第7話 問題の整理

◆◆問題の整理◆◆


この銀行は、ちょっと胡散臭いぞ。と思い、色々と調べてみた。


ワシントンに籍があるというこの銀行。所在地をグーグルアースで検索してみる。オフィス街から裏通りに入った、レンガ調の建物が並ぶ一角を住所がさしていた。ネットバンクなので、オフィスを探す気はなかったが、逆にこの住所は何の住所なんだ?と思った。


フィリピンの銀行を調べてみる。高度経済成長中のフィリピン。国としての平均金利が知りたかった。

2%だった。2%???こちとら40%で商売しとる言うてんねん!明らかな闇金だった。


そして、外貨預金についても調べてみる。

外貨預金にペイオフは適応されない。(銀行が預金の1千万まで保証するというアレだ。)そもそも、日本の金融庁をすり抜けているのだから、ペイオフされるわけが無い。

もし、アメリカのネットバンクにとんずらこかれたら、私の資産は日本から守ってもらえないのだ。


しかし、腐っても銀行。原本保証はアメリカにもあるよ、と言われていた。でも、仮想通貨でやりとりしていて、ネットバンクで、アメリカ側が、アメリカの銀行としてペイオフしてくれる保障がどこにある?監査機関も通していないのに。もともとそんな銀行は存在しないよ♪と言われたら。

私の資産は泡と消えるのだ。


さらに私は、金融詐欺についても調べてみた。『ポンジスキーム』。旨味の部分(金利で増えた分のみ)を何年か出資者に払い、何年か後に元本を持ってとんずらこく、アレだ。まさにこのアメリカのネットバンクではないか!!


ヒー!!恐ろしい!!!


自分で調べれば調べるほど、疑いが増していく。


私は、この銀行には資産は預けず、外貨については別の方法で持とう、と結論付けた。


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