第14話







 改めてフェルゴヴェールさんを見ると、超美形だと思うと同時にヴァンパイアだと聞いて妙に妖艶な雰囲気を纏っている事に納得したわ。


(ヴァンパイアでBLってあったかしら?)


 TLは見た事はあるけどBLはなかった・・・ってあったわね。


(フェルゴヴェールさんのような美人さんが〇斗の拳に出てきそうなゴリマッチョを組み敷いて吸血行為・・・うん。いけるわ)


 これだけでご飯が三杯食べれる!と妄想している私にフェルゴヴェールさんが仕事は辛くないか?とか気遣う言葉をかけてくれたの。


 元の職場と比べたらホワイト企業・・・働きやすい環境だと告げるとフェルゴヴェールさんは笑みを浮かべてくれたわ。


 フェルゴヴェールさんは領主様なのでしょ?


 領主の仕事って忙しいのに送迎を毎日するのは大変ではないか?と聞いた私に、外に出で歩く事は気分転換になるし体力には自信があるから問題ないと頭を撫でながら言ってくれたの。


「夏希殿・・・」


(私、子供じゃないんだけど・・・)


 オフ会で馬が合い付き合い始めて半月の潤一とは手を繋いだり腕を組んで歩いた事はあるけど、こうして潤一以外の男の人に触れられるのは初めてなのに・・・不思議と嫌な気分じゃなかった。


 ううん


 それどころかフェルゴヴェールさんの手は暖かくて心地よく感じて・・・何故だか分からないけど、胸が高鳴ってもっと触れて欲しいと思ったの。


(これは、あれよね?自分が保護している異世界人を、子供がお手伝いをして褒めるような感覚で私の頭を撫でてくれたのよね?)


 顔面偏差値100のフェルゴヴェールさんだったら女だけではなく男にも不自由しないもの!


 子供扱いしているのだと考えたらフェルゴヴェールさんの手が気持ち良く感じるのも当然か・・・。









  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る