29話vs魔族

「お前、何者だ?」


「ああ、申し訳ございません。

この姿では分かりにくかったですね」


そういうと目の前の男からくらい煙幕のようなものが発生する。


僕は警戒しながら彼女と男の間に立ち塞がるように移動した。


煙幕が止まると中から青黒肌の化け物が出現した。

頭からはツノを生やし、背中には巨大な翼が生え、瞳孔の色が青色で、口を閉じているのにうっすらと牙が見える。


髪は先程より長くて灰色になり、不気味な気配が感じ取れる。


恐らくこれが魔族というものなのだろう。


「さて、おめでとうございます。

あなた方は魔族の脅威として私の討伐対象に選ばれました」


僕は彼の首目掛けて剣を振り抜くが魔族特有の鋭利な爪で止められてしまう。


「エミリー、逃げて!!」


僕は魔族の横腹に蹴りを入れて魔族を吹き飛ばす。


そのままの勢いで壁を破壊しながら吹っ飛んでいく魔族を追いかけていく。


「私と一対一などとは、女の前で見栄を張りたい騎士のようですね」


「なんでもいいさ!」


僕は魔族に向かって何度も切りつけるが、全ての攻撃をいなされてしまう。


さらに魔族の反撃がきて剣を合わせて防ぐが力の差が相当あるようで後ろに吹っ飛ばされる。


なんとか受け身を取り、立ちあがろうとしたところで眼前に魔族の爪が迫ってきた。


これを顔を横に逸らすことでなんとかかわしながらある島国で使われている剣術の一部であるつばめ返しを放つ。


それはすぐにかわされてしまったが、その勢いのまま起き上がり、体勢を立て直しながら再び構えをとる。


「ふう、流石にこの程度ではやれませんか、

ならば、これならどうでしょう!」


『ヘルファイア』


その瞬間、魔族の掌から黒い炎が放たれる。


それが瞬きの間に僕にぶつかるとあらゆる苦痛が全身を襲った。


そして僕が苦痛に体勢を崩しそうになった次の瞬間に勢いよく爆ぜた。


僕は吹き飛ばされて再び屋敷の辺りに戻ってきた。


「ふむー、今のでやれるとは。

私は少々貴方のことを過大評価していたようですね」


悪辣な笑みを浮かべながら魔族が迫ってくる。


くっそ、このままじゃやられる!

そう思ったとき近くから優しげな声とともに体がポカポカと温かくなる。


『キュアヒール』


「しっかりして!ランサー君‼︎」


「エミリーちゃん、ダメだ逃げないと、」


「逃げるなら2人でよ。

絶対あなた一人だけ残るなんてなしなんだからね!」


「くくくっ、私的には逃げないでいただけると助かるのですがね」


「あんたの意見なんか聞いてないわよ!

さっさと死んで‼︎」


『ウォーターバブル』


彼女は腕から沢山の泡を出現させ僕達を守るように展開させる。


「なるほど、そうやって守ろうというのですね。

しかし、私がこの程度で止まるとでも?」


案の定、奴は泡を無視しながら近づいてくる。


僕は再び奴と彼女の間に入り、剣を構える。


「あなたの剣術は非常に厄介ですが、確かその剣はあの島国の技術が用いられていたはずですよね。

だとしたらこれならどうでしょう」


奴は飛び上がると翼を靡かせながら猛スピードで急降下してくる。


僕が必死に剣を合わせると奴は剣と手が当たる直前に手刀の構えをとり、剣のど真ん中を突いてきた。


すると剣にヒビが入り、剣が真っ二つに分かれた。


「やはりその剣は横の力にはめっぽう弱い!」



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