第16話専属メイド
次の日は朝から母の実家であるサーバル家の使者としてミーニャが来ていた。
先日とは違い、昨日のうちに正式な書状が届いていたため正式に来賓として扱われた。
そうして応接室で僕、聖女様、当主様、ミーニャが昨日の続きを話し合っていた。
「それで子爵家としては伯爵家を追放されたランサー君を子爵家の一員として迎え入れたいということか」
「子爵様といたしましては今回のことは大変感謝しており、最大限の御礼を届けたいと申しておりますニャ」
「ふむ、我が家としては余り彼女の実家とことを構えたくはないのだが、彼女と娘の願いだから引き下がることはできんな」
「礼は結構だ。我が家の一員としてランサー君を公爵家の養子にすると伝えてくれ」
{養子にしようと思っている}と伝えるのではなく「養子にする」と言っていることから子爵家からの異議申し立ては認めないということを告げているのだろう。
ミーニャは下を向いて悔しそうな顔をしながら下唇を噛み締めていた。
「それはそうとして、ミーニャ君と言ったかな。
ランサー君との約束もあることだし、君の願いを叶えてあげよう」
ミーニャは驚きの表情で表をあげて「ニャッ」と言葉を漏らした。
「お父様、ランサー様これは一体どういうことですか?
私何も聞いていませんよ」
ガルガン様は娘の話を無視して話を進める。
「君を公爵家の使用人兼ランサー君の専属メイドとして迎え入れよう」
「な、お父様正気ですか?
こんなどこの馬の骨ともわからない娘をこれから公爵家の一員になるランサー様のメイドにするなどあり得ません」
「これはランサー君の意思を無視してお前の護衛騎士として学園に入れることの交換条件で約束したことだ。
これはもう決定事項である」
聖女様にも俺の意思を無視したことに少し思うところがあるのだろう。
その後、彼女が異論を唱えることはなかった。
「ランサー様本当ですかニャ!」
「ああ、俺もここに来てしばらく経ったとはいえやっぱり気心の知れた人がいると安心だからね」
「やったニャー‼︎」
ミーニャは喜びの声を上げて飛び跳ねた後、
上目遣いで僕を覗き込んでくる。
「もう〜〜ランサー様は素直じゃないニャね。
素直にミーニャと一緒にいたい側にいて欲しいって言えばいいのにニャ〜」
ニマニマと嬉しそうな顔をして尻尾を巻き付けようとしてくる。
「いっそここで求婚くらいしてくれてもいいのにニャ〜」
「なっ」
聖女様が怒りと驚きの表情でこちらを見てくる。
「いっそこのままここで…」
やばい、彼女の目の奥にハートマークが見える。このままでは彼女が暴走してしまう。
なんとか冷静にさせるために僕は昔のように弱点を攻めることにする。
僕は彼女耳に触り、耳の中から出ている毛や耳周りの毛を撫で始める。
「ニャ〜〜♡耳は、耳はダメニャ〜♡♡ニャ〜♡
そこは、あぁ♡、そこはダメニャ〜♡♡」
ミーニャは体をクネクネさせて悶えながら顔を緩めている。
昔からミーニャは耳を撫でられるのが好きでそこを撫でられると何も考えられなくなっていた。
「よーしもう落ち着いたか?」
「落ち着いた、落ち着いたからもうやめてニャ〜♡♡
フニャ〜〜♡」
彼女の耳から手を離すと彼女は名残惜しそうに僕を見つめてくる。
すると横から小突かれた。
見てみると聖女様が不満そうな顔をして見つめてくる。
「ランサー様!私も、私も撫でてください‼︎」
「なっ、いやいや聖女様、それは幾ら何でもそれは…」
「早く‼︎」
「はっはい、」
恐る恐る、彼女の頭を撫で始めると彼女は次第に顔を緩ませて気持ち良さそうな顔をし始める。
「これは、これは新しい息子はすごい女垂らしだったようだねえ、」
当主様は呆れたような声で言いながら苦笑いを浮かべていた。
➖これからは主人公にはハーレムとザマァと主人公最強を展開してもらう予定です。
まぁ主人公最強はまだ少し先ですが、
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