第7話聖女殺害計画

母はよく僕に強くなるように言い続けていたけど、恐らく自分が公爵様と一緒になれなかったような思いを僕たちして欲しくなかったのだろう。


「昨日夢の中で君の母に『息子を"末長く"よろしくね』といわれてしまってね。

君は好きなだけこの家にいるといいよ」


「いえいえ、ありがたい提案ではありますが、そこまでお世話になる訳にはいきません」


「だが、、」

「それに僕としては冒険者になってみたいと昔考えていたことがあったので、この際ですし冒険者になって旅でもしようと思いますので」


「ならそれまでの間は我が家で面倒を見よう!」


その発言を聞いて尚も断ろうとするが,


「ランサー様、これ以上断るのは少々無礼なことですよ」


「…分かりました。お言葉に甘えさせていただきます」


「よし、そうと決まればこんな時間でもあるし晩御飯にしよう。我が家自慢のシェフに腕寄りをかけて作らせよう。楽しみしているといい」


ー???side


「例の計画は順調か?」


「はい、全く教国の連中もえらい仕事をよこしたものだぜ」


「よし決行は明日の明朝とする。質問のある奴はいるか?」


「ボス、なぜ明朝なんですかい?

どうせなら夜の方がいいでしょうに」


「ダメだ。夜はなぜかは知らんが当主がいるらしいし、夜は襲撃をしやすいが,相手さんもそのことを理解して警備が固くなっているからな。

それなら警備が薄くなる明朝の方がいいのさ」


「しかしボス、大丈夫なんですかい?聖女の誘拐なんて依頼受けちゃって」


「この業界は信頼が大事なのさ。このぐらいのことは出来るところを見せたかねーとな」

「それにでかい仕事はその分リターンがうまいからな」


「ケッケッケ、こんなことしちまったら神さんのお顔は一生拝めねーな」


「お前はもう何人もやってるんだから拝めねーよ」

「はは、違いねー」


どこかで気味の悪い男達の笑い声がこだましていた。


ーランサーside

次の日朝早くから僕は冒険者登録の為、ギルドに赴いていた。


公爵様は仕事があるらしく、深夜のうちに王城へ向かわれた。


冒険者登録と言ってもただ書類を書くだけなので素早く終わった。


そうして公爵家に帰ってきたのだが,いつも見張りをしている門番が倒れてしまっていた。


只事ではない事を確信し、公爵家に急いで駆け込むと奥の方から戦闘音らしき音が聞こえてくる。


道中で使用人達が倒れているのを確認する。


息をしていることを確認し,ほっとしていると奥の方の音が止んだことに気がついて走り出す。


音の方へ行くと聖女の聖女様の小さい叫び声と何人もの男達が見える。


「何だぁ貴様は?」


僕は咄嗟に剣を構えて戦闘体制に入る。



➖ランキングが上がり嬉しいこの頃です。

初コメントがないことが残念ですが、これからもめげずに頑張ります。

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※注意次の話は戦闘描写だけなので本編にはあまり関係ありません。

しかし、面白く書けたので読んでくれると嬉しいです。

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