甲斐あってか仕事全体の流れが把握しやすくなったりで、無駄になる経験はひとつもないなぁなんて思ったりもします。
ついでに職場の方々の個性も見え始めてきたりして、それなりに派閥や力関係が理解できるようになってきました。例えばココとココは仲が悪いのかー……とか、この人はお局さんタイプかー……とか。わが身を守り、平和に過ごしたい小市民としましては、その辺りを上手に把握しておきたいものなのです。
自転車通勤は快適です。たらたらと自転車を漕いで十五分ほどで職場に着けるし、帰り道にスーパーが開いてて立ち寄れるのも良し。雨の日は三十分ほど歩いていますが、その間に音楽を聴けるので、それもまた良いのです。
自転車で小さな川を渡る時、ついつい川の底を覗き込んでしまいます。黒い魚の影がゆるりと揺蕩っているのが見えて「今日もいるなぁ」と思うのですが、もしかしたら魚の方でも「今日も見てるなぁ」と思っているのかも。
最近は読書が捗っています。
あとで読もうと積んでおいたいわゆる積ん読の消化や、ずっと気になっていて読めていなかった本を図書館で借りてきたり、夫から勧められた東野圭吾さんの本など。
今年はもう長編を書こうという状態でもなさそうなので、カクコンには短編をいくつか出そうかなと思ったりしています。そのためのインプット期間……と理由を付けて、読書を楽しむ晩秋なのです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます