第3話:おめでとう・・・君に決定です。
「私、嘘つくのイヤだし誤魔化してもすぐバレますから・・・そう言うことって」
「いいんですよ、当然だと思います、高額なんて出した僕が悪いんですから・・・」
「でも、そうでも記載しないと誰も興味示してくれないでしょ?」
「それは言えるかもですね・・・」
「ところで甘王さんておいくつなんですか?」
「23歳・・・一応ちゃんと働いてるし、もし君が僕の彼女になってくれたら
ちゃんと高額報酬約束できるから・・・」
「23歳?・・・じゃあ、私と七つも歳違いますけど・・・いいんですか?」
「七つって・・・ってことは?」
「私、三十路ですけど・・・」
「ああ・・・一応25歳までって書いてありましたよね」
「そこんとこ、ちゃんと見てなかったです」
いいですよ・・・ギリセーフです」
「それに幸乃果さん、30歳には見えないですよ・・・僕とあまり変わらなく
見えます」
「僕は歳上の彼女でもいいんです・・・ってことで、とりあえず面接終了〜」
「えっ?・・・はや」
「幸乃果さん、おめでとう・・・君に決定です」
「そんなに簡単に?・・・私の素性もまだ分からないのに?」
「素行調査とかしないんですか?」
「だって応募してきたの、君しかしないんだから・・・他に候補者がいない
以上選びようがないでしょ?」
「それに、幸乃果さん・・・男と女って結局付き合ってみないと分かんない
でしょ 」
「応募してきたとは言っても君にも彼氏を選ぶ権利ありますからね」
「僕のことが気に入らなかったらキャンセルしてもらってもいいですよ」
「僕は幸乃果さんが気に入りましたけど・・・基本、お金目的で近づいて
来る女性はお断りなんですけどね・・・そういうの、うんざりなんです」
「でも・・・僕、幸乃果さんに一目惚れしちゃいましたから・・・」
「え?一目惚れ?」
「先に言っておきますけど僕、昔から年上のお姉さんに叱られてみたい願望
があるんです・・・」
「だから恋愛に発展するかどうか付き合ってみましょうよ・・・面白い
じゃないですか・・・ダメならさよならしたっていいんだから・・・」
「退屈しのぎになるし・・・」
「はあ?退屈?・・・退屈しのぎってなんですか?」
「それってヒドくないですか?」
「え?、幸乃果さんなにムキになってるの?」
「私、これでも真剣に来てるんですよ」
「え〜さっき幸乃果さん、高額報酬に惹かれて来たって言ったばかりじゃない
ですか?」
「え?・・・ああ・・・そうでした・・・あはは・・・ごめんなさい」
「ボケかまして・・・」
「幸乃果さん、君、僕が思った通り面白い人だわ・・・好きだな」
「あの、じゃ〜採用ってことでいいんでしょうか?」
「うん、合格・・・って言うか幸乃果さん、分かってます?」
「僕の彼女になったら、朝起きてから寝るまでメイド衣装着ててもらわなく
ちゃいけないんだけど・・・」
「たしかに合格って言いましたけど、その条件が飲めないなら、この話は
ボツです」
「私・・・がんばります」
自信のなさそうな弱々しいガッツポーズだった。
つづく。
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