第3話 『火星の教室』その3
『すばらしいな。りっぱなスムージーができた。全員分つくろう。つぎは、ウナくん、やってみようかな。』
『はい!』
ウナくんは、喜んでたちあがったのです。
こうして、10人分のスムージーが出来ました。
『さて、全員で飲みながら、続きをはなしましょう。先ほど言いましたように、地球の表面は、プレートという、岩盤、岩の板で覆われていたと考えられるのです。ところが、今の地球では、このプレートの動きが止まっています。なぜだか、よくはまだわかりません。火星や金星でも、大昔にはなんらかのプレート活動があったはず、と主張する学者さんもあります。地球と同じとは限りませんが。火星は小さいので早く冷えてしまい、プレート活動が止まり、地球と同じくらいの大きさの金星では、たくさんのプレートではなくて、一枚の大きなプレートだったとも言われます。しかし、まだ、はっきりしません。地球が、壊れたために、研究が止まったからです。今の政府はこの研究を一休みさせています。それは、あなたがたが、この先よく考えるべきなのです。で、これ、ちょっと恥ずかしいですが、ぼくがつくった、地球の模型です。』
『うわあ。すごい、青いなあ。』
シューベルト先生が作った地球儀には、たくさんの海があって、青かったのです。こんな地球儀は、他にはありません。
『むかしの地球は、たぶん、こうだったのです。さらに、もっとむかしの火星もです。しかし……』
シューベルト先生は、地球儀の横側に空いていた穴に、さっきのねじを差し込みました。
『これを回すと、どうなるでしょうか?』
みんなは、唖然としました。
『このように、ここでは、試しにビニルの膜でプレートをつくり、覆いました。ほんとうは、10枚以に分かれていたようです。』
シューベルト先生は、それから、ぐりぐり、とねじを回したのです。
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