第32話

第12部 大激戦その① 2日目の朝に想う 奪われたモノ彼女と友人と失われた3年間 たった2日間の高校生活


2日目、朝起きて気持ちを入れ換えると。

早速俺は、彼女との待ち合わせ場所。

2人の地元の【神泉駅】へと、【愛の到着ホーム】へと。

【愛の不時着】じゃねえぞ、【愛の到着】だ。

もうそそくさと向かった。

【そそくさそそくさ…】


まあ前日、在れだけの事が在って。

夜は寝付く迄のその間。

俺はずっと静かに、今後の事を考えて居た。

その割には随分、本当に実に元気で。

呑気で在る。

又昨日の夜家へ帰って、お袋作ってくれたカツ丼が。

もう滅茶苦茶美味かった。

あんなに美味いカツ丼は、喰った事がねえわっ。

それだけ俺も、相当に暴れたんだろう…???

こんな呑気な処が、俺が自分を馬鹿なのか…???

それとも大物なのか…???

時々解らなくも成る、その理由でも在る。


まあそれだけこの彼女は、本当に超~美人。

超~美人だった、自慢じゃねえけど。

↑(いやいや…そりゃ自慢ってんだっ…)。

彼女の顔を見るや否や、前日の事はもう。

スッカリと忘れ。

「単純明快」、まるでそれを。

その儘絵に描いた様に。

中学時代の同級生達2人と、彼女とのその4人で。

電車に乗って、又呑気に話してた。


(同級生A)「あっ知ってる…???昨日なんか○高(俺達の高校)の生徒達が…電車の網棚に乗って…それも何人かで…帰宅してた所を…スポーツ新聞かなんかの…新聞社のカメラ・マンに…それを撮られて…新聞に乗ったって話は…もう聞いたかよっ…???」。

(爆笑)


(俺)「えっ…???何処の電車の網棚だってっ…???」。


(同級生A)「井の頭線じゃねえの…???」。


(俺)「井の頭線ったら…この電車じゃねえかよっ…???全くあの学校の連中は…どんだけ馬鹿だってんだっ…???本当にもう…ろくな事をしやしねえっ…」。


↑(それがお前も含められる…お前の通う…そのお前の都立高校だ…)。

↑(天の声)


(俺)「えっ…でも何でお前が…???そんな事を知ってんの…???お前スポーツ新聞なんか…???読んでたってけっ…???」。


(同級生A)「ああ違う違う…スポーツ新聞なんか読まねえよ…エロ記事だけは…時々少し読むけども…」。


(俺)「えっ…エロ記事…エロ記事って何だ…???スポーツ新聞へ…何でエロ記事なんかが載ってんだ…???そんなの載ってんのか…???」。


(同級生B)「スポーツ新聞は…エロ記事じゃねえかよ…だってそのエロ記事の広告で…1番儲かってんだし…」。


(俺)「えっ…そうなのかよ…んじゃ今度俺にも…見せてくれ…」。


(爆笑)


(同級生A)「全く…何の話だか…???あれっ…???何の話だったけっ…???」。


(大爆笑)


(俺)「そうそう…昨日俺が家へ帰ったら…2番目の兄貴が…そのスポーツ新聞を持って来て…俺に教えてくれた訳よ…」。


(俺)(全く今この状況で…もう余計な事を言うんじゃねえっ…只でさえ昨日の喧嘩で…それを少しでも…何処っかで耳に挟めば…コイツは多分(俺の彼女)…目茶苦茶心配するってのに…???それじゃもうまるで…不良集団の…しかも今まさに…最も問題児の…その彼女に成っちまうじゃねえかよっ…)。

↑(ってか成ってんだもう…もう今既に…)。

↑(再びの天の声)


僻まれてんだか恨まれてんたんだか…???

又端から…???

そう言うモンなんだか…???

俺の幼馴染みのこの同級生達も、何かこの俺を。

不安に陥れる…???

陥れてるだろう…???

今に成って当時の、その時の事を想えば。

この時期その中学の3年間で、急成長をした俺が。

俺の幼馴染みの、その連中達に執って見ても…???

脅威だったんじゃねえのかと…???

そう想う程だ。


まあこの中学生時代の、俺の同級生の2人は。

その後もこの都立高校へ、ずっと通わなければ成らなかった訳で。

それを考えると俺も、まあ俺が悪い喧嘩では。

無かったとはしてもだ。

当時の俺も些か、その事を気の毒に。

感じて居たのは確かでも在る。

しかしそれにして、事件の質が悪い。

しかも悪質過ぎる。

そしてこの俺の通う筈だった、この高校でも。

そして今でもそれは、全く変わらねえっ。

要は俺って存在は、自分の周囲。

この悪質な社会を、作り込んで居る連中達と。

全く反りが合わない。

そんな事をもう少年時代から、常に感じて来たのだからだ。

だからこそこの俺は、この時それもたった1人で。

闘ったし闘えたのだ、又闘えた筈だ。

要はもう、それも本質的に。

「1匹狼」なんだなっ。


まあもう、この世の中ってのは。

この歳に成って想うに。

端から俺達の一生は、皆決まってて。

それを監視をしてる連中達と、まあ覇権。

権力者達がだなっ。

そして2世世襲の、その連中達が。

それを作り込んで行く処へ。

紀元前よりも続く、その社会と世の中の。

その水面下の下へと在る。

実は「奴隷身分制度社会」、その儘の様なこの国では。


この俺の幼馴染みの、同級生達の様に。

吹かれる風に流されて、其方へ従うしか…???

ねえんじゃねえのかって事が。

産まれてこの方、既に半世紀。

半世紀ものその間。

俺が逆らって生きて来た、この社会への。

漸く今に成って出た、その結論で在り。

その答えな訳だ。


まあそれでも、そうした反逆を反骨的に。

逆らって生きて来た、俺の自分の人生へ。

俺は全く少しの、後悔もしちゃ~居ない。

寧ろコレで良かったのだと、答えはこの先へこそ。

誰も掴めなかった、その先へこそ。

実は在る筈なのだと。

今もそう想いそう考えて、俺は生きている。

俺って男が、そう言う男なんだからだっ。


自分の身へ振り掛かる、事件や事故。

困難等へ憑いては。

例えそれがどんなに、大きな困難や事故で。

在ったとはしても。

大して気にもせずに、又心配等もせずに。

その後も実に、大胆に生きる事の出来る。

この俺で在るのに。

この時ばかりは、一度それ等の事が。

彼女の耳へと入るかと成ると、もうやたらと不安で。

目茶苦茶にそれが、自分で心配と成った。


別にそれで彼女が、そこへ巻き込まれて。

怪我をするんじゃねえのかとか…???

死ぬんじゃねえのかとかは、全く想わなかったが。

実際にそれはねえだろう、彼女はそんな。

悪質な運命を、抱えちゃ居ない。

そんな女の子だった。

大人しいし優しいし、品行方正だし。

お利口さんだから勉強も出来て、良い学校へも通ってるし。

まあ住んで居る家自体は、それ程の豪邸って。

訳でもなかったんだが。

ヤッパリ多分結構良い所育ちの、お嬢さんなんじゃねえのかと…???

今に成って想えば、そう想える程だ。

んでヤッパリ、薩長田布施村へと。

決して近からず関連をした、韓国系なんだろうなっ。

それももう飛び抜けた美形の、超~美人な訳だ。


まあそれはそれでもう、しょうがねえ事なんだが。

出生の事情なんてモノはもう、それも紀元前より。

太古の昔より、大陸の血筋ならば。

全く変わらねえんだし。

それでもそうじゃなくて、俺って人間が。

所詮そんな場所から。

一旦不良ってレッテルを貼られた、そんな自分の境遇から。

もう一生抜け出せねんじゃねえのかとさえ…???

この時の俺は、そうこれを心配をして居た程だ。

俺1人なら寧ろ、不良の方がヨッポド。

生き易いんだが。


しかもその時、この彼女へ。

そう想われる事を、あの時の俺は。

目茶苦茶嫌ってだんだ。

それはこの時、俺に出来た。

この新しい彼女が。

重複するが、本当に大人しく。

又育ちの良い、お嬢さんで。

そうした心配を掛ける事を、俺はもう無性に。

意味嫌い。

それを気にして居たからだ。


まあ要は俺はヤッパリ、相当な頓珍漢で。

自分の目標や夢が、それも余りにも。

世間の人々達とは欠け離れた、そんな場所へと在る為に。

こうした通常の、品行方正な娘達とは。

その根本的な、その生き方の方向性。

つまりは向かうべきその道が。 

その選択肢のセンスが、そしてその行方が。

もう端から決して、その御互いの反りとしても。

合わないのだと。

漸くそうそんな事へ、本格的に俺が気付いたのも。

57歳の終盤、その終わりで。

つまりは当時、この小説を書き始めた。

その最中。

まだつい最近に成っての、事な訳だ。


「人がその自分の人生を進み行くその上で…人に執って最も大切なのは…其所へ沸き上がる情熱でも…高き志しでも…それに伴って生まれる力強き…不屈の精神や…又行動力なんかでも…その何れでもない…何よりも先ず…自分の進むべき正しきその道を…決して間違わずに…選択をして…選び抜く事だ…」と。


韓国の歴史ドラマ、確か【華政】(ファジョン)の。

その名台詞で在る。

↑この中で「正しきその道」と、そう在ったが。

コレは別に道徳的なとか…???

社会的にとか…???

全くそんな意味なんかじゃなくって。

選択をしたその道に因って、例えば好きなその相手の。

その運命迄をも、抱え込んで行く自分が。

そんな自分が共に、その愛する人と。

歩いて行けるその道を、選ぶその為にこそ。

その選択をするべき事と成る、その道が。

最も大切なんだって言う、その話だ。


著者・龍神 武明

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る