第27話

「これが、こっちの世界の図書館か、なんか、地球と比べると、ちょっとショボいな」


『これが図書館ですか?、なんだか、とても紙の匂いがしますね』


「まあ、図書館だしな、しょうがないだろ」


 オレは、図書館の紙の匂い好きだったけど、こいつは鼻が良すぎるからか、ずっと『紙の匂いがぁ、臭いですぅ』とか言ってる、ちょっとは静かにできんのか?


「おい、フォティア、静かにしろ、外から聞くと、お前キュルキュル言ってるだけだから」


『はーい、それよりも、早く図書館に入りましょうよ♪』


「わかったから、静かにしとけ」


 カランカラン


「いらっしゃいませ、今回は、どのような本をお求めですか?」


「だってさ、何が読みたい?」


「キュルーン♪」『人間の情勢とか、魔物の図鑑が読みたいです』


「わかった、じゃあ、各国の情勢の本と魔物の図鑑をくれ、オレは神話とか読みたい」


「?わかりました、情勢はあちらの棚です、魔物図鑑と神話はあちらです」


「ありがとよ、行くぞ、フォティア」


 あのスタッフ結構対応良いな、殺したくない人材も結構いるなぁ、でもオレが龍って明かしたら絶対にこんな事しないよなぁ


「あ、そういえば、フォティア、先行ってろ、ちょっと読みたい本があった」


「キューン」『はい、わかりました』


「すいませーん、武器の意識についての本ってありますか?」


「武器の意識ですか、実例がとても少ないので、信憑性は低いですがよろしいですか?」


「ああ、問題ないぞ」


 もともと、人間の情報量はそこまで信用ならねぇ


「こちらです、どうぞごゆっくり」


 思ってたより少ないな、そんなに事例が無いのか?


「へぇ~」


 どうやら武器に意識を宿らせるには、その宿らせる意識の強い思いと、その意識の力に見合う武器の性能、そして武器の持ち主の力も必要らしい


「そういえばあいつ、前世では氷使ってたらしいから、白華にほんとに宿るのか?」


 だとしたら、ジンのやつは紅蓮に宿るってことか?、


「絶対に嫌だなぁ」


 でも人格の元になってるザンは宿らねぇのか?


「気にするだけ無駄か」


 でも龍になったおかげか何かしらんけど、ものすごい速読できるようになったし、 結構早く読めるな、大昔オレは読書家だったから、ありがてぇ


「フォティア、読み終わったか?」


「キュルル」『そういえば、私魔物なんで字読めませんでした』


「嘘だろ?、何か、こう、権能でなんとかならないのか?」


 めんどくさくなったので、フォティアは次からずっと念話です・ω・


『権能はそんなに、お得じゃないんですよ、それにまず、ご主人が字が読めるのが普通じゃないんですよ』


「オレは読めるようになるスキルがあるしな、頑張って覚えろ」


 でも、《世の理》って特殊スキルだし、オレ以外覚えられないんか?


『魔物には無理ですよ、ご主人〜、この図鑑読んでください〜』


「えー、めんどくさ〜」


 正直子供への読み聞かせとか一番キライだった、ガキが集まるし、読み聞かせとかは、どっかの公園とかでやれってずっと思ってた


『お願いします、何か、転移の応用で、こう、頑張ってください』


「転送か、やってみる」


 案外できそうな気がする、さっき読んだ本の内容を


「転送」


『いったぁぁい、ご、ご主人、ストップ、ストップ、頭はち切れるぅぅ』


「いや、一回送ったら全部送るまで止まらんぞ?」


『なんでぇぇ、い、痛いぃぃ』


「お客様、図書館では従魔も静かにお願いします!!」


「え、いやー、何か、具合悪いっぽいんで、ちょっと外出ますね、おら、行くぞ」


『ちょっ、ちょっと待ってくださいぃぃ、夜の作戦に支障が出ちゃいますぅぅ』


「良いから行くぞ、範囲転移」


「ご利用ありがとうございました、またのお越しを」


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・森の中



 カラン、カラン


「やっと見つけた、どんだけ、隠蔽かけたんだよ、アタナシア」


「やはり、お主には見つかるか」


「で、そいつが前に言ってた、鍛冶屋か?」


「そうじゃよ、ドワーフのアマディンだ」


「アタナシア、こいつが紅蓮と白華に斬魂が認めたやつか?」


「この度は、あのようにとても素晴らしい武器を打っていただき、誠にありがとうございます、今でも、紅蓮、白華、斬魂ともに、丁重に扱っております、あのような芝らしい武器を作ることができる貴方様のことを拝むことができて私はいま、猛烈に感動しております、改めまして、あのような武器を打っていただき誠にありがとうございます」(超早口)


「ア、アタナシア、こいつは何なんだ?」


「ただの武器が大好きな龍じゃよ」


「じゃあ、こっちのうるさい猫は?」


『いったぁぁい、止めてぇぇ』


「大変申し訳ございません、アマディン様、私めの従魔がとんだ御無礼を働いてしまいました、貴方様の気分を害したようでしたら、今すぐにでも黙らせて外にはじき出しますが、どうしますか?それでも収まらないようでしたら、今すぐこの場で始末して、掃除をすることもできますが以下に?」(超早口)


「そんなことはしなくて良い、それと敬語とさ様呼びはやめろ」


「わかった、で、ここに来た理由がそれだ」


「これを治してほしいということか?」


『助けてぇ、アタナシア様〜、お願いします!!、痛いぃぃ』


「こんな状況だ、そろそろ作戦に支障が出る」


「わかった、それにしても、何があったらこうなるんじゃ」


「読んだ本の内容をこいつの脳内に転送したらこうなった」


『なんてことしてくれてんですかぁぁ、いったぁぁぃぃ』


 ほんとに気絶させて黙らそうかな、でもここでやったら店ぶっ飛ぶか?


「おい、変なこと考えるでない、恐ろしい、回復」


『痛ぁぁぁ、く、ない?』


「ありがとよ、ほらもうすぐ夜だ、行くぞフォティア」


『ちょ、ちょっと、待ってえぇ~』


「範囲転移」


「おい、アタナシア、オレは未だに紅蓮たちがアイツを認めた理由がわからんのだが」


「お主も、いずれわかるようになる、どれだけ先かわからんがな」


「意味なくないか?」


「.......................」





 あとがき

 はい作者です、やっぱり導入的に図書館とかで一話飛びましたね、すいません、今度こそ、次回お楽しみに〜、あと何か質問あればコメントでお願いします、これからは説明会を減らしていこうと思っております


 あと3000PVありがとうございます





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