第2話

藤井はドロボーに入られて警察にも連絡して彼らは作業を進め犯人が捕まれば連絡すると伝えて捜査は終わった。とりあえず警察には届け出たというだけである。

藤井のほうから心当たりがあると言う事は出来なかった。

翌朝、藤井が出社すると堀からのメールで結城課長が亡くなったと知った。自殺らしいと言っている。藤井の驚きは隠せない。推理するとすれば結城本人が盗みに入ったか誰かに盗みをさせたかのいずれかである。それほど重要な情報が赤い手帳の中にあると言うことかも知れない。結果的にその赤い手帳を取り戻す事が出来ず、身の破滅を悲観して自殺したと言うことか。

その夜藤井は堀と額を突き合わせるようにいつもの居酒屋で話をしている

藤井「どう言うことだろ?」

堀「分からないわ、ただ確かな事はあの赤い手帳には何か重要な隠されていることよ」

その夜は二人ににとって濃密なものとなり愛を確かめ合った。赤い手帳が二人を結びつけたとも言える。

翌朝の日曜日、堀は藤井の家に泊まり朝のコーヒーを楽しんでいる。藤井は堀を下の名前のサクラと呼ぶようになっていた。

つまり、堀サクラである。

藤井「サクラ、あの手帳の秘密はなんだろう。」

サクラ「私はパズル的な物は好きだけど手がかりが何か無いとね」

テレビでは藤井がよく見るワイドショーが始まりトリカブト殺人事件がテーマである。

被害者の情報も出尽くし今回はその被害者の祖父の関わった事件を取り上げていた。その祖父は明治の時代に犯罪に加担して金を強奪した事件での主犯格であったと言っている。しかも、その金塊の行方は今もわからないらしい。

しかし、話はそれ以上掘り下げる報道は無かったが藤井とサクラは顔を見合わさた。

もしかして、と二人は顔を見合わせたのである。





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