第4話
俺が教室に入り、挨拶をしてからおよそ数秒教室が静まり返る。
俺は「ええ〜と…」なんて言って少しこの静かさに気圧されてしまい、困惑と心配でなんとも言えない気持ちになる。
そしてその静けさを破ったのは
「一葉が、美少女になってるぅ〜!?やばい超可愛いんだけど!!それにおっぱ―――ブゥ!」
そう言って瞳を輝かせて大声で叫ぶなの俺の一番の友人でいつも明るいムードメーカーの啓吾、奴が最後につぶやきそうになった言葉を、隣にいた舞が全力でグーパンして止める。
「こら!ダメでしょ!あ…一葉くん?久しぶりだね。それでその……立派になったね?」
「あ…うん…久しぶり舞なんかそのごめんね?」
「だ、大丈夫だよ。連絡とかでは何となく察していたから」
そう言って皆が再起動をする中でそういったことを言い合うそして
「「「「「ええぇえええぇ!?」」」」」
ようやくクラスの全員が再起動し始める。
そこからは、流れるように先生が「お前ら叫ぶな!いい加減にしないと受け入れろ」なんて言って沈めてくれる。
なんとも頼りになる鮫島先生かっこいい!!
そんなことを考えながら、俺は自分の席に着く。すまん啓吾それは俺でも殴る。
それからはつつがなくホームルームは終わって、俺はやはりと言わんばかりに洗礼を受けていた。
「一葉くんが超可愛いだけど、ほんとにTS病ってこんなに可愛くなるんだね。」
「いや元々がイケメンだったからそれも相まってこんなに美少女なのかもよ?それにしても…やばいね?」
「うんやばい。E?〜F?はありそうだよね?」
「うんうん、私たちのような質素な女子には持ち合わせられないものですようん!」
「俺の見立てではFよりのGだな!!揺れるとこ――――ゲフゥ!!……ま、舞よそれはだめやろ……」
最後に啓吾は懲りずに、そんなことを言うから、舞からのボディーブローが炸裂するんだ。まぁ後で慰めてやるから大人しく沈んでな。
「もうみんな、一葉くんが少し困惑してるから囲まないで上げよう。この姿になってからまだそんなに経ってないと思うし、それに仲良くなれば色んなこと教えられると思うよ?」
「そうだね。舞が言うなら割と当たりそうだし、またね一葉くん」
「うん、ごめんねみんなまた慣れてきた時に話そうね。」
そう言って、話しかけてきた女子グループが周りに話しながら他の子達のところに行く。
そして、半数いる男陣営はというと
『マジで一葉なんだよな?あの子?』
『マジらしいぞ!でも一葉元々女っぽい感じだったし、寧ろ今の一葉見てると無性になんか……なぁ〜』
『わかる!マジでアイドル級だよな!!いっその事ファンクラブ作る?他の2年のヤツらこの事知らないだろうし、割と集まりそうじゃね?』
『作るなら、俺が会長だな!!付き合いも長いし、俺以外はむしろ許さん!!』
なんて言ってる。俺性転換して聴覚も前より上がった気がする。あと啓吾復活するの早いぞ。
そんなこんなで、この木曜という日に慌ただしくもいつもとそんなに変わらない様な日常をTS病罹って3日割と楽しいと思える。
あの騒動からお昼時へ
俺は他のメンバーが集まるのを待っていた。隣には舞がいてその舞の隣に紫
啓吾はちょっとお休を吸えられて、今は自分の机でノックダウンしている。
俺がソワソワする中で、いちばん早くこの2ーBに来たのは、元気ハツラツでトラブルメーカーの辺里ちゃんだった。
「やっほー!一葉!!元気だった!!女の子になっててたい……へんだ……。」
そう言って、何故か俺を見て、思考停止したように黙り込む辺里ちゃんは、再起動した瞬間に、全力で叫ぶ。
「やっっっばい!!一葉が美少女!!可愛すぎる!まじ胸おっきい!!今の一葉見てたら食べちゃいたくなるぐらい!!」
そんなことを平然と俺の目の前で言うのだった。
〈あとがき〉
土日お休みだよ〜ん。
続きが見たい、楽しみにしてる方はフォローと〘★★★〙の程よろしく
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます