哀れですわー!
ヘンリー・グリンド財務大臣辞任
先日、ライヒベルク公爵家の財務情報を漏らしたとして攻撃されていたヘンリー・グリンド財務大臣は北部商人組合の口添えを行った事実をあらためて認めた。同時に子息であるジョン・グリンドが資料を持ち出したことも認めた。子息は一部の人間に閲覧を許していたことが発覚しており、対象の人間も調査に上がったものの調査の必要を認めずと警察長官が発表。内務大臣であるライヒベルク公爵は抗議したもののイデリー宰相が国益に反すると一蹴。公爵家の内情を漏らすことが国益とはなにか、それを見た相手が国益になるのは誰なのかと更に攻撃。イデリー宰相は黙秘を貫いたものの閲覧したのは第2王子ではないかとの噂がありそれを認めるような形と思われる。財務状況が漏れるどころか役職にもなければ学院に入ったばかりの子息がその情報を抜き出してた任意の人間に閲覧させるなど信じられないと抗議をしたライヒベルク内務大臣はグリンド財務大臣に責任を取ることを求め、その場で財務大臣は辞任、宰相は慰留を求めず、国王陛下が慰留を求めた。ライヒベルク内務大臣は国王に抗議し公爵家の内情を漏らすことを歓迎してると攻撃、宰相が無礼を咎めたものの前述の内情を漏らしたことを国益という宰相は無礼ではないのかと追撃。宰相は国王陛下に対して慰留撤回を求め受け入れた。後任の大臣はアウグスト・レズリー経済大臣が兼任し王国の経済政策に大きな……
「ポストを獲得しましたわー!」
「元からポスト自体はあったっす!」
「増えたということですよ」
「宰相が勝手に失言してバカ親父が空気を読まずに追い詰められただけですわね」
「父も寝不足ですからね……もう諦めたほうが良いと思うのですが……」
「そんなにまずいのか……?」
「第2王子の相手をして国政の取りまとめをして不祥事の謝罪をうまいとこしないように取り繕ってたら財務大臣の息子が窃盗をして第2王子に持ち出し不可の極秘書類をどうどうと校内で声を上げつつ見せてたことが発覚したらどうします」
「匙を投げる」
「諦める……縁を切る……」
「寝る(小声)」
「知らねーし」
「もう関係者を消す以外ないっす」
「挙兵しますわ」
まぁどうあがいても詰んでますわね。第2王子の教育を担当してから明らかにミスが増えてますし……過労死秒読みですわね。そんな面白いことしてましたのね、あーあ北方にいかず学院にいたほうが面白いものが見れましたわね。
「法務大臣の息子はどうですの?」
「知らね(小声)」
「ララは誰を落としましたの?」
「第2王子だけだと……そもそも接点があるようには思えません」
「王子が他の人間に合わないように遠ざけてるっす。ララは騎士科をウロウロしてるっす」
「なんで騎士科を……?流石に気づいてるんじゃないのか……?名簿とかあるだろうに」
「さぁ?」
「最近は……図書館にも通ってた……角を見て……帰ってた……」
「角?」
「ジョンの定位置だった……邪魔だった……席に座ればいいのに……」
「結局どうなりましたの?」
「退学、廃嫡、婚約破棄、慰謝料いっぱい……」
「じゃあよかったではありませんの!」
「うん……本が買える……」
「もしかして退学情報も知らないんですの?」
「張り出されたからさすがに知ってると思います、グリンド大臣辞任の……5日前くらいでしたかね。唖然とはしてました」
新聞を読んでないのかしら?それくらいは読めたと思うのですけど……?北方組合解体の報道の際に間違いなく読めた展開だと思うんですけどねー。財務に関してはマッセマー商会と協力するでしょうし。王国の金融物流はワタクシ達が完全に支配しましたわー!
さて、どう出るかしら?ヤケクソ?立て直し?気になりますわー!そもそもバカ息子の……ジョンは何で第2王子なんかに接近したのかしら?婚約者と微妙な中でワタクシにすり寄っても意味ないからかしら。まぁアホの考えることはよくわかりませんわね。
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