第13話羞恥心
➖久しぶりの主人公sideになります。
第九話からの続きになっております。
ご注意下さい。
しばらくしてガルガン様が多くの騎士を率いて部屋に突入なされた。
「ミーシャーー、と無事だったか。
おお、ランサーくんも無事だったようで何よりだ。
しかし、これは何があったのだ?」
ガルガン様が不思議に思われるのも当然だった。
なにせ敵の返り血を浴びて血だらけの状態で魔力を完全に使い果たし、戦闘で気力も体力大幅に削って倒れている僕に聖女様が血だらけの聖女様が膝枕をしていた。
先日まであまり関わっていなかった男女がいきなり膝枕をしていれば困惑もするだろう。
僕も最初こそは困惑して聖女様になぜこのようなことをするのか聞いてみたが彼女は答えずに笑顔を返し、起き上がろうとする僕の頭を押さえ込んだ。
そこからなんとも言えない圧を感じて僕はこれについて考えるのをやめた。
だが、流石にガルガン様の前でこの状況を放置しておけるほど僕の肝は座っていない。
「せっ、聖女様そろそろおろしていただけませんか?」
「ふふふ、まさかご冗談を」
「聖女様、お父上がご覧になられていますが、」
「ふふふ、まさかご冗談を」
……
ガルガン様に目線をやるが、逸らされてしまう。
それから小一時間ほどその状態で放置された。
ガルガン様はその間に騎士達の報告を聞いて指示を出していた。
それが終わってからようやくガルガン様がやめるよう指示をされて渋々解放される。
聖女様のいい匂いが嗅がなくなり、少し残念に思ったのはここだけの話だ。
それからは騎士の方々が使用人達を運び出したり、残党がいないかなどの事後処理をしてその日は解散になった。
明日は今回の件の報告と事情聴取のため朝から王都に行くことになった。
そうして翌日、事情聴取のため王都の騎士団本部の応接室で事情聴取を受け、屋敷に帰ってきた。
行きは聖女様も一緒だったのだが、 用事があるとのことで帰るときは別々になった。
帰ってきてからは聖女様は晩御飯を自室で食べられるとのことで夕食の場にはおられなかった。
翌日はなにもすることがなく、昔からの習慣である素振りをいつもよりも長くしていると屋敷の門の扉が叩かれる音が聞こえてきた。
朝早くからの来客に先日のこともあり、少し不思議に思ったが気にせずに素振り続けていた。
恐らく門番の兵が対応するだろうと思っていると、急に門の扉を叩く音が大きくなる。
心なしか引っ掻き音に聞こえてくる。
「ランサー様、ランサー様はおられるかニャー」
扉の方から聞き覚えのある語尾が聞こえてきて誰が来たのか察して門の方へ向かう。
「あっランサー様ー!」
「やっぱり、ミーニャ お前だったか」
僕は懐かしい使用人と邂逅する。
➖⭐︎が欲しいー!
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