37話

「えぇ〜、こんなにいんの?」


「はい、実は私、裏で結構の実力者なんですが、その私が高い評価をつけたので、これほどの数の組織が名乗りを上げたのです」


「でも、こんなにいても困るな〜」


「これらの中からお一つお選びください」


「え〜、お前らはどれが良い?」


『数より質の選りすぐりの組織』


『一番強い組織が良いです』


「具体的だな、じゃあ、すべての組織から、一番強いやつを集めて一つの組織を作るってのは、どうだ?」


「わかりました、明日までには連れてきます、ギルドでお待ち下さい」


「そうそう、ギルドってどこ?」


 ずっと忘れてた、魔力感知使ってもギルドの場所わからんのよのな


「ここからずっと左の壁に沿って歩けばいずれつきます」


「わかった」


 変なヒントだな、左の壁って、地球のハン◯ーハ◯ターってやつでやってた気がする


『じゃあ早く行こぉ〜』


「俊足」


 ・・・・・・・・・・・・・


「いやはや、ヘイズ様は本当に困った人ですね、ここら辺のトップは面倒事が多いのですが、仕方ないでしょう、ですが、もっと年寄りを敬ってほしいですね」



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ここだよな?」


『ここだね』


『でしょうね』


「重圧」


 重圧まで使ったら絶対に絡まれないだろ、重圧はどんな雑魚でもわかりやすいし


「登録か?」


「ああ」


 この受付も人間にしては強いな、めっちゃ冷や汗かいてるけど


『ここは結構静かだね』


『そうですね、ギルドって言うよりかはちょっと暗いおしゃれなバーって感じですね』


「ここに名前もしくはコードネームを書け」


「スキルとかは書かなくて良いんだな」


「個人情報だ」


「へぇ~」


 暗殺者ギルドのほうが冒険者ギルドより良い状況だな


『名前にするの?』


「コードネームで行こうと思う、今から裏での名前は”リーパー”だ」


「わかった、リーパーだな、登録完了だ、暗殺者ギルドでは受注もできるが、お前ほどの実力だと、すぐに指名依頼が来るだろうな」


「わかった、裏での衣装も変えたほうが良いよな?」


「ああ、裏と表ははっきりしたほうが良いだろうな」


「ありがとよ、宿取ってくる、瞬体」


 ・・・・・・・・・・


「混沌の権能、増長、擬態」


 権能を使って、仮面とスーツを作り、擬態で悪魔と龍の中間みたいな翼を生やした


「どうだ?」


『似合ってるねぇ〜』


『良いですね』


「スーツってこんなかんじだったけ?」


 ちなみに仮面は静かな怒りって感じだ、例えるなら、クラスの隅っこでふざけてるやつにキレてる頭いいやつみたいな感じ


「俺から見えないけど、翼はどんなもん?」


『いいねぇ~、でも翼って大きいから、しっかりと畳んでね?』


「忘れてた、よいしょっと」


 本当の龍なら翼た畳むのも楽だろうけど、元人間としてはなんか結構気持ち悪い感じがする、飛行はスキルだから勝手に動くけど、自分で動かすのは気持ち悪いな


『明日まで暇ですね』


『暇だねぇ〜』


「暇だな」


 最近暇になることが多いな


「武器の手入れでもするか」


『やったぁ~、どんな気分なんだろう、手入れされる武器って』


「えーっと、刀の手入れの仕方はまず、釘を抜く?、こうか?」


『ちょっと痛い』


「知るか、次は布で拭く?」


『くすぐったい』


「うるさい、黙ってろ、これで終わり?」


『何か気持ち悪かった』


「紅蓮もしなきゃな」


 さっきみたいに釘を外して拭いて


「結構楽だな、次は斬魂だな」


 説明書によると


「砥石を水に付ける」


『つけました、次はなんですか?』


「.........十分待つ」


『暇つぶしなのに』


 ・・・・・・・・・・・・・・十分後


『十分立ちました』


「研ぐ、研ぎ方は刃の柄が自分に向くようにする」


『結構難しいですね、刀の方も研いだほうが良いんじゃないですか?』


「刀の方は殆ど使ってないから大丈夫だ、刀の方は魔力と通す技しか使ってないからな」


『それもそれで、どうなのかと思うけどね』


「終わったな、暇だな」


『寝るのはダメですよ』


『絶対に寝ないでね』


「寝たりとかしねぇよ」


 でもほんとに暇なんだよなぁ、本でも読むか


「範囲転移」


 ・・・・・・・・・・・


『読書ですか、いいですね』


「勝手に読んでてくれ、俺は読みたい本があるんだ」


『わかりました、ノヴァさんに翻訳してもらいます』


「おい、この大陸の地図とか政治形態の本はあるか?」


「はい、こちらです」


「ありがとよ」


 実は一つ気になってたんだが、この大陸は武族領にしては発展しすぎている気がする、港町や図書館、武族って感じはしない


「なるほどねぇ〜」


 各地に街があって、そこに武族の主要人を一人ずつって感じか、もっと南に行くと砂漠が広がってて、そこに武族の長がいるって感じらしい


「げっ」


 砂漠にはサンドワームと蝗害の伝説があるのかよ、えーっと、全てを喰らい尽くすイナゴの群れに、全ての虫を支配するバカでかいサンドワームね、考えただけでも気持ち悪いな


「でも、砂漠には行ってみたいな」


 前世でも、砂漠とかは行ったことないからな、雪山も見てたいし


「やりたいこと多すぎるってのに、暇って、やべぇ矛盾だな」




 あとがき

 作者です、蝗害って言うのは、イナゴとかバッタが大量に発生して、畑の作物とか色々食べることのことです、サンドワームは皆さんご存知のサンドワームです




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