改めて鳥山先生は天才だったなぁと思いながらセル編のあるページについて思うこと

黒墨須藤

悟空「運命を決めるにしちゃせこいリンクだ」

発端はとあるツイート(ポスト)を見たことです。

特定を防ぐためにそのままコピペはしません。


・セルゲーム会場を頑張って作ったセルが、悟空にせこいリングと言われて、笑うしかなかったのが、かわいそうで面白すぎる


なんか以前にも見た気がするんですが、どちらにせよ、なんか自分の記憶と違うんですよ。そんなほほえましいというか、ゆるいシーンじゃなかったと思うんです。


ああ、そうか!ネタで言っているんだな!

と思いましたが、反応を見る限り、なんか本気でそう思っているような気がしてなりません。もしかしてこれ、私が間違っているのか?

そうなると、物書きとしては致命的です。今すぐ筆を折らなければなりません。


さて自論を述べる前に、このシーンがどういう状況か、文章にしてみますね。

単行本を持っている方はそちらを読んでください。

ジャンプコミックスの方は、ドラゴンボール33巻の76ページです。

完全版等でページや巻数が違う場合は、其の390から読めば載っています。


あらすじ

完全体となったセルは、修行したベジータ、トランクスさえも歯が立たちませんでした。絶体絶命のピンチでしたが、ベジータやトランクスのパワーアップに興味が湧いたセルは、悟空も修行中であり、時間さえあればさらに強くなるかもしれないという話を聞いて、武道大会の開催を告げます。

開催の理由は、修行の時間を作ることで、さらに強くなった悟空やベジータ達と戦って勝つことによる、自身の強さの確認、そして絶望と恐怖におびえる人間を見て楽しむことだと言います。

武道大会のセルゲームは、天下一武道会を模した大会で、その開催を修行を終えた悟空も知ることになります。

修行を終えた悟空は、完全体となったセルの様子を見に向かいます。

会場の飾りつけを終えたセルの元へ、悟空は瞬間移動で現れました。

「どうだ、ここが9日後に世界の運命を決めるセルゲームのリングだ」

「気に入ったか?」

「運命を決めるにしちゃせこいリングだ」

「……」

「…………ふっふっふ……」


というようなシーンです。

このシーン、悟空に頑張って作ったリングを、せこいって言われたから、がっかりして笑ったわけじゃないですよね?


完全体となって、ベジータ、トランクスでさえも余裕であしらい、その強さに絶対的な自信があるセルが、全世界の運命がこの小さなリング一つで決まってしまうので、最終決戦にしてはスケールが小さいだろ、と皮肉を言って返せる程の余裕がある悟空を見て、これは戦うのが楽しみになってきた、というサイヤ人の気性が混ざっている笑いだと思っているんですが、違うんですかね?


このワンシーンに、

・今までの大きな目標だった天下一武道会が、セルゲームとなって世界の運命を決めるリングになることで、一つの終わり、区切りがつくのだという最後への予兆

・同じだけ修行したベジータを余裕で退けるレベルのセルに対して、冗談や皮肉を言う余裕さえ感じられる、悟空の底知れない強さへの期待

これだけの情報が含められていて、改めて読むと、ヤバすぎて語彙を失うレベルなんですが、単に罵倒されて笑っただけのシーンなんですかね?


だいぶ、いやかなりもやっとしたので、つい書いてしまいました。

作品を作っている先生もいらっしゃいますので、ネタだった可能性も大いにあると思いますが、それだけに滅茶苦茶気になっちゃいました。


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改めて鳥山先生は天才だったなぁと思いながらセル編のあるページについて思うこと 黒墨須藤 @kurosumisuto

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