30話共同作業?
ー姫side
魔族が突然スピードを上げて私の方に突撃してきた。
私は魔法を放とうとしたが、彼が間に入ってきたのとあまりのスピードに当てるのは不可能だと考え魔法を放つのをやめ、彼らの攻防を見ていると彼が攻撃を受け止めた瞬間に剣が割れた。
さらに魔族は勢いのままに彼の肩に手刀を突き刺し、彼を振り払う。
彼は吹き飛ばされその衝撃によって眠りについた。
私はすぐさま彼に駆け寄って回復魔法をかける。
『キュアヒール』
その間に魔族がニタニタ微笑みながら近寄ってくる。
「イヤーこれであなた達も絶対絶滅ですね」
「あらもう勝った気でいるの?
勝負はこれからでしょ?」
「くくく、そうかもなぁ!!
しかし、私は平和主義でしてね。
あなたが何も抵抗しないのであれば彼をいますぐ殺してあなたを魔王国へ招待して差し上げますが、」
「それってどういうこと?」
「おや、そういえば言っていませんでしたね。
あなたには人質として魔王国に来てもらいます」
「私のようなか弱い娘なんて攫っても意味ないわよ」
「とぼけても無駄ですよ。
すでにあなたの身元については知っていますからね。
あなたには人質として王国の最高戦力を引っ張り出すのに協力してもらいますよ」
「そう、でもあなた達がうちに攻めこめばいいじゃない」
「御冗談を、あなた方王国はとても強力な戦力を持っているではないですか。
王国騎士団長しかり、宮廷魔法使いもしかり、特にあの剣聖と先代剣聖。
あの二人は四天王の方々にも匹敵する力をお持ちだ。
そんな二人相手に敵の陣地で戦うなど愚の骨頂でしょう」
そうか。
私は会ったことはないが、その二人は圧倒的な強さを持っていてあの騎士団長にも勝ったと聞いたことがあるが、そこまで強いとは予想していなかった。
しかも当代の剣聖は女性で美しい赤毛をたなびかせた優雅なお嬢様といった風貌であると聞いていたので余計に強いイメージとはかけ離れていた。
「それでは大人しく捕まってくださいませんか?」
「おあいにく様、まだ私たちは諦めてないから!」
「そうですか、それでは少々痛い目に遭ってもらいますよ」
『ヘルブレス』
魔族はそう唱えると奴の手のひらから口が出現し、真っ黒な煙を吐いてきた。
私もそれに対抗するために魔法を放つ。
『フローズンミスト』
私は氷魔法を発動させて白い吹雪を手から発生させ、それを螺旋状に回転させながら奴の魔法にぶつける。
私と奴の魔法がぶつかり合い霧散していくが勢いは圧倒的に彼方の方が上だった。
徐々に押され始め私は後退りしてしまう。
やばいこのままじゃやられる。
そう思った次の瞬間、いつのまにか起き上がっていた彼が後ろから抱きついてきた。
「あわあわわー」
私は変な声を出した後、コントロールが鈍ってしまった。
彼にこのまま抱きしめられると戦いの最中なのに考えていると、不意に手首を掴まれる。
「お願い頑張って!」
彼のその言葉とともに手の温かな温もりと莫大な魔力が送られてくる。
「うっそ、ランサー君って魔法使えないんじゃなかったの⁉︎
どうしてこんな魔力を…」
「そんなことより今は!」
彼に言われて我に返り、彼からもらった膨大な魔力を使い魔法を放つと魔法の勢いが徐々に上回っていく。
「くっ、こんな、バカなことが、グアッ‼︎」
見事に奴の魔法の勢いを上回り奴に魔法が命中し、奴の腕が氷ついたままその勢いで後ろの木々に激突した。
➖初の共同作業、見事に成功いたしましたね。
最近体調が悪く、投稿が出来なかったこと誠に申し訳ありません。
これからも楽しんで読んでいただけると幸いです。
フォロー登録や⭐︎⭐︎⭐︎で評価などなどよろしくお願いします🙇
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます