爆乳先輩も救うぞ!【井澤めぐみ編】

さて、俺が光恵をモノにしたところで次の攻略対象はとにかく胸の豊かな主人公の先輩、井澤いざわめぐみだ。


めぐみんの爆乳は本当に目のやり場に困る。

むっちりが職場をあちこち歩き回っているのは風紀に悪い。

うーむ、これは上司として指導が入るところだろう!?


あ、そういえば。


亜久山あくやまの奴、めぐみんにセクハラしてやがるんだよな。

それでめげそうになったところを主人公が毒牙にかけるんだよ。

何だよ、俺がアシストすんのかよ。

ふざけんなよ亜久山。


でも俺には『爆オフ』をやり込んだ実績という最大の武器がある。

これで主人公のフラグをバキバキにへし折って俺が乱入してやるよ。


「亜久山部長、A沢出版との件ですが」


お、井澤めぐみと主人公のフラグが立ってるな。


「その件から井澤君は降りてもらう。代わりに主人公君を先方に向かわせよう」


するとめぐみんはしゅんとする。これは井澤めぐみがヘマをして、それを主人公が慰めるところから発生する親密イベントの前降りなのだ。ゲームなら亜久山部長が「主人公!井澤と謝りに行けぃ!」なんて怒鳴るんだよな。俺はそんなことしない。


「君はしばらく私と行動しなさい。今日は私の打ち合わせに付き合ってもらう」


俺はめぐみんを連れて電車に乗った。ここでフラグが立っているなら、主人公とめぐみんの確定イベントが起こるはずなんだ。


電車はそこそこ混んでいた。そのうち、めぐみんがもじもじし始める。


来た!

これは確定イベント突入の合図だ!

ここで「放っておく」を選ぶと「男がすたる!」とか言って勝手に動いていくんだよな。


「君、私の部下になんの用だね?」

「ちいいっ!」


俺はめぐみんのお尻を不遜にも撫で回している悪漢の手を掴む。


「痴漢の現行犯だ、次の駅で降りてもらうぞ」

「でも部長、打ち合わせが……」


ここで俺はゲームのシナリオ通りの台詞を言う。


「大事な部下が被害にあってるんだ。打ち合わせなんかより優先させなければならないだろう?」


実際は「大事な先輩が~」という感じなんだけど、部長バージョンならこんなもんだろう。


「部長……」


キタキタ!

めぐみんが俺を見る目が変わった!


俺は痴漢を次の駅で警察に引渡し、めぐみんを落ち着かせるために近くのコーヒーショップに入る。先方には連絡をしたことになってるけど、俺は連絡先なんか知らない。


「大丈夫か?井澤君」

「私は、大丈夫です……」


大丈夫なわけがあるまい。

ここは俺がしっかりケアをしてやらねばな。

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