第19話試験②
僕は剣を構えて目の前の騎士と向かい合う。
騎士の方は僕の来ずに間合いを測っているように見える。
僕は相手の一挙手一投足に注意を払い観察していたが、相手が瞬きをした瞬間を狙い踏み込んでいく。
相手は一瞬動揺した仕草を見せたが、襲いかかってくる剣を難なく受け止めた。
ー第三者視点
二人の剣がぶつかり合い、一瞬風圧が周りに放たれる。
騎士達は戦闘していて見れなかったのはあるが、実戦を体験したことのない者達には理解できなかった。
斬り合いは激化の一途をだどっていく。
だが、周りの者達もわかるぐらい目に見えて騎士の方が押され始める。
途中で緩急をつけた攻撃やツキによる攻撃繰り出し何とか崩そうとしてくるが全くもって通用していない。
さらに騎士が押され始めた原因としてはランサーの対応力だ。
ランサーは相手の調子を崩すのがうまかった。
騎士が無意識下で力を抜くところに合わせて力を急激に込めることで相手を崩し、相手に警戒させることで休む暇を与えない。
徐々に騎士の方が翻弄されて防戦一方となる。
そうしてしばらくの撃ち合いが続き、カンッという音と共に騎士が手にしていた剣が宙を舞っていった。
基本的に騎士が負けることは想定されておらず、数年前に一度あって以来初のことであった。
ー主人公視点
あまり苦戦することなく騎士に勝ってしまった。
騎士の方は少し唖然とした表情した後に話かけてくる。
「いや、まさか負けてしまうとはな。
お見それしたぞ。
流石は聖女様が目をつけたお方だ」
聖女様が話に出てきた。
聖女様は護衛騎士が決まっておらず、今までは一週間交代で騎士が代わる代わる護衛していたそうだから恐らくその時に知っていたのだろう。
目立つのに抵抗があるので足早にその場を立ち去る。
後ろからは噂話を喋る受験生達の声が聞こえていた。
それからはミーニャとの合流のため魔法試験の会場へと向かう。
試験会場へ近づくと騒ぎ声が聞こえてくる。
「いやです。離してくださいニャ」
「貴様まさかこの私に逆らうのか!」
特徴的な語尾が聞こえ、急いで騒ぎの中へ入っていく。
騒ぎの中ではミーニャと貴族の子息が口論になっている。
「大丈夫かミーニャ!」
「あっ、ランサー様」
ミーニャは僕の方へ駆け込んでくる。
「貴様がコイツの飼い主か」
「飼い主じゃない友……、いや主人だ」
「あまり変わらないじゃないか。
まぁいい、おいお前さっさとそいつをよこせ」
「何を言っている渡すわけないだろ。
無理矢理連れて行こうとしていた相手に渡すバカがどこにいる」
「貴様!この私に何たる口を聞いている!
我が家は侯爵家であるぞ」
「だからって何でもしていいわけないだろ」
「貴様これ以上私をコケにしたらただでは済まんぞ!」
「やろうってんなら、“やってやるよ”」
「ハウッ♡」
ミーニャの方からおかしな声が聞こえたが、僕は気にせず相手を睨み付ける。
一触即発の空気になった頃で奥から教師のようなものが来るのが見える。
「おい、お前達何を騒いでいる!」
「ちっ」
貴族の子息は教師が来たので退いていく。
俺達も教師に事情を説明し、謝った後でそそくさと去っていく。
「、あのランサー様〜
えっと、その、ありがとうございました」
「お安い御用だよ」
「ニャウッ♡」
➖500フォローありがとうございます😭
これからも投稿頑張っていくので楽しみしていてください♪
フォロー登録と⭐︎⭐︎⭐︎で評価などなどよろしくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます