第25話
「見つけた、へぇ~、あれがワイバーンね、見た目は龍とほぼ変わらんな」
強いて言うくらいなら、ちょっとワイバーンの方が小さいぐらいか
「ゴァァァァ」
「もうバレたのか!、ワイバーンも結構やるな」
レベルも上がって、気配察知の範囲が広がって、相当離れてたんだけどなぁ、ワイバーン、楽しめそうだな
「グォォォ」
「新しいスキルを使ってみるか、」
烈風はもう確認したし、従魔スキルを使ってみるか
「えーっと?、まずはイグニス、お、しっかり青い炎だ」
「グォォォォ」
なるほどね、イグニスは普通に炎を出すのか
「次いくよー、って一匹目はもうだめになってんじゃん、早く次来て」
「グガァァァァ」
律儀に順番守ってるな、騎士道精神ってやつか?、魔物が?
「今度はイグナイト、」
「ガァァァ」
「あぶね!!、って、はっや」
イグナイトは纏う系かよ、それにこれ、常時俊足以上のスピードが出るぞ、
「か、解除、ふぅ~、目が回るわ、次は、イフェスティオ」
ゴァァァッ
「やっちまった、どうしよ」
まさか、巨大な炎が出てくるなんて誰も思わねえだろ、
「えーどうしよ、獄炎みたいに消せるかぁ?」
と、考え込んでいると
『龍様、我らから一つお願いがあります、どうか、耳を傾けてくだされ』
「へぇー、念話できるワイバーンもいるんだな、お前名前は?」
『名をデューンと申します、以後お見知りおきを』
「デューンね、それで、用って何?、」
『実は我らは今から人間の街を破壊しに行くところなのです、それを龍様に手伝っていただけないかということです、』
「街の破壊ねぇ、でも、オレを誘ったのはラッキーだったな、あの街にはお前ら全員でかかっても勝てない女と、オレとお前らでかかっても勝てないジジィがいる」
『龍様でも勝てない人間がいるのですか?』
「あー、そういえばアイツはエルフだったけ?、まあどっちでも良いや」
『それでは、我々はどうすれば良いのですか、我々は戦いを避けてきたために人間に住処を奪われ、仲間を殺され、決死の末、ようやくここまで来たのです』
「いや、お前らの事情はしらんけど、オレはどうにかならないとか一言も言ってないぞ?」
『それは、つまり、協力してくださる、ということでよろしいのですか?』
「まぁ、気に食わねぇが良いだろう」
『龍様、ありがとうございます、もう一つ、龍様のお名前を教えていただけますか』
「いいぞ、オレの名前は人間の街ではヴァイス、龍の名前はヘイズだ」
『ヘイズ様、改めまして、ありがとうございます』
「気にすんな、ちょうど暇してたんだ、早速作戦を建てよう、今出せるワイバーンの数は?」
『オスが10で、メス、小竜を合わせると20です、』
「それだけいれば十分だな、あとオレの従魔が...あ、やっべぇ、また怒られる」
完全に忘れてたわ、どうしよう、めっちゃ怒られるぞ、
『どうされました?ヘイズ様』
「い、いや、なんでもない、とりあえず、これで数の問題は解決だな」
『問題はそのエルフの者ですな』
「でも、アイツは人間のことなんとも思ってなさそうだし、ちょっと、森の方に店ごと転移させたら良いか?」
『つまり、エルフの方は気にしなくて良いと?』
「そ、女の方はオレが相手するから、お前らはオレの従魔の指示に従って先陣を切って街の破壊をメインで頼む」
『了解です、ちなみに、その従魔様って、小さい猫の姿で蒼い炎を使いますか?』
「ああ、使うぞ、昔のオレならアイツには負けるだろうな、ていうか、なんで知ってんだ?」
『実は2日ほど前に、森の中を疾走する、蒼い炎をまとった小さい猫の魔物を見まして、近づいただけで、炎の熱で仲間が数匹蒸発しましたので、それほどの力を持っている魔物はヘイズ様の従魔なのではないかと思いまして』
「ああ、多分それだ、うちのが迷惑かけたな」
『いえ、謝罪なんてしないでください、我らが弱かっただけです』
「まあ、アイツ突然変異種だしな、しょうがねえよ」
『その、後ろの方が従魔ですか?』
「ん?、何いってんだよ、あ、あいつがいるわけ無いだろ」
そういえば背中のほうがめっちゃ熱くなってきた、足元の草とか近くの木が燃えている
「これもめっちゃ身に覚えがあるような気がする!!」
後ろを振り向くと、そこには、全身が蒼い炎に包まれているフォティアがいた
『ご主人、遺言をどうぞ、今なら無料で名前と一緒に墓に掘りますよ』
めっちゃキレてる、やばい、やっちまった、空間転移で置いてきたの完全に忘れてたそれに、なんでこいつはこんなに笑ってんだよ、なんか怖い
「許してください」ガバッと主が従魔に土下座する、恐らく前代未聞の出来事だろう
『じゃあ、私におやつを買ってください』
そう、以前街で買ってあげたときに猫用のおやつがものすごく気に入ったらしい
『もちろん好きなだけ』
「了解です、今すぐ買ってきましょうか?」
『いえ、とりあえずこのワイバーンたちの事と、今の状況を話してください』
「はい、実はですね、先程、かくかくしかじかなことがありまして、その後かくかくしかじかになって、今に至ります」
デューンは思った、従魔関係逆じゃないのかと、龍がそれで良いのかと、
デューンの脳内
恐らくヘイズ様は、やろうと思えば普通に歯向かえるはず、なら、なぜ歯向かわないのか、ヘイズ様は龍で、とても頭が良いためきっと、歯向かわないのにも理由があるはず、我らに本当の力を隠すためとか、あの従魔は強いと、我らに見せるためか、 そしてあの従魔様もそれを読み取り、ヘイズ様と芝居をしているということだろう、
流石はヘイズ様とその従魔様だ
全く合っていなかったが、デューンはそれで納得している
あとがき
作者です、そろそろかなぁと思って一気に本編進めます、ワイバーンの見た目はよく見るまんまワイバーンです
主人公くんですが、主人公くんの龍としての名前はヘイズ冒険者としての名前はヴァイスです
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます