第5話

気持ちが悪い、、、。気持ち悪い、気持ち悪い気持ち悪い、気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い…。


何も食べてないのに、吐きそうでした。


私は貴方との関係性を兄以上として認識したくありませんでした。


あくまでも兄妹。その形だけはありつづけるもの、今までもそうしてきたように、これからもずっと。


だから私は家にあった包丁を手に取り、

寝ている兄の心臓をめがけて、何度も振りかざしました。


顔に飛び散るあたたかい血液。

どれほど飛び散ろうが、どうでもいいとばかりに振りかざしました。


溺愛、兄妹愛。変わらないために殺しました。


血が繋がっていない者を他人と呼ぶのであれば、真っ向から刃向かいます。


兄から出た血液は決して美味しいといえるものではありませんでした。

雨の日に鉄棒をかじったような味とは聞きますが、鉄棒なんかかじることも機会もやる気もないので分かりません。


ただ、やっと私たちは兄妹になれたんだと、そう実感せざるを得ませんでした。


血の繋がりがないなら血を繋がらせればいい、それだけの話です。


わたしは私で貴方は私で、私はあなた。

きっと、これ以上の兄妹愛はどこを探しても見当たらない、


そうは思いませんか?


𝑒𝑛𝑑.

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る