第14話再会
彼女、ミーニャは僕の使用人としてラムズ家に仕えていた。
元々、彼女の母親が母の使用人だった関係で昔家にやってきていたところを僕が発見して友達になった。
それからは母さん達が仲良くしていることを知って僕の使用人として雇うことを決めたらしい。
母が亡くなってからは彼女の母は解雇されて元々仕えていた母の実家で仕えるようになったが、彼女は母と行くことを拒否して僕に仕え続けてくれた。
ただ成人の儀の一週間前に彼女の母が病に倒れてしまい、そのお見舞いに行っていてあの日はいなかった。
その後彼女がどうなっていたかは知らなかったが、祖父達がなんとかしてくれるだろうと思っていたがまさか突撃してくるとは思っていなかった。
「ランサー様、なんでなんの連絡もしてくれなかったニャ‼︎」
「ご ごめんて、」
「まったく、記事を見たときは驚きましたニャ。まさか私を捨て置いて他の女の家に転がり込んでいるとは"思いもよりませんでしたよ"」
途中の方から少しずつ殺気のようなものが感じられた。
「えっと、怒って…」
「当たり前ですよ! なんで頼ってくれなかったんですか‼︎」
「ご、ごめ」
いきなり彼女に抱きしめられてしまう。
「辛かったですよね、ごめんね大事なときに側にいてあげられなくて」
「君が謝ることじゃ、」
しばしの沈黙の後、ミーニャが口を開く。
「いいえ、これから一生をかけて償っていきますニャ」
「あ、いやそこまでのことじゃ」
「なのでこれからも一生お仕えいたしますニャ」
「い、いや しかしお母さんは大丈夫なの?」
「お母さんは病状が落ち着いたので大丈夫ですよ。それにお母さんも行ってきなさいと言ってくれたニャ」
「そうだったのか、しかしどうしたもんかな。とりあえずちょっと待っててくれない?屋敷の方で騒ぎになってると思うし、当主様に事情を説明しないといけないしさ」
「その必要はございませんよ」
声の方に振り返ると聖女様が居られた。
「私の方から父にランサー様の知人が訪ねてきていることは報告してあります」
「そうだったのか、しかし聖女様はいつから…」
そう言いかけたところで聖女様から笑顔を向けられる。顔には[聞くな]と書いてあり、押し黙ってしまう。
「聖女様、この度はランサー様を助けてくださりありがとうございますニャ」
「聖女として当然のことをしたまでですよ」
「サルバール子爵家の方でランサー様のことを預かることになりましたことと今回の御礼についての伝聞が今日の夜頃に届くことの旨を当主様にお伝えくださいニャ。それではランサー様、明日の朝にお迎えにあがりますので荷解きを済ませておいてくださいニャ」
「必要ないわ!」
「ランサー様には私と一緒に王立魔剣学園に入学いたしますもの」
衝撃の発言に言葉を失っているとミーニャの表情がみるみるうちに鬼の形相に変わる。
「ニャー?ランサー様、これは一体どういうことニャ?」
➖昨日は投稿できず、すみませんでした。
これからも投稿頑張りますので応援、フォロー登録などなど宜しくお願いします。
感情的になると語尾のニャがとれるケモ耳猫ヒロインがよかったと思ったらコメントに書いてくれると嬉しいです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます