第9話
僕は夜明け前に目が覚めた
橋の出来事が夢だったんだと思いたい…
ビリーと教会に行き…牧師にすべてを話し
今宵は魔が漂う日です
貴方が目にしたものは濃霧がみせた幻…
祈りましょう…
僕は無宗教の人間だ…そう、現実主義の人間だ
ただ…
ビリーと体験したのは、現実からかけ離れた事
神に祈りを捧げて…なんとかなるのだろうか?
ジョウ、この国では心霊現象も科学的に捉える
僕らが見たものはその中の一つなんだよ
……そうだよな…あの出来事をどう捉えるか?
…そうだよな
さぁ…完璧に荷をほどくか
留学の為に用意した荷を
溜め息まじりで見つめた
カチャとスーツケースを開いた
衣類や小物を棚やクローゼットにおさめて
スーツケースを閉じようした時…
ん?
スーツケースの右隅に鈍い光を放つ物を見つけた
なんだ?
女性ようの刺繍入りのシルクのハンカチ…
手に取ると硬い感触を感じた
…………ウッ…
シルクのハンカチには
どす黒い…赤黒い…シミがあった
何なんだ?
ハンカチを広げたら
赤錆と赤黒い何かに塗れた…ロザリオがあった
へっ…えっ…うわッ
僕はハンカチを空に舞い上げた…カタン
空に舞ったハンカチはロザリオの重さで
フローリングに落ちた
誰が入れたんだ?
僕はフローリングに落ちた
ロザリオとハンカチを手に取った
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