ワタクシたちの勝ちですわー!なんで負けたか考えておいててくださいまし!
圧・勝ですわ-!クソ雑魚ですわー!書類管理ガバガバ過ぎなのとちょろまかした秘密帳簿のおかげですわー!この国の近衛騎士が腐りきってて絶望ですわー!
近衛騎士団に関しての書類はその日のうちに抑えられてスパッと終わりましたわー!
購買記録その他判例が数日かかっただけでなんの問題もありませんでしたわー!
数日で勝ちましたわー!マルバッハ男爵も釈放ですわー!我が家の派閥に入りましたわー!令嬢のローズちゃんかわいいですわー!ボクっ娘ですわー!お父様も宰相に恩を売れたとか大喜びですわー!
こんなにうまくいくなんて本当に大丈夫なのかしらこの国……。いや、駄目だからこんな事になってますのよね……。
内なる心が困惑してますけどまぁ……終わりよければ万事よし!
「あーしの家、これで騎士団全部抑えたよーもう大半は好きに動かせる」
「おめでとうございますわー」
「近衛騎士団はどうなりましたか?」
「あーしの家の派閥のゲドリドルが近衛騎士団長に就任する予定で粛軍してるー、これで安泰」
「粛軍は大事だな、貴公等も派閥の自浄作用に期待するよりきっぱり処分したほうが強くなるぞ、キャス!特にお前は参謀役だから柔軟性を持て、過激さも持て!どっちつかずではなくしっかりしておけ!」
「理解しています」
「でも私が先触れ無しで来た時すごい怒ってたよね……」
「それは……もうしわけありませんでした、ベス」
ゲドリドルって強そうですわね、新近衛騎士団長ゲドリドル。なんとなく隙がなさそうですわ。1文字少ない分強そうなイメージがありますわ!なんとなくですけど、ほんとうになんとなくですけど。
「ウチらに必要なことがあれば何でも仕入れますで」
「マジ?シャーリーの商会って今忙しんじゃないの?貸し剥がしで」
「剥がすより貸したほうが縁ができるやないですか、マッセマー商会をよろしゅうおねがいしまっせ、ってことやね」
「まぁ、我々の普段の買い物もシャーリーとの関係があるとはいえマッセマー商会頼みだからな」
「軍の武具はすべてマッセマー商会から仕入れてるぞ!貴公等の商会はなんでもそろうからな!」
「読みたい本の仕入れもねだれますし……」
そういえば新刊はいつ出るのかしら?読みたいですわ、王宮の陰謀読みたいですわ。実際の陰謀を潰したからなおさら読みたいですわ。
あと公爵家にいれるものは優先的にお願いしたいんですけど。
「まぁ絵画に関しては後手に回ってクラウに任せたんやけどね……。まだ帰ってきてないんやっけ?」
「下手したら第1王子の事故死の報告も現地では入ってませんわ。のんびりと王太子の儀が終わる頃に戻ってくる可能性が高いですわね……」
「何処に向かったんでしたっけ……」
「2つ3つ隣の国ですわ……。どっちかは流石にわかりませんけど……」
「俺もアーデルハイドに送る彫刻を頼んだから輸送に時間がかかると思う(小声)」
急いでも1月くらいかかりますわね……。
マッセマー商会の仕入れを手伝うついでに現地の商人や有力な貴族にあって経済協力を取り付けてるはずですわ……。
ジーナは彫刻を送る予定だったんですのね、自分で狩った動物の毛皮を加工すると思ってましたわ。アーデルハイドも欲しがってたし。
「ゲドルリドル近衛騎士団長が就任したら前のはどうなりますの?失職する以外は知りませんけど」
「ゲドリドルねー、マルスンのおっさんは近々近衛騎士団長として自裁するって噂」
「自裁ですか……」
「噂ですか……」
「俺も働きかけたけど近衛騎士団長を法で裁くと王国権威が落ちるんだってさ(小声)」
「何?その場ですぐ死ぬべきだろう、恥知らずめ!騎士を貶めるクズめ!」
「へー自裁するんか?ええ話聞いたわ、近衛騎士団長にふさわしい棺桶売りつけてくるわ、無駄に装飾がある意味のない棺や、お似合いやろ」
流石将来の王国総司令官代理ですわー!発言は王国への忠誠心マックスですわー!いずれ尽きそうですけど。
カール近衛騎士団長が死ぬまで新近衛騎士団長が就任できないから貴族特有のはよ死ねプレッシャーをかけられますわ、面の皮が厚くてプライドの塊みたいな人とはいえ何処まで耐えられるかしら?ワタクシたちも会いに行って近衛騎士団長って呼び続けましょう。
ゲドリドル新近衛騎士団長と一緒に行ってあげたいですわね。どんな顔するかしら?
「いかないでくださいね?」
「な、何がですの……?」
「近衛騎士団長宅に行って嫌がらせする気だったでしょう?」
「マジ?あーしもやろうかな?バカ婚約者に権力見せつけてやっか」
「貴公等と行って罵り行くのもいいな、深く聞いてなかったが婚約者そこまで問題があるのか?」
「俺知ってる、親父が近衛で働いているから文官にも普通の騎士団威張り散らしてるって……王国軍は国王陛下の
「小物ではないか!文官や普通の騎士団とて陛下の
なんでこういうときだけはキャスに心を読まれるのかしら?不思議ですわね、神秘ですか?きっと友情ですわね。
まぁ、みんな乗り気だし行くべきですわね!ここまで嫌われるのもある種の才能ですわね、生かして使い捨てにしますわ!まぁ生きる時間は長くはないでしょうけど。
「いんじゃね?もうあの家から取れるものは全部取ったし……勝手に自裁でも何でももすりゃいーじゃん」
「それでいいんですか?」
「いーよ、どうでもって意味だけど……もしかして!キャスって婚約者に愛情あんの?恋バナ!?」
「いえ、ありません。2度しか会ってませんし」
「じゃあよくね?落ち目程度ならまだしもさぁ、横領に隠蔽に責任転嫁なら石投げて笑うなり殺すなり、使い道があるなら飼い殺ししたほうがいいっしょ!」
「……それもそうですね」
「キャスもいい判断ができるようになったな!頼もしいぞ!我らの参謀!」
「ベスはある?愛情?俺はないけど(小声)」
「ないですね……本は好きですが趣味が合わないんです……」
「ウチは利がないなら婚約なんかせーへんで」
「私はあるぞ!まだあったことも手紙をもらったこともないが多分ある、貴公等もそのうち生まれるだろう」
「それは愛情がまだ生まれてないと思うわ」
もう第2王子の婚約者が私なのは確定みたいな言い方ですわね、たしかに候補はまともにいませんし……。近衛騎士団長の派閥の貴族が軒並みクビになったり取り潰されたり大忙しですからね……。
これがメシウマというものに違いありませんわ、これで派閥強化ですわ!あと、意外と親友たちの婚約関係が冷めてますわね。
まぁ貴族の婚姻関係なんてこんなものですし仕方ありませんわね。
アンは夢見がちな乙女なところがあるからちょっと心配ですけど……。
「じゃあ、近衛騎士団長邸に言って褒め殺ししますわよー!王国一の近衛騎士団長!王国の剣!盾!」
押しかけようとみんなで先触れを出したら断られましたわ、意外とチキンですわね。
それともこんな小物が近衛騎士を率いてたなんて呆れるべきかしら?どっちにせよこれではやっぱりお先真っ暗でしたわね!
ゲドリドル新近衛騎士団長に期待大ですわー!
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