明日浜辺をさまよえば。
増田朋美
明日浜辺をさまよえば。
段々と寒い日は遠ざかっていくなと言うのがわかる日であった。そんなわけで、いろんな人達がいろんな新しいことに向けて、頑張ろうと言うのが、春である。なんだかそれは嬉しい季節なのかもしれないけれど、それだけでは、無いような気がする。なんだか素直に喜べないというのが人間の姿では無いだろうか。
「どうしてあんたは。」
美里さんのお母さんの理恵さんは、美里さんに向かって、そういうのだった。
「よりによって、あんな馬鹿な男と。あたしは少なくとも、加藤クリーニングのあとを取る人間としてあんたを育てたのよ。それなのに、あんな水簿らしくて、弱々しい男を選んだの?あたしは、加藤クリーニングの社長として情けないわよ。」
「そんなこと、言わないでよ。」
美里さんは、反抗的に言った。
「あたしは決して、人生をかるく考えたから、真尋を選んだわけではないわ。ちゃんとこの人なら、私のこと任せられるって思ったから選んだのよ。」
「そんな事無いでしょ。いい、あんたにもう一回言っておくけど、あの、古郡睦子と古郡真尋という親子は、きっと治療費がどうのとか、そういうことで、家の財産を狙っている悪役なのよ。それくらい、お母さんは今まで会社をやってきたからちゃんと分かるわ。いい加減に諦めなさい。そして、お母さんが、ちゃんとしたお婿さんを選んであげる。」
「まあ!そんなこと言って!」
美里さんは、理恵さんに言った。
「あたしは、そんな意味で真尋を選んだわけじゃないわよ!」
「だったら、もう少し、考えて男を選びなさい。いい、これから、あんたたちがずっと一緒に暮らしていくのであれば、必ず美里だけが苦労するときが来るのよ。それは、誰のせいにもできないのよ。それを我慢して、生きていける?できないでしょ?それなら、早く諦めて、ちゃんとした男を見つけなさい!」
理恵さんも負けずに言った。二人がそう言い合っていると、従業員のおじいさんがやってきて、
「社長、そとから丸聞こえです。ちょっとお声を小さくしたほうが。」
といいに来てしまうほど、二人は激しやすいのであった。
「お母さん、あたしはそういうことだって覚悟はしています。だから、あたしは、ずっと真尋のそばに居たいです。今は、真尋のお母さんに手伝ってもらっているけど、それだって、そのうち別の家政婦さんを雇うまでの期限付きの話です。だから、あたしと真尋の結婚、認めてください!」
美里さんはもう一度、頭を下げるのであるが、理恵さんの方も、なかなか治まらず、
「今でも、寝たきりなんでしょう!そんな人と、あんたを一緒にするなんてできやしないわよ!」
というのであった。従業員のおじいさんも、社長はこれだから困ると思わずつぶやいてしまうほどである。
「まあ確かに、真尋はずっと寝ているけど、でも親切で優しい人です。あたしは、いつかまた歩けるようになれるって、信じてます。だから、お願いします!」
美里さんがそう言うと、
「馬鹿なこと言うもんじゃありません!高校進学さえできなかった男に、そんなことができるわけありませんよ!お母さん、調べたのよ。真尋さん、単心室症って言うんですってね。今でこそ、何度か手術をすれば、持ちこたえることはできるらしいけど、就労は不可能で、ずっと家にいなければならない生活を強いられるんでしょう!そんな人間がどうして幸せになんかできますか!私は、認めません。直ぐに諦めなさい!」
理恵さんはそういうのであった。美里さんはそうやって自分より先になんでも調べてしまう母に、また何も言えなくなってしまう。思えば、美里さんが子供時代からずっとそうであった。美里さんが、行きたい高校の名前を出せば、母は、従業員からその高校の評判を聞くなどして、直ぐにそこの悪いところを見つけてしまった。美里さんは、強引に別の高校へ進学しなければならなかったのであった。
「社長、そろそろ喧嘩はおしまいにしてくれませんか。もうすぐ、会食の時間が来てしまいます。今日は、近江旅館の社長さんと、会食する予定ですよね。早く行かないと、大変な事になってしまいますよ。」
おじいさんがそう言ってくれたので、仕方なく理恵さんは、話すのをやめて、
「じゃあ行きましょう。」
とだけ言ったのであった。理恵さんが部屋を出ていくと、美里さんは、涙をこぼして泣き出してしまった。従業員のおじいさんは、
「お嬢様、大丈夫ですよ。社長はちょっときついところもありますが、きっとお嬢様の気持ちもわかってくれますよ。だから、お嬢様も、喧嘩ばかりしていないで、なにか具体的に動いて見ると良いと思います。それが成功すれば、社長もわかってくれるのではないかと思いますよ。」
と優しく美里さんに言ってくれた。こういうときは流石年配者である。若い人が、困っているとき、こうして手を貸してくれるのが、年配者の本来持つ役割なんだと思う。というか、そういう社会になってくれたなら、若い人も暮らしやすくなるのではないかと思う。
一方そのころ、美里さんと真尋さんの新居では、真尋さんのお母さんである、古郡睦子さんが、お手伝いにきていた。「真尋ご飯よ。」
睦子さんは、ベッドで寝ている真尋さんに声をかけた。
「美里さんは?」
真尋さんが聞くと、
「会社に行ったわよ。」
睦子さんは答えた。
「そうなんだね。もう退社時刻はとっくに過ぎているはずなのに?」
真尋さんは、時計をみた。
「きっと仕事のことで何かあって遅くなったのよ。」
睦子さんは、無理やり笑顔を作ってそういうのであるが、
「違うでしょう?」
と、真尋さんは言った。
「本当は、社長である美里さんのお母さんと、喧嘩しているのでしょう?本当は、僕も一緒に喧嘩したいけれど、これでは喧嘩したくてもできないから。」
真尋さんは弱々しく言った。
「そうね。あんたは自分の体のことだけを心配しなさい。大変なときなのに、あんたまで倒れたら、美里さんにも申し訳が、立たないわ。」
睦子さんはそう、真尋さんに言った。
「本当は心配だよ。美里さんが、お母さんに対して勝てるとは思えないもの。」
真尋さんは申し訳無さそうにいった。
「そうね。」
睦子さんもそういった。
「本当は、お母さんのせいだもんね。お母さんがあんなところで働いてなんかいなければ、美里さんのお母さんも、もう少し優しくなってくれたかもね。」
「仕方ないじゃない。そうしなければだめだと言われて、あのときはそうせざるを得なかったのでしょう?」
真尋さんは、睦子さんに言った。
「せめて高校には行きたかったけど、みんな断られてしまったし。今みたいに私立高校も良い学校はなかったじゃない。だから、家にいるしかなかったんだよ。お母さんも、わかるでしょう?」
「そうね。世間では、高校も受験しないで何をして居るんだとか、言われたこともあったけど、仕方なかったものね。」
睦子さんは、真尋さんの話に応じた。
「それにしても、美里さんは遅いね。」
真尋さんは再度時計を見た。
「やっぱり、喧嘩をしているのかな。」
睦子さんは、そういう真尋さんに、せめて学校に行かせてやれば良かったと思いながら、
「御飯を食べなさい。力がつかなくなるわ。」
と真尋さんに、はしをさしだした。真尋さんは、布団に座ろうとしたが、その時もちょっと顔をしかめるような顔をする。そうなるとは、睦子さんも、真尋さんが子どもの頃に宣言されていたが、現実は辛いものがあった。大人になれば、ずっと寝たきりの生活をするしかないと医者には言われた。でも、睦子さんにしてみれば、真尋さんを生かして置きたいという思いがあった。それは確かに覚えている。だけど、現実にそうなると、辛いものがある。
睦子さんは真尋さんの背中をなでたりして、なんとか座っていられるようにしてやりながら、真尋さんに、箸を渡すことには成功した。献立は、ミネストローネのスープ。真尋さんは、頑張ってたべはじめた。
「ねえ真尋。」
睦子さんは真尋さんに言った。
「今回は無理だと思ったほうが良いかもよ。」
真尋さんの表情が変わる。
「だって、加藤クリーニングの社長さんのお嬢様と結婚するなんて、あたしたちから見たら、王女様をもらうようなものじゃないの。そんな女性をお嫁さんにするなんて無理な話よ。」
「そうだね。」
真尋さんは睦子さんの言うとおりだと思った。
「仕方ないものは仕方ないわよ。あたしたちも、帰ったほうが良いかもしれない。こっちには知ってる人はだれもいないし、そういうことなら、東京のほうが、より福祉的には充実しているかもしれないし。」
「でも、東京へ帰ったら、また吉原で働くの?」
真尋さんは睦子さんに言った。
「そうするしか無いじゃない。もう仕方ないわよ。お母さんは容姿しか取り柄が無いって、子供の時からずっと言われてきたし、それ以外の特技を持とうなんて思っても、もう年だから仕方ないわよ。」
「そうなんだね。」
真尋さんはがっかりして言った。
「ごめんなさい。お母さんにまともな仕事、させてあげられなくて。」
「真尋のせいじゃないのよ。お母さんは、そういうことしかできなかったの。それはもう決められていたことで、諦めてるわ。お母さんはそういう運命だったのよ。真尋が悲しむことじゃないわよ。」
睦子さんは笑っていた。それが真尋さんにとって、唯一の救いであった。
「だから、気にすることはないわ。あんたのせいじゃないってことは、ちゃんと伝えておくから。」
「でも僕は、寝たきりで、一人では何にもできないよ。」
真尋さんは、そう言うしかなかった。
「そんな事無い。お母さんは、真尋のお陰で得たものもたくさんあるし、普通の子供さんではもらえなかったことだって、真尋からもらったこともあるのよ。もちろん、高校受験もできなかったし、今でもこうして生活しなくちゃいけないのは、たしかに辛いかもしれないけど、でも、決して不幸なことじゃないから。それはちゃんと、真尋もわかってちょうだいね。」
「そう、、、何だね。」
真尋さんは、小さな声で言った。
「ほら、たくさん食べないと冷めちゃうわ。」
「はい。」
真尋さんは、涙をちょっと見せたが、急いでミネストローネを食べ続けた。
それからしばらく経って、美里さんが帰宅した。睦子さんが、美里さんも食べてくださいと言って、ミネストローネを器に入れて、彼女に差し出した。美里さんは、辛そうな顔をして、それを全部食べてしまった。それだけでも足りないようで、コンビニで買ってきた菓子パンにかぶりついていた。多分、社長である理恵さんと大喧嘩をしてきたというのが、真尋さんにもわかった。真尋さんは、それ以上何も聞かなかった。
次の日、美里さんはまたお母さんの会社である、加藤クリーニングに出かけていった。なんだか辛そうだったけど、それでも行かなくちゃいけないとか、言っていた。それに対し絵真尋さんも、お母さんの睦子さんも何も言えなかった。
その日も、真尋さんは寝たままで過ごすしかなかったが、その日の昼前、いきなりインターホンが鳴った。あれ、誰かしらと睦子さんが応答すると、
「やっほー!元気?最近製鉄所に顔を出さないから、ここへこさせてもらった。それで、どうだ?生活はうまくやってる?」
そう言いながらやってきたのは、杉ちゃんであった。睦子さんが思わず、
「あの、あなたは真尋のお友達でしたよね?」
と言ったのであるが、
「ああそうだよ。真尋さんとは大親友で名前は影山杉三。あだ名は、杉ちゃんだ。名前で呼ばれるのは大嫌いだから、杉ちゃんとよんでくれ、杉ちゃんと。」
と、杉ちゃんはカラカラと笑った。
「それで、真尋さんはどうしてる?また寝たきりの生活をしているんじゃないの?それでは行けないぜ。」
「ええ、一応いますけど。」
「ほんなら上がらせてもらうわ。ちょっと、あいつの顔を見たくなってな。それでこさせてもらっただよ。」
杉ちゃんはそう言って、どんどん真尋さんの部屋に入ってしまった。真尋さんは、どうにかこうにかして、布団の上に起きた。
「それでは、大変そうだな。まあ、そういうことなら、ちょっと提案があるんだがね。ちょっと、出かけてみない?介護タクシー、予約してあるし
、どうせ家の中で寝たままだと、気持ちも晴れないだろ?それなら、ちょっと、外へ出て海でも眺めてくるのも良いかもよ。」
杉ちゃんに言われて真尋さんは、そうだねと考え込んだ顔をした。
「そんなに気負わなくたって良いんだよ。ちょっと、外へ出て、外の空気にあたってくるだけだ。それだけでも、かなりお前さんの気持ちも違うんじゃないのか?」
と、杉ちゃんに言われて、真尋さんは、
「でも、もうつかれてしまって。」
というのであるが、
「行ってきなさい。」
と、睦子さんが言った。
「そうやって誘ってくれるお友達がいてくれることは幸せよ。直ぐに着替えて行きなさい。」
そう言われて真尋さんは、わかりましたと言った。直ぐに、タンスの引き出しを開けて、紺色の丹前を着込んで、車椅子に乗った。それと同時に、一人のよく太った女性が現れて、
「はじめまして。あたし、榊原市子です。今日は、杉ちゃんの命令で、あなたの事を手伝いにこさせてもらいました。よろしくお願いします。こう見えても体力と、根性なら自信があるんです。じゃあ真尋さん、行きましょう。」
と言って、彼の車椅子を押して、ワゴンタイプのタクシーに乗せてしまった。タクシーにはストレッチャーもおいてあったので、杉ちゃんと市子が、かなり入念に準備してくれたのだと思った。杉ちゃんが市子と一緒にタクシーに乗り込むと、
「えーと、三保の松原へ行けば良いんですね?」
と運転手が言った。運転手も女性だった。なんだかサービス精神旺盛な中年おばさんという感じの女性である。
「はい、お願いします。できれば、こいつに負担がかからないように、高速道路は使わないでやってくれ。」
と、杉ちゃんが言うと、わかりましたと言って介護タクシーが発車した。それを、睦子さんは、台所から、黙って眺めていた。ちょっと涙もこぼしながら。
三保の松原は、比較的近く、40分程度タクシーに乗っていけば到着した。一応、資料館ようなものがあり、介護タクシーはそこの駐車場で止まった。市子が手伝って真尋さんは車を降りて、三保の松原の砂浜に向かった。
「ほら見てみろ!富士山と海の絶景だ。良かったなあ。こんな海が見られて楽しいだろ。」
杉ちゃんに言われて真尋さんは思わず、はいといった。
「こういう景色見てると、ちっぽけな自分がわかると言うけどさ。でも、それだけじゃないよねえ。なんか富士山に見守られてるって感じがして、ちょっと勇気も湧いてこない?イカロスみたいに太陽へ上ろうとか、そういうことじゃなくて、なんか思い切って一歩踏み出してみようって言う気にならないかな?時々思うんだ。富士山は、すごい霊峰だってね。なんか背中を押してくれるような、そんな山だよね。」
杉ちゃんは、目の前に見える雄大な富士山を眺めながらそういった。真尋さんも思わず、
「すごくきれいです。」
と、小さな声で言った。
「声が小さい。もう一度言ってみろ。」
杉ちゃんに言われて真尋さんは、
「美しいです。」
と言った。
「どうだ。そうなると、彼女にもう一回プロポーズしようって言う気にならないか?」
杉ちゃんに言われて真尋さんは、
「もう、美里さんのことは諦めろと、お母さんから。」
と細い声で言ったのであるが、
「いやあ、諦めなくてもいいじゃないの。だってお前さんは、市子さんに手伝ってもらって、ここへ来ることが事実できたわけだし。それは、嬉しいことだとは思わないのか?そうやって、一つ一つ、目標を達成することによって、僕らは強くなると思うんだよ。だから、始めっから強くなくたって良いんだ。少しずつ、強くなって行けや。でも、強くなることを忘れちゃいかんよ。強くなって、ちゃんと、美里さんの亭主になることを忘れちゃいかん。それは、頭の中に叩き込んでおけよな。」
杉ちゃんがでかい声でそう言い、真尋さんの肩を叩いた。
「羨ましいわあ。あたしなんて、力しか取り柄がないから、誰も結婚してくれる人なんていないわよ。」
市子さんが文字通り羨ましそうに言った。
「そんなあたしから見たら、真尋さんは本当に幸せよ。あたしたち心から応援するわよ。誰かの力借りて生活することは悪いことじゃないわよ。日本と違って海外ではそういうカップルさんもいっぱいいるって言うし。それなら、頑張って、美里さんのお母さんと喧嘩してちょうだいよ。」
「そうですね。でも、僕には美里さんのお母さんと喧嘩するほど、体力も気力もありませんよ。」
真尋さんはそう言うが、
「うーんそうねえ。それは愛するってことの力じゃないのかな。そういうね、愛するって、いろんな垣根を飛び越えることもあるわ。それは、文献なんかでもそうだし、映画なんかでもあるわよね。だから、そういうことができる真尋さんは本当に幸せなのよ。それを諦めちゃうのは本当に持ったいない。あたしたちは、そう思ってる。だから、それをぜひ、達成してもらいたいわ。」
と、市子さんはそういうのであった。それに加えて杉ちゃんまでも、
「まあ、彼女を連れて家を飛び出すってことはできないだろうが、でもそのくらいの気持ちを持ったって良いんだぜ。ていうか、それくらいの意志が無いと、結婚はできないぜ。ははははは。」
というのだった。真尋さんは、そうですね、と言って、もう一度目の前にある雄大な富士山と、歌川広重でも表現するのが難しい、青空を見た。そして、
「そうですね。やってみます。」
と小さな声で言った。
でも、もうつかれてしまったのだろうか、そのままうめき声をあげて、うずくまってしまった。市子さんが大丈夫?と声をかけると、真尋さんはごめんなさいとだけ答えるが、それでも、つらそうなまんまだった。
「もう帰ろうか?」
と、杉ちゃんが言うと、
「そうね。そのほうが良いわ。できれば、ストレッチャー借りたほうが、良いかもしれない。」
市子さんがそう言って、真尋さんを背中に背負った。怪力自慢の彼女は、人を背負っていくことなんて、簡単だったのだ。そして、介護タクシーが用意してくれたストレッチャーに、真尋さんを乗せて富士市へ戻った。
明日浜辺をさまよえば。 増田朋美 @masubuchi4996
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